兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

 北条やすつぐ県議が、第326回定例県議会で2月23日に、一般質問に立ちました。質問では、保育の人材確保をはじめ放課後児童クラブの拡充や支援員の確保、また不妊治療に取り組む夫婦の物心両面での負担軽減への支援など、安心して産み育てる環境整備の必要性を強調し、具体的な方策について県の考えをただしました。

第326回定例県議会(平成27年2月) 一般質問 北条やすつぐ

質問項目

1、保育の人材確保について
2、放課後児童クラブについて
(1)放課後児童クラブの拡充に向けた取り組みについて
(2)放課後児童支援員の安定確保と資質の向上について
3、不妊治療の取り組みについて
(1)特定不妊治療費助成事業等の取り組み状況と評価について
(2)新たな不妊治療費助成の取り組みについて
4、AED(自動体外式除細動器)のさらなる普及活用について

質問・答弁のダイジェスト

3、災害時の適切な避難対策の強化について
○北条県議
 今年発生した台風は気候変動の激しさを実感させるものだった。伊豆大島では、気象庁が土砂災害警戒情報を出していたが、町が住民への避難勧告・指示を出さなかったことが問題となった。避難勧告を発令する場合、首長の総合的な判断で決めることがほとんどであり、このことが伊豆大島のように夜間の避難勧告発令への躊躇の要因にもなっている。明確な基準がないことで避難勧告の判断が遅れ、その結果、人命が損なわれるようなことがあってはならない。

 避難勧告・指示を出す場合は通常とは異なる表現での呼びかけや市長・町長など信頼できる人から直接発信することで危機的な状況を察知してもらう事が重要だ。発令基準や伝達手段を明確に定め、その実効性を確保するためにも具体的な事態を想定した指導・助言が必要である。

○井戸知事
 平成21年台風9号災害等を踏まえ「避難勧告等の判断達マニュアル作成ガイドライン」を昨年4月に策定し、市町のマニュアルの作成を指導している。
@警戒すべき箇所等の特定から避難勧告等の発令基準の設定の至る手順
A避難所への移動を伴う水平避難だけでなく、危険が差し迫った時点での自宅2階等への垂直避難の考え方
B防災行政無線をはじめCAТVや半鐘などの多様な伝達手段
C具体的な伝達文例などを示している。
各市町では、このガイドライン等を踏まえ、河川水位や雨量などの数値に基づき避難勧告等の判断基準を定めている。
 今後とも、フェニックス防災システムにより県が提供している「河川の氾濫予測情報」「土砂災害危険度情報」や気象台とのホットライン等、発令判断のためのツールの活用等を内容とする市町職員向けの専門的な研修や市町長等に対する災害時の意思決定に関する研修を実施する。

5、がん検診受診率向上対策について
○北条県議
 本年3月には、国のがん対策基本法を踏まえ今後5年間の新たな第4次兵庫県がん対策推進計画が改訂され、第3次計画の検証や国のがん対策推進基本計画、県の保健医療計画、健康づくり推進実施計画等と整合を図りつつスタートした。今回の改定は、早期発見・治療の視点を見据え、がん予防対策の充実やがん検診に対する正しい知識の普及啓発、早期がん発見率の向上などが重点事項として挙げられ、乳がん・子宮がんの受診率を50%以上、胃がん・肺がん・大腸がんは当面40%という具体的な目標を掲げて推進されている。

 しかし、平成22年国民生活基礎調査によると、本県の職域を含むがん検診受診率は、胃がん・大腸がん・肺がん・乳がん・子宮がんの5つのがん全てで全国平均を下回っている。厚生労働省は、本年8月のがん検診のあり方検討会で、受診率向上にはコール・リコールが有効であるとの報告をした。コール・リコール制度とは、適切な対象者を確定し対象者名簿を作成、その検診の通知(コール)を受け取った人が受診をしない場合、手紙や電話などで改めて踏み込んだ検診の案内をする個別勧奨や再勧奨(リコール)の仕組みで、アメリカやイギリスなどでこの制度の採用により、がん検診率は60〜80%を維持している

 そこで県としてこれまで、がん検診の受診率向上に向けどのように取り組んできたのか、また、今後、コール・リコール制度を用い、がん検診対象者に個別受診勧奨・再勧奨を積極的に行う市町との連携、支援をどのように進めていくのか。

