兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H28年9月第333回 定例会 芦田県議 一般質問

 あしだ賀津美県議が、第333回定例県議会で9月30日に登壇し、一般質問を行いました。質問では、女性が社会で一層活躍できる取り組みや職場環境づくり、女性特有のがん検診の受診率向上への方策など女性の目線での質問のほか、認知症対策、ツーリズムの推進、都市農業振興など幅広い分野について県の姿勢を鋭くただしました。

第333回(平成28年9月)定例県議会 一般質問 あしだ賀津美

質問項目

  1. 女性活躍の一層の促進について
  2. がん対策について
    (1)女性特有のがん検診の受診率向上について
    (2)県立がんセンターにおける相談支援体制の充実について
  3. 認知症対策の総合的な推進方策について
  4. 女性をはじめとした誰もが働きやすい職場環境づくりについて
  5. 外国人旅行者をターゲットにしたひょうごツーリズムのさらなる推進について
  6. これからの兵庫の都市農業の振興について

質問・答弁のダイジェスト

1、女性活躍の一層の促進について
あしだ県議
 昨年、女性の職場における活躍を推進する女性活躍推進法が可決・成立し10年間の時限立法として本年4月1日に全面施行された。女性の活躍推進を実行あるものにするためには、見える化が必要だ。同法では、女性の活躍推進に向けた数値目標を盛り込んだ行動計画の策定・公表や女性の職業選択に資する情報の公表が、国・地方公共団体・301人以上を常時雇用する民間企業の事業主に義務付けられ、常時雇用する者が300人以下の民間企業にも努力義務が課された。女性の活躍を推進する企業が増えていくことで、これまでの雇用環境を取り巻く課題の改善や男性の家事や育児への参加率向上などにつながっていく。

 昨年度、私が委員長を務めた産業労働委員会において、県内外地域を調査し、職場における女性の活躍を推進するための企業を視察した。調査先では、家族の日の設定、時短勤務のような柔軟な勤務体系の導入、職場復帰プログラムの策定や女性社員のキャリアデザイン形成に向けた社内研修の実施など、様々な特徴的な取り組みも行われていた。こういった先駆的な取り組みをもっと広げていく必要性がある。

 県においても、人口減少、少子高齢化などが進展する中、本県ならではの多様性を生かした、各地域における女性活躍推進が求められる。そこで、女性活躍の一層の促進に向けた、実効性ある具体的な取り組みについて伺う。

梅谷理事(地域創生・女性担当)
 県では、昨年、経済団体・労働団体はじめ各分野で構成する「ひょうご女性の活躍推進会議」を立ち上げ、フォーラム・セミナーの開催や企業表彰などの実施、情報発信等に努めている。また、本年6月には、県立男女共同参画センター内に「女性活躍推進センター」を設置して、3名の女性活躍推進専門員を中心に企業訪問による助言、女性活躍推進法に定める一般事業主行動計画策定の働きかけ、専門講師の派遣等に取り組んでいる。

 さらに、今回の補正予算により女性の就業に関する調査・分析を踏まえた女性活躍推進のための指針や先進事例も盛り込んだ啓発リーフレットを作成し、企業への啓発に活用していく。あわせて、ニーズに応じたテーマによる企業向けセミナーを開催し、特に中小企業に強く働き掛けていく。

 女性活躍の「見える化」については、内閣府で女性活躍に関する企業の取り組みや実績等を公表する「見える化」サイトが本年9月に開設されている。県でも「ひょうご女性の活躍推進会議」専用HPにおいて、先進事例、がんばる企業、女性のロールモデル、イベント情報等の発信を行っている。県自らも第5次の率先行動計画である「ひょうごアクション8」に基づいて女性幹部の登用、採用などに数値目標を掲げて取り組んでいる。すべての女性が個性と能力を発揮できる社会の実現に向け取り組む。


2、がん対策について
 (1)女性特有のがん検診の受診率向上について
あしだ県議
 女性特有のがん検診の受診率向上について今年度、女性特有のがん検診でのクーポン配布やかかりつけ医からの個別勧奨も実施されている。企業や団体等と連携した多様な職域における検診の受診率向上を目指す取り組みなどを含め、受診率アップに努めていく必要がある。また、子宮頸がん検診の受診率については、これまでも課題として取り組まれてきたが、特に20代女性の検診受診率は圧倒的に低く、これについては特に対策を講じていかねばならない。

