兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H23年9月第310回 定例議会 伊藤議員 一般質問

伊藤勝正県議が9月29日第310回県議会で、一般質問に登壇しました。瀬戸内海の漁場の再生や明石・淡路島間のフェリー運航再開といった地元明石・播磨地域の活性化に不可欠な課題のほか、自らの双子の育児経験から必要性を痛感した多胎児子育て支援、社会的弱者への支援など幅広い課題について持論を述べるとともに県の取り組み姿勢をただしました。

第310回(平成23年9月)定例県議会 一般質問 伊藤勝正

質問項目

  1. 豊かで美しい瀬戸内海の漁場再生について
  2. 明石・淡路島間のフェリー運航再開について
  3. 多胎児出産に対するサポート体制の確立について
  4. パーキングパーミット制度の実行性のある運用について
  5. 高齢者事故撲滅のための交通インフラ整備について
  6. 平成23年台風第12号及び第15号を踏まえた治水対策の推進について

質問・答弁のダイジェスト

1.豊かで美しい瀬戸内海の漁場再生について
伊藤議員
瀬戸内海はこれまでの水質改善への取り組みで水質汚濁については改善されているが、沿岸部では藻場や干潟が減少し、河川ではダム等の建設で瀬戸内海への豊富な栄養を含んだ水や生息環境に必要な砂が供給されにくくなっている。状況打開のため、栄養塩管理を「削減」から「適正管理」へと方針転換することが急がれている。そのためには「新瀬戸内海再生法」の早期整備について県として国に働きかけてほしいが、新法整備には時間を要し、整備されても効果が出るまでさらに時間を要する。現法制のもと「栄養塩の適正化」と「生息環境の再生」への措置に早く取り組む必要がある。
 また、かつて漁獲量が多かったアサリは激減しており、原因究明や生産技術開発について県として取り組んでいる。しかし、近年、河川から海域への砂の供給量が激減しており、干潟等の減少や環境悪化が進んでおり二枚貝の生息環境を悪化しているため漁獲量回復への取り組み効果が出にくい状況になっている。
 そこで、「新瀬戸内海再生法」の整備まで、漁場再生に向けた取り組みの実効性を増すために沿岸部の下水処理施設での栄養塩管理運転拡大による「栄養塩の適正化」と二枚貝等の魚介類の「生息環境の再生」については県が組織横断的かつイニシアチブを発揮して県漁業協同組合連合会をはじめ関係団体や各市町と連携して対策を進める必要があると考えるが所見を伺う。
井戸知事
二枚貝の増殖技術の開発を行っている。平成20年度からは加古川下流浄化センターで窒素を規制値の範囲内で増やす栄養塩管理運転を施行している。今後、下水道処理施設を管理する市町の下水道、環境、水産の関係者の理解を得ながら運転拡大に働きかけていく。これまでも、水産資源の維持増大のため漁場整備開発事業でブロック設置や投石による産卵場、稚魚生育場、藻場等の整備を推進してきた。魚介類の生息環境の改善に向け来年度からは、初の試みとして西播磨地域で従来の取り組みに加え千種川の河川改修事業で発生した砂を併用して面積20ha造成する予定。
伊藤議員(再質問)
市町・水産関係者と連携しながら栄養管理運転を拡大していくとのことであるが、具体的な目途は。
井戸知事
既に持っている3年の実績データを示し市町の協力を得たい。それに対しての効果も調査していく。そのような意味で関係者の協力を得ながら推進を図りたいということを申し上げた。順次そのように取り組めるところから取り組んでいただく、そういう基本方針で臨んでいく。
2.明石・淡路島間のフェリー運航再開について
伊藤県議
明石淡路フェリー(通称たこフェリー)が昨年11月に運航を休止した。これにより、原付バイクを含む125cc以下の二輪車の通行手段を奪うという通行差別を生むだけでなく、大規模災害に備えた緊急交通ルートの複数確保の必要性という危機管理の観点からも問題であると考える。また、県としてより積極的にリーダーシップを発揮してジェノバ・関係4市と連携して明石・淡路島間のフェリー運航開始について取り組む必要がある。県当局の所見を伺う。
井戸知事
地元4市、事業者、県等で構成する明石海峡海上交通活性化・再生協議会で、昨年度末に航路の存廃にかかわる問題点を整理し再開の可能性について協議している。災害時の交通手段の確保について、平常時は明石海峡大橋でバスや車の通行が確保されており、ジェノバラインとの役割分担や125cc以下の二輪車の利用ニーズ等を踏まえると、明石・淡路間の地域交通としてフェリーが果たすべき役割を十分に検討・調査する必要がある。これらから県として、明石淡路フェリーの再開にはまず、地域振興やまちづくりに大きな影響を受ける地元4市の主体的な判断が重要で、早期に基本方向を出すことを期待している。
3.多胎児出産に対するサポート体制の確立について
伊藤県議
近年、多胎妊娠の頻度が上昇傾向にある。通常の単胎出産に比べ出産前後の母体への精神的・肉体的負担が大きく、出産後の育児ストレスや短期的かつ一時的に経済負担が重い多胎児出産には、行政等による一律的な単胎児出産と同様のサポートのみではなく、多胎児出産の悩み・ストレスを共有できる体験者によるきめ細かなフォローが不可欠だ。例えば、多胎児出産がわかった時点で病院やNPО法人と連携し、周産期医療の一環として出産前から多胎児出産・育児体験者等によるサポート・アドバイスを行える体制を構築していってはどうか。
