兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H27年10月第328回 定例会 芦田県議 一般質問

 芦田かつみ県議は、第328回定例県議会で10月5日に一般質問に立ちました。これからの社会のあり方としての男女共同参画社会構築への次期プランをはじめ児童の放課後の居場所の確保、新規就農者の確保・育成、治水対策など本県を取り巻く喫緊の課題について持論を交えながら県の取り組み姿勢をただしました。

第328回(平成27年10月)定例県議会 一般質問 あしだ賀津美

質問項目

  1. 時代の変化に対応した男女ともに暮らしやすい社会の実現について
     (1)男女共同参画社会構築に向けた次期プランの策定について
     (2)本県における女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画の策定について
  2. 放課後における児童を中心とした居場所づくりについて
  3. 新規就農者の確保・育成に向けた取り組みについて
  4. 近年の豪雨の頻発を踏まえた治水対策について
     (1)総合治水の取り組みについて
     (2)武庫川の総合的な治水対策の推進について

質問・答弁のダイジェスト

1、時代の変化に対応した男女ともに暮らしやすい社会の実現について
 (1)男女共同参画社会構築に向けた次期プランの策定について
芦田県議
 県が進めている地域創生戦略の焦点は、人口の自然増、社会増対策であり、地域特性や資源、多様性などを生かした元気なまちの創生であり、雇用の創出に向けた斬新的な取り組みなどである。男女共同参画次期プランの策定に向けては、この地域創生という課題も範疇にいれて検討されることが必要である。

 また、女性の活躍推進に関する諸施策も重点的に盛り込む必要がある。特に、先日、国会で成立した「女性活躍推進法」の趣旨をどのように盛り込んでいくかが重要である。女性に対する採用、昇進等の機会の積極的な提供はもとより、女性にとって避けられない出産後に、職業生活が順調に再スタートできるような環境整備や女性がきちんと評価されるよう、周囲の人々の意識改革に向けた取り組みなどを進めていかなければならない。

 これまでの新ひょうご男女共同参画プラン21の成果と検証を踏まえ、さらに時代の変化に即応した、男女ともに暮らしやすい社会の実現につながる実効性あるプランの策定が求められるところだが、審議会等の意見も踏まえ、どのような成果目標、評価等を盛り込み、策定するのか。

平野知事公室長
 現計画の成果・検証については、自治会長に占める女性の割合や男女共同参画社会づくり協定締結事務所数等の評価指標に設定している数値目標39項目の内28項目、概ね7割以上の達成が見込まれている。また「指導的地位に占める女性の割合」は、例えば企業等における女性管理職の割合が12・4%から15・3パーセントに、「女性の就業率」は42・9%から44・2%に上昇するとともに、県民モニター調査では「家庭で夫婦の役割分担意識」について「子どもの世話は夫婦同程度に行う」と回答した割合が36・5%から65・5%になるなど、意識の変化が見られ、一定の成果があったものと考えられるものの、依然として十分とは言えない水準にとどまっている。

 このため、次期計画では現計画の取り組みをより充実させるとともに、本格的な人口減少社会の到来や地域創生への取り組みなど、社会情勢の変化や、さらに国の施策の動向、「女性活躍推進法」の趣旨等も十分に考慮し検討している。

 こうした状況のもと、審議会においては現在、計画の骨子案について審議がなされている。「すべての女性を支援することの必要性」、「地域における子育て等への支援」、「男性の意識改革の必要性」等について、活発な議論が行われている。より実効性のある計画となるよう努めていく。


3、新規就農者の確保・育成に向けた取り組みについて
芦田県議
 農林水産省農林業センサス等によると、わが国の農業就業者のうち基幹的農業従事者数は、平成12年に240万人であったが、平成26年には168万人に減少した。また、平均年齢についても、平成12年は62.2歳であったが、26年には66.8歳に推移するなど高齢層への意向が進んでいる。今後、高齢農業従事者のリタイア増加が見込まれ、不耕作地や後継者がいない農家の農地が増えることが予想されるなか、担い手を確保し、農地の有効活用を図り、本県の農業を持続的に支える人材となる意欲する新規就農者の確保と定着を図ることが重要である。