○井戸知事
 がん検診の受診率向上のため、すでに市町に対する国保調整交付金をその取り組みに応じて重点配分したり、重点市町の指定による取り組み支援を行っている。その結果、平成22年の国民生活基礎調査の受診率は、乳がん検診では前回調査から8・8ポイント上昇し、上昇率は全国で5位となったほか、子宮がん等も上昇率は全国値を上回った。

 平成25年度からは新たに「健康づくりチャレンジ企業」を募集登録し、従業員のみならず家族の方の受診を啓発するほか、市町に対しては県の地域がん登録事業から得られたがんの地域的な特性や、がんの早期発見における検診の有効性を示す具体的なデータ提供を始めている。ご指摘のコール・リコール制度は県内では27市町が乳がんなど、がんの種類や年齢を限って始めており、受診率向上に確かな効果が出てきていることから市町の負担軽減のため、国に対して財政支援を含めた制度化を要望している。

7、建設技能労働者の就業環境改善について
○北条県議
 建設業界の技能労働者は、この20年間で2割に当たる70万も減少している。特に型枠技能工では平成20年以降3割超が離職している。また、職人の高齢化も進み技能労働者の3人に1人が55歳以上で、29歳以下は10人に1人しかいない状況で、このままでは技能の継承も危ぶまれる。背景には就業環境の悪化がある。バブル経済の崩壊以降、建設投資が減り、平成20年のリーマンショック時にはマンション工事の標準単価が暴落した影響で、工賃も大きく下がっている。これに公共工事の削減が追い打ちをかけ、重労働の割には低賃金なため中堅・若年層の離職が相次いだ。就職後3年以内の離職率も製造業の2倍近くに上っている。このような状況が続けば、公共事業の執行にも大きな障害となり安全・安心なまちづくりに大きく支障をきたす。

 そこで県は、建設技能労働者の人材不足をどう認識し、今後、その就業環境改善や人材確保にどう取り組むのか。

○吉本副知事
 若年層の入職促進についてはインターンシップや職業訓練などに取り組んでいるが、新たに若年技術者を新規雇用した建設業者の技術・社会貢献評価制度での加点を行う。さらにものづくり大学校で実施している大工、左官等の体験学習についても充実を検討していく。就業環境の改善を促す取り組みについては、4月に公共工事の設計労務単価を引き上げたところで、国と連携して行う労務費調査等により適切な賃金水準の確保が図られているが、その動向を注視し、賃金が上昇していない場合は再度、建設業団体等に要請することなどを考えている。
また、入札参加資格申請において社会保険加入を要件とし、一層の加入促進を図っていく。これらに加え、行政と建設業者団体等が参画する「建設業育成魅力アップ協議会(仮称)」を設置し、建設業の魅力を実感できる工事現場の見学やさんだ建設技能研修センターを活用した型枠作業との体験セミナーの実施など官民が一体となって戦略的に諸対策を実施していく。

8、教員の資質向上について
○北条県議
 県では平成21年に策定した、ひょうご教育創造プランが計画期間の満了を迎え、次の5年間の基本計画となる第2期ひょうご教育創造プランが現在検討されている。その素案では、現行プランの基本理念にはなかった「自立」という言葉が新たに加わっている。ここ数年で子どもたちを取り巻く環境は変わり、人間関係の持ち方やルールを学ぶといった、従来、自然に備わっていた社会性などを身に着けることが難しくなってきている。今後、子どもたちの個性や能力を伸ばしていく教育こそ自立につながる。そのためには、教員らが正しい人間観に立ち、各人の資質を向上させていく必要がある。第2期ひょうご創造プランで示された、自立へとつながる教育の実現に向けて、その根幹となる教員の資質向上をどのように図るのか。

○高井教育長
 本県では、教員採用時に筆答試験で教職に必要な幅広い知識と教科の専門的指導力を確かめるとともに、面接試験を通して教育に対する情熱と教員としての将来性を見極め、優れた人材を確保している。さらに、採用後の初任者研修や5年、10年、15年次の経験者研修において
@スクールカウンセラーを講師としたカウンセリング講座により、発達段階に応じた子どもの内面理解や自立を促す生徒指導のあり方を学び
A民間企業での社会体験や南但馬自然学校での体験活動を通して、社会性やコミュニケーションの力を身につけ
B但馬やまびこの郷での児童生徒への支援活動を通して、不登校やいじめの対応力を育成するなど、
子どもたちの自立を支援するために必要な資質の向上を図っていく。

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