 若い女性の産婦人科への医療機関で受診することへの戸惑いなどもあるかと思うが、子宮頸がん等で死亡する患者人数も増えていることから、看護師や女性医師等による検診受診体制の整備を充実するとともに、20代女性が安心して検診・受診に臨めるような配慮も必要である。

 乳がんや子宮頸がんは、早期に発見し治療を受ければ、10年後生存率がかなり高まることから、より多くの助成に女性特有のがんについて知ってもらうことで、受診率の向上につながればと思う。そこで、これまでの県内市町の実績なども考慮しつつ、受診率向上についての考えを伺う。

井戸知事
 各市町では、無料クーポン券を配布して受診の機会を増やそうとしている。次いで、乳がん検診・子宮頸がん検診を同一日に行うレディース検診や夜間・休日検診も実施している。3つにコール・リコール、個別勧奨・再勧奨の推進等に取り組んでいる。これらの結果、市町が実施する乳がん検診受診率は平成20年の10.4%から27年には21.3%へと上昇した。

 県は、がん検診と特定検診のセット検診の促進など、がん検診に積極的に取り組む市町に、国民健康保険調整交付金を重点配分し、その取り組みを支援している。また、受診促進に積極的な企業と協定を締結し、共同して県民向けセミナーや専門家による女性がんのフォーラム等を開催して普及、周知を図っている。

 さらに、乳がん・子宮頸がん検診のための集団検診車を計6台整備している。健康づくりチャレンジ企業のうち中小企業の従業員等を対象に、女性特有のがん検診の受診費用の助成を行って、受診しやすい環境づくりに取り組んでいる。子宮頸がんについては、20歳代での受診が重要なので、県内の大学・短大の協力も得て、女子学生への受診勧奨も行う。


(2)県立がんセンターにおける相談支援体制の充実について
あしだ県議
 会派での管外調査で神奈川県立がんセンターを視察した。同センターでは、がん相談支援センターに併設してアピアランスサポートセンターを設置。アピアランスとは、外見を意味し、がんに罹患され外見が大きく変化してしまった患者さんが、脱毛を隠すためのウィッグや顔色をよくするための化粧など、外見に関する悩み相談に対応することに特化したセンターで、特に女性の社会復帰に向けて力になるものだ。

 私は、同県のアピアランスセンターに大いに感銘を受け、兵庫県におけるがん医療の中枢機関である県立がんセンターにもこのような施設があれば、県のがん患者の社会復帰を促進すると考える。そこで、アピアランスサポートセンターの設置を含め、今後の県立がんセンターの相談支援体制の充実に向けた取り組みについて伺う。

西村病院事業管理者
 がんセンターにおいては、院内のがん相談支援センターにおいて、ウィッグや乳がん術後の補正下着の展示並びに相談、脱毛ケアマニュアルの配布に加えて、外来科学療法室において爪の変形や黄だん等、アピアランスに関する相談にも既に対応している。  あわせて、近年のがん治療の外来化の流れを踏まえて患者さんの希望や治療状況等に応じた職業相談並びに紹介、また、就職後の職場定着の支援等のがん患者さんの社会復帰に向けた様々な取り組みをハローワークとも連携し、行っている。今後、患者ニーズやこれらの取り組みの成果を踏まえて、がん患者さんの療養生活の向上や社会復帰の促進に向けて、ご指摘のアピアランスサポートセンターとしての標榜も含めて、都道府県がん診療連携拠点病院として相談支援体制の充実を検討していく。
あしだ県議コメント
 本日取り上げた質問については、公明党・県民会議の来年度予算に向けての重要政策提言でも重要課題として提言している。県立がんセンターにおけるアピアランスサポートセンターの設置についても、前向きな答弁があったが、特に専門的な相談員の確保も含めて、より充実した相談支援体制に取り組んでいただきたいと思う。