久保健康福祉部長
市町では、母子健康手帳交付の際に多胎妊娠の把握を行い、保健師による健康相談や多胎児の親の会の紹介、NPОと連携し実施する両親教室で先輩パパママとの交流を行うなどの支援を妊娠中から実施している。また、出産後も保健師やヘルパーが訪問する養育支援訪問事業などのサービスを実施している。
 県では、低出生体重児童等養育上支援が必要な親子や妊婦を早期に把握し支援につなげるため、医療機関から行政に情報提供を行う仕組みの「養育支援ネット」を平成14年度に整備し、医療機関との連携強化に努めてきた。これに加え、健康福祉事務所で多胎児や低出生体重児を持つ親を対象とした講座を開き、育児知識の提供、不安や悩みの共有や相談を行っている。今後、県や市町、NPО等これらの取り組みをリーフレットのまとめ医療機関を通じて妊産婦に情報提供するとともに、医療機関が多胎妊娠を把握した場合には速やかに行政に情報提供されるよう「養育支援ネット」の充実を図るなど支援強化に努める。
4.パーキングパーミット制度の実行性のある運用について
伊藤県議
バリアフリー新法で一定規模以上の公共施設・商業施設等を新設または改良する場合は最低1台3.5m以上の広い幅の身障者用駐車場を付近に設置することが義務付けられた。しかし、統一ルールがなく、不適正駐車が後を絶たない。その改善策のひとつが、車いす使用者駐車施設に共通の利用証を交付して、歩行困難な方を明確にすることで本当に必要な人のために駐車スペースを確保する「パーキングパミット制度」である。県としても来年度から導入するとのことだが、先行地では運用面での留意点が浮かび上がっている。
その一つが身体内部に障害を持つ方や妊娠初期の妊婦等への対応である。外見からは配慮が必要な人とわからないため、勘違いされトラブルになったり、無用なトラベルを避けるために専用駐車スペースの利用をためらう人も少なくないと聞く。来年度実施予定の同制度導入にあたっては配慮が必要なことが外見からわかりにくい人の社会参加を応援する「譲りあい感謝マーク」を活用した利用者証等を作成すると聞いている。そこで全国的に認知度のある「ハート・プラス」マークやマタニティマークを表示に追加したり、身障者用駐車場以外にさらにこの制度のための駐車場を1台確保するなど、先行した自治体の優良事例を取り入れるほか、関係団体と協議等するとともに県域を越えた相互利用の取り組みも進めていくべきではないか。
久保健康福祉部長
同制度については「譲りあい感謝マーク」とともに、車いすやハートプラスなどの障害者に関するマークや高齢者、妊産婦等を表すマークを併記した利用証とステッカーを貼り付けた駐車区画用のカラーコーンを作成、配布して誰にもわかりやすい「譲りあい駐車場」として普及することを考えている。県立施設では車いす使用者用駐車スペースに加え、さらにもう一台分の駐車スペースの確保にも取り組む。あわせて市町、民間事業者等にもこの制度の普及を働きかけていく。さらに関西広域連合とともに取り組むこととしており、先日近畿府県の実務担当者会議を開催し、パーキングパーミット制度の導入について協議した。
5.高齢者事故撲滅のための交通インフラ整備について
伊藤県議
平成22年の交通安全白書では「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律・バリアフリー新法の重点整備地区内の主要な生活関連道路を中心に音響信号機、高齢者等感応信号機、歩行者感応信号機、歩車分離式信号機などのバリアフリー対応型信号機の整備などを推進した」とあるが、これらの対策には高額な設置・導入費用がかかる。また、青信号時間の遅延や歩車分離式信号の導入は車両の信号待ち時間が長くなることによる交通渋滞も懸念されることから導入には至らないケースが散見される。
 確かに、交通渋滞の慢性化は社会活動・経済活動に少なからず影響を与えることは理解するが高齢歩行者の死亡事故の発生状況は看過できない。交通渋滞より人命のほうが尊重されるべきだ。そのためにも地域の実情を把握し、着実に進めていく必要がある。そこで、高齢歩行者の死亡事故の防止策として、歩車分離式信号機等のバリアフリー対応型信号機の整備に対し現状どのように取り組んでいるのか。また、今後どのように整備推進していくのか。
倉田県警本部長
現在、歩車分離式信号149基を設置しているほか、高齢者等が利用する福祉施設等の周辺地域に歩行者用青信号を延長させる機能を加えるなどのバリアフリー対応型信号機を整備してきたが、歩車分離式信号については交差点の規模や交通量等によっては交通渋滞の発生など交通全般に与える影響が大きいことなどから導入に至っていない箇所もある。
 しかし、そのような箇所でも安易に導入を見送るのではなく、渋滞緩和方策として信号のサイクル等のきめ細かな調整、あるいは道路管理者と連携した交差点交通容量の向上など、歩車分離式信号の導入にかかわる問題点の解消に積極的に取り組んでいる。
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