兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H27年10月第328回 定例会 天野県議 一般質問

 天野文夫県議は第328回定例県議会で、10月2日に一般質問に登壇しました。質問では、多様な保育の推進や注視されている小中一貫教育への取り組み、また、地域活性化につながる新たな就労の形、地域防災力強化などについて県の考えをただしました。

第328回(平成27年10月)定例県議会 一般質問 天野文夫

質問項目

  1. 小規模保育をはじめとする多様な保育の推進について
  2. 国際義肢装具協会(ISPO)世界大会2019の兵庫・神戸開催について
  3. 二地域就労による地域活性化について
  4. 防災・減災のための地域防災力の強化について
    (1)住民による砂防えん堤の見守り活動の促進について
    (2)住宅の耐震改修のさらなる促進について
  5. 小中一貫教育の推進について
    (1)小中一貫教育に関する現状認識について
    (2)教職員の弾力的な配置について

質問・答弁のダイジェスト

2、国際義肢装具協会(ISPO)世界大会2019 兵庫・神戸開催について
天野県議
 義手や義足などの義肢装具には、近年、細かな動作を可能とするためのコンピュータ制御技術など先進的な技術が次々に導入されている。パラリンピックなど障害者のスポーツ大会では、競技用に特化した義手や義足をつけて活躍する選手を見た人も多いのではないか。民間企業では、すでに義足のアスリートがオリンピックを上回る記録で優勝するための義足の研究なども進んでいる。

 先端技術を活用したリハビリテーションの実践は、本県でも県立リハビリテーション中央病院に設置されているロボットリハビリテーションセンターで取り組まれている。特に、腕を欠損した子どもに対し、筋肉が収縮するときに生じる微量の電圧を利用し、本人の意思で指を動かせる電動のロボットハンド、小児筋電義手の訓練や研究・開発はわが国でもトップクラスと聞いている。

 県では神戸市とも連携を図り、今年6月のフランス・リヨン大会において、2019年10月に開催される国際義肢装具協会世界大会の兵庫・神戸への誘致に成功したと聞いている。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの前年に兵庫の地で、義肢装具の世界大会が開催されることは、意義深い。この大会を契機として、先端技術を活用したリハビリテーションの分野で兵庫が世界のトップランナーとなるよう、さらに努力を重ねていく必要がある。そこで、2019年の国際義肢装具協会世界大会の概要説明と、この大会への支援も含め、新時代を拓くリハビリテーションへの県の今後の取り組みを伺う。

井戸知事
 この大会は、世界的に義肢装具技術の向上と教育の普及・標準化をめざす世界で最も大規模な国際学術会議。兵庫・神戸大会においても、約70か国から医師、義肢装具士、理学療法士など多岐にわたる関係者が約5000名参加する見込みとなっている。

 本県では総合リハビリテーションセンターを中心として
@ロボットリハビリテーションセンターにおける最先端技術を活用したリハビリテーションを実施している。
Aまた、小児筋電義手バンクの設置・運営など、先導的な取り組みを進めてきた。開催決定にあたっては、こうした取り組みが評価されたと思う。さらに、神戸の質の高い会議・宿泊施設なども寄与したと認識している。

 世界大会の開催にあたって
@日本の技術を世界にアピールする介護リハビリロボットの見本市あるいは
A世界のアスリートを招いての東京パラリンピックの応援イベントの開催など、学会と密接な連携を図りながら、国や神戸市等とも推進体制を構築し、大会の成功に向けて支援し、準備を進める。

 県は、この大会の開催決定を契機として
@筋電義手の国産化など新たな義肢装具等の開発
A介護リハビリロボットなど先端技術を活用した福祉機器の開発支援などを契機に展開し、わが国におけるリハビリテーションの拠点を目指す。


4、防災・減災のための地域防災力の強化について
    (1)住民による砂防えん堤の見守り活動の促進について
天野県議
 本県の自主防災組織の組織率は95.4%と高く、数字だけをみれば共助は充実しているが、その数字ほどには県民の災害に対する備えが整っているとは感じられない。自主防災組織の組織率に見合った共助による防災力を担保するため、住民自らが防災意識を高めていくことが肝要であるが、行政としても適切な情報提供など、一層の住民への啓発と自主防災組織への支援を強力に進めてほしい。