3、認知症対策の総合的な推進方策について
あしだ県議
 今後高齢化の進展に伴い、認知症及びその予備軍はさらに増え続けることが見込まれ、本課題に対する前向きな取り組みが急務だ。県では、認知症対策について、国の新オレンジプランの趣旨を踏まえ、兵庫県老人福祉計画に基づいて、認知症予防・早期発見の推進をはじめ、認知症医療体制の充実、地域連携体制の強化、認知症ケア人材育成、若年性認知症対策など施策を総合的に推進しているところであるが、より一層の強化が必要ではないかと考える。

 例えば、県の認知症対策も多くの部署が関係しており、その施策も多岐にわたっているので、認知症対策を機動的かつ効果のあるものにするため、知事をトップとした認知症対策本部を立ち上げ、関係部局とのよりきめ細かな連携協議の場を設定するとともに、施策を総合的に推進するということが考えられる。また、関西広域連合や市町等とも連携し、認知症対策に一丸となって取り組む必要がある。本県における認知症対策の総合的な推進方策について所見を。

井戸知事
 具体的には、庁内関係課と連携しながら、まず、認知症高齢者等の見守り・SОSネットワーク構築のための手引書の作成などを推進していく。2つ目に認知症を正しく理解した「認知症サポーター」を配置する企業や店舗等の募集を行っている。3つに若年性認知症について職域の理解促進のためのリーフレット配布によりその周知を図っている。

 さらに、市町や関係団体等と連携して、早期発見のための認知症チェックシートの普及を図っている。また、職員研修等による身近な相談窓口である市町認知症相談センターは41市町243カ所で設置されている。加えて、早期受診のための開業医―病院―指定医療機関のネットワークの充実に努めていく。

 また、関西広域連合が参画する関西健康・医療創生会議において、昨年度、認知症研究者を中心に認知症対策分科会が設置され、軽度認知障害(MCI)について統一的な早期診断基準等の検討が始められており、その成果も期待できる。市町や関係団体、さらに関西広域連合党と連携しながら、認知症の人とその家族が安心して暮らすことができるよう、ご指摘のような総合的な認知症施策の一層の充実に県として取り組む。このためにも認知症対策本部のような統合基幹の設置についても検討していく。


4、女性をはじめとした誰もが働きやすい職場環境づくりについて
あしだ県議
 近年、企業間競争の激化、経済低迷や産業構造の変化に伴い、正社員の残業時間の高止まりなどの長時間労働、非正規社員の増加による経済的な格差の拡大、仕事と子育ての両立の困難など、仕事と生活の間で様々な問題を抱える人が増えている。

 少子化に伴う労働力不足のような課題に対応していくためにも、ワーク・ライフ・バランスの実現は欠かせない。本県でも、ひょうご仕事と生活センターを核として、普及啓発をはじめ各種事業を展開し多様で柔軟な働き方による働きやすい雇用就業環境の創出に取り組んでいる。

 そこで、これまで取り組んできた県のワーク・ライフ・バランスの取り組みやひょうご仕事と生活センターにおける事業展開、実績なども踏まえ、女性をはじめとして誰もが働きやすい職場等環境づくりに向けた取り組みについて所見を。

片山産業労働部長
 平成21年にひょうご仕事と生活センターを開設し、県内企業におけるワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んでいる。国は、同センターの取り組みを長時間労働慣行の是正や柔軟な勤務制度の導入など、多様な働き方を可能とするワーク・ライフ・バランスを実現するための先進的なモデル事業として取り上げている。

 ワーク・ライフ・バランスに取り組む企業には、取り組むことを宣言してもらい、次に残業時間の削減や女性の職域拡大等の取り組みが一定の水準に達したことを認定し、さらに認定企業の中でも特に先進的な企業を表彰している。現在、取り組み宣言企業1258社、認定企業98社、うち76社を表彰している。

 各企業におけるワーク・ライフ・バランスの取り組みにあたっては、企業からの相談対応や企業内研修等への講師派遣、育休等を取得する社員の代替要員雇用や在宅勤務等多様な働き方のための環境整備に要する費用への助成等を行っている。しかしながら、県下すべての企業にワーク・ライフ・バランスの必要性や同センターの活動が周知できているわけではない。このため、今回、国の地方創生加速化交付金を活用し、ホームページの充実、ロゴマークや優良企業事例集を作成するなど、働き方改革に向けた情報発信を強化することとした。引き続き、女性をはじめとした誰もが働きやすい職場環境づくりに向けた支援に取り組んでいく。
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