 農林水産省が都市住民を対象に行った調査でも、農村について空気がきれい、住宅・土地の価格が安い、自然が多く安らぎが感じられる、子どもに自然をふれさせることができる、などの良いイメージを持っており、多くの都市住民が農村を子育てに適している地域と考えていることが伺える。都市に住む若者を中心に、都市と農村の交流等による農村への関心を高める機会の拡大など、農村への定住促進や新規就農者の拡大につながる施策をこれまで以上に推進していくことはひいては地域創生にも資するものと考える。

 この夏、神戸市北区の先進トマト農家などが運営に参画して、統合環境制御技術を駆使する「ひょうご次世代施設園芸モデル団地」が加西市に竣工したが、このようなICT技術が活用される新たな分野は、若者の参入が特に期待されるところである。また、地方創生先行型交付金を活用し、本県が全国に先駆けて創設した農業施設貸与事業では、当初の想定件数を大きく上回る応募があったと聞いており、今後も継続的に取り組んでいくべき事業である。

 そこで、人口減少社会において若者をはじめ意欲のある新規就農者が農業に従事するための助言、技術指導、安定経営に至る一貫した切れ目のない新規就農者の確保・育成に向けた取り組みについての考えは。

井戸知事
 これまで県としては、新規就農者対策として、県域や地域の就農支援センターで個別相談を行っている。また、都市住民を対象にした就農の駅前講座や栽培技術研修を行っている。三つには、青年就農給付金による就農前後の所得確保支援を行い、就農しやすくしている。四つに、就農後には、指導的農業者による地域への溶け込み応援や高度な技術指導等を行っている。このような一貫した支援の結果、26年度は303人の新規就農者があり、年間目標の300人を超えた。

 しかしながら、TPP等の国際化の進展や農業者の大量リタイアが今後見込まれる。担い手の育成の加速化が喫緊の課題だ。来年度以降の新規就農者数の目標を毎年400人に引き上げた。そのため、雇用就農の受け皿となる法人経営体をさらに増加させるとともに、技術を修得した雇用就農者が独立してさらに新たな経営者となる、このような好循環をつくっていくことを考えている。

 このため、農地中間管理事業による経営規模の拡大や六次産業化など経営の高度化への支援を通じて法人経営体を育成し、雇用就農の拡大を図っていく。さらには、新たな経営者として独立するために必要となる経理・労務管理などの専門知識の研修と経営計画の作成支援を行う。また、ご指摘の次世代園芸施設を活用した人材育成や初期投資の軽減を図る農業施設貸与事業によるICT等の先端技術等の活用を推進していく。


4、近年の豪雨の頻発を踏まえた治水対策について
芦田県議
 先月9日から11日にかけての関東・東北豪雨災害では、雨雲が帯状に伸びて強い雨を降らせる線状降水帯が関東・東北上空に長時間居座ったために、鬼怒川の堤防決壊をはじめ茨城、栃木、宮城など10県にまたがる大規模水害が発生して、甚大な被害が生じたことは記憶に新しい。

 私は台風が発生するたびに、北区道場町生野地域の武庫川、羽束川の合流地点が懸念されるので、地域住民の安否確認とともに、神戸市北神浄水場での避難場所準備にあたっている職員からの状況説明なども伺い、今度はパラペット整備で90センチほど護岸のかさ上げをしているので大丈夫だろうと思っていたが、翌18日の午前中、護岸改修状況を視察したところ、護岸とともにパラペットが崩れ落ち、さらに市道との間が空洞化していた。台風11号によるこれらの悲惨な状況を目の当たりにし、台風・豪雨災害による河川増水への総合的な備えの必要性を痛感した。

(1)総合治水の取り組みについて
 本県では、平成24年4月に総合治水条例を施行し、従来からの「ながす」対策(河川下水道対策)だけではなく、雨水を一時的に貯留、地下に浸透させる対策である「ためる」対策(流域対策)や浸水してもその被害を軽減する「そなえる」対策(減災対策)を組み合わせた総合治水に取り組んでいるところである。武庫川流域圏をはじめ県内11地域において総合治水推進計画に基づく取り組みが急がれると感じる。