 そのための方策として、砂防えん堤の見守り活動の促進を提案する。県では、川の上流に多くの砂防えん堤を整備しており、今年4月現在2534基と聞いている。この多くの施設について行政だけで目を行き届かせることは事実上困難である。自然災害の危機を感じている住民による一種の見守り隊のような防災施設を監視するボランティア活動を促進できないか。

 見守りボランティアの方には事前に専門知識を学んでもらい、目的を明確にした上で見守りを実施すれば、その調査情報を活かした、より適切な管理にもつながるのではないか。また、その方々自身が、住民に正しい知識を伝えることで地域の防災力向上が図られる。

 そこで、そのような活動が可能か、試行的に取り組んではどうか。

田中県土整備部長
 ボランティアの見守り活動は、県の定期点検を補足することができる。また、参加者や地元に土砂災害対策の意義や目的が浸透し、地域防災力が向上する効果も期待できる。このため、モデル地区を定め見守り活動を施行することを検討していく。

 施行に際しては、参加者の安全確保や砂防えん堤の健全度の判断基準習得には出前講座の受講や防災パトロールを活用した現場研修などの対策が必要である。これらの対策については、専門家の意見を聴きながら、具体的な実施方法も検討していく。


5、 小中一貫教育の推進について
  (1)小中一貫教育に関する現状認識について
天野県議
 小中一貫教育では、小中学校教職員間の違いを教職員同士が認めた上で互いに学び合い、義務教育9年間を通して児童生徒を育てる発想や認識が欠かせない。県下では姫路市が全市域を対象に平成20年から魅力ある姫路の教育創造プログラムを策定し、その中の校種間連携強化プログラムに、小中一貫教育を位置付け、保幼小連携・小高連携などの異校種間連携に関する施策の充実を図ってきた。

 姫路市をはじめとする県下でのこれまでの成果と課題を踏まえて、小中一貫教育を全県下に展開することが大切であり、県教育委員会の関与は欠かせないものと思う。しかし、小中一貫教育を学校統廃合のために安易に利用することには慎重であるべきであり、実際に全国でも複数の小学校を統廃合するに当たり、保護者や地域住民を説得するために小中一貫教育の導入を掲げるケースは少なくない。

 市町教育委員会による義務教育学校設置に際しては、きちんとした小中一貫教育のカリキュラムを用意しているか、保護者や地域住民の理解が得られているかなどがポイントになると思う。また、他の小中学校との間で、学校間格差が生じない配慮のため、県教育委員会の支援は必要と考える。そこで、県として小中一貫教育の推進についてどう捉えているのかを伺う。

高井教育長
 小学校と中学校との連携というのは、県内の全部の市町で取り組まれているが、小中一貫教育ということになると、かなり減って、今年の8月の調査では41市町中8つの市町、340余りある全中学校の約4%にあたる15の中学校区で取り組みが進められている。これが全県的に広がっていくためには、小中一貫教育でなければ得られない成果というのが、どのようなものかが明らかになることが必要だ。
そこで県教育委員会では国の事業を活用して、姫路市、豊岡市、養父市をモデル地域とした「小中一貫教育調査研究事業」を今年度から3か年計画で実施し、小中一貫教育の成果・課題の分析、課題への対応策等の検討を行うこととしている。

 また、小中一貫教育の制度化は、本来、学校統廃合の促進を目的としたものではないけれども、今後、山間地域を中心に少子化がますます進展することが予想される中で、児童生徒の集団規模の確保あるいは活発な異学年交流等を意図して、小中一貫教育を導入することもそれはひとつの方策として考えられる。その場合には、設置者が地域住民や保護者と一貫教育のビジョンを共有して理解と協力を得ながら進めていくことが肝要である。

 今後、県としてはモデル地域における先導的な取り組みの情報発信、市町組合教育委員会の担当者を集めた連絡協議会の開催、教職員への研修等を実施して各市町立学校における小中連携・小中一貫教育の取り組みを支援していく。
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