 そこで、総合治水のこれまでの取り組みの状況とその効果について伺うとともに、今後の取り組みの方向性を伺う。

田中県土整備部長
 河川対策については、市街地を流れる武庫川・市川や平成23年に浸水被害があった法華山谷川等で河川整備計画に基づき河川改修を重点的に進めている。流域対策については、北摂三田高校等6校での校庭貯留、神戸市北区の末釜上池等70カ所におけるため池の治水活用、北区淡河まち等約2200haでの田んぼダムなどに取り組んでいる。

 減災対策について、小学校やイベントで防災意識向上を図るための出前講座を今年度13回実施したほか、6月から新たにスマホ版CGハザードマップを解説し、GPS機能のより現在地周辺の浸水エリアや避難所情報を入手できるようにした。

 引き続き、上下流バランスに配慮した中・上流部の整備も含め河川対策を進めるとともに、年度内に農業高校等12校の校庭貯留、播磨中央公園等2カ所の公園貯留、相生市新池等17カ所のため池の治水活用に取り組む。また、県民局庁舎12カ所にPR用雨水貯留タンクを設置することにより、総合治水への理解を深め、県民や事業者による各戸貯留の取り組みを促す。

 これまでの取り組みによって、昨年10月の台風19号では、淡路地域の約2千カ所のため池で農業者の協力も得て、淡路のダム10基分に相当する約1500万m3の雨水が貯留されたと推計している。洲本川流域ではこうした貯留と河川改修が合わさって、同規模の雨が降った平成16年台風23号時には、家屋3496戸が浸水したが、この度は浸水被害がなく、顕著な効果を発揮した。
芦田県議
(2)武庫川の総合的な治水対策の推進について
 武庫川の治水対策については、平成23年8月に武庫川水系河川整備が策定された。これは、河川対策、流域対策、減災対策で構成する総合的な治水対策として計画されたもので、総合治水の先駆けとなるものであった。

 また、平成24年4月の総合治水条例の施行を踏まえて、平成25年3月に阪神西部(武庫川流域圏)地域総合治水推進計画も策定された。計画では、河川対策としての「ながす」対策はもちろん、学校・公園、ため池等での雨水貯留をはじめとする「ためる」対策にも取り組み、雨水の流出を抑制する流域対策を推進することとしている。

 豪雨が頻発する中、平成23年の河川整備計画策定から数えると足かけ5年になる武庫川において、河川対策などのハード対策を含め、総合的な治水対策をどのように進めているのか、その進捗状況と今後の取り組みについて、このたびの台風11号による武庫川の道場町の被害の状況とその対応も含めて所見を伺う。

田中県土整備部長
 河川対策については、河口から仁川合流地点までの下流部築堤区間で下流から順次河川断面の拡幅を進めており、今年度は西宮市東鳴尾町で低水路拡幅のための矢板護岸工事を行うほか、甲武橋上流の右岸約100mの区間で、法裾にブロックを積むなどの堤防強化工事を実施する。

 中流部では、武田尾地区の護岸嵩上げ、神戸市北区道場町の遊水地整備に着手する。上流部では、篠山市の波賀野川合流点上流の河床掘削を引き続き進めるとともに、波賀野川の河道拡幅にも着手する。

 流域対策については、阪神昆陽高校や甲山森林公園など学校・公園・ため池を活用した雨水の貯留施設7箇所を3月末までに完成させた。また、北区八多地区で約10haの田んぼダムに取り組んでいる。引き続き神戸北高校など3校で貯留施設の整備を進める。

 減災対策については、住民自ら的確な避難行動がとれるよう手作りハザードマップの作製を支援しており、これまでに流域7市の約350地区で作成を終えた。引き続き市とともに作成支援に取り組んでいく。また、ホームページに掲載している河川監視カメラの画像情報について、台風時等にアクセスが集中しても安定的に配信できるようシステムの強化を図る。

 なお、ご指摘の道場町の北神浄水場上流では、7月の台風11号での洗掘により護岸が約35m崩壊した。当該箇所では、大型ブロックによる原型復旧に加え、根固工による洗掘防止対策を行い、再度災害の防止に努める。
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