兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H28年2月第331回 定例議会 岸本県議 代表質問

 岸本かずなお県議が、第331回定例県議会で2月24日、代表質問に立ちました。県政の第一の目標となっている地域創生をはじめ、県民の命を守る震災教訓の発信や住宅耐震化の推進、また、経済活性化に直結する外国人観光客の誘致や次世代産業の創出など幅広い分野にわたって県の取り組みや考えをただしました。

第331回(平成28年2月)定例県議会 代表質問 岸本かずなお

質問項目

  1. 平成28年度の県政運営の基本となる地域創生の実現について
  2. 震災の教訓継承、発信の新たな展開について
  3. 地域創生と兵庫県立大学の特色ある取り組みについて
  4. 保育料軽減事業の拡充について
  5. 本県の強みを生かした次世代産業の創出、振興について
  6. 外国人観光客誘致のさらなる促進について
  7. 「ひょうご農林水産ビジョン2025」でめざす新しい農業について
  8. 住宅耐震化の課題と推進方策について
  9. G7神戸保健大臣会合に向けたテロ対策について

質問・答弁のダイジェスト

2、震災の教訓継承、発信の新たな展開について
岸本県議
 昨年、20周年という大きな節目を経て、追悼行事の減少など震災の教訓継承の取り組みは転機を迎えている。震災からの復旧、復興の中で得られた教訓は、その後発生した大規模自然災害への対応に生かされてきた。東日本大震災からも5年を迎えようとしているが、その復興過程においてはコミュニティ維持に配慮した集団移転や被災者への継続的な心のケアなど阪神・淡路の教訓が生かされている。

 西日本においては南海トラフ地震、首都圏においても直下型地震の発生が予測されており、甚大な人的、物的被害が見込まれる中、防災・減災文化の発信地として、次の大規模災害に備えるために本県が果たすべき役割は大きく、これまでの20年間の取り組みを土台として、新たなステージへの展開を検討すべき時期にきているのではないか。

 震災経験のない県民は今後増えていく。教訓の継承、発信を次の段階に進めて、兵庫発の防災・減災文化をどう発展させ発信していくのか、次の災害に「備える」ための新たな展開について所見を伺う。

井戸知事
 一つには、県民一人ひとりをも巻き込んで、兵庫の防災力をさらに高めること。平成29年4月をめざし県立大学大学院減災復興政策研究科(仮称)の設置準備を進めている。人と防災未来センターを中心に県内外の大学や県立舞子高校との連携のもと、防災教育・防災研究や人材育成を推進する。また、自主防災組織の実践活動や消防団の組織強化への支援など、幅広い県民の参加を促す取り組みを展開する。

 いま一つは、広域防災の推進。首都直下型地震、南海トラフ巨大地震などに対応するためには、広域の防災体制の強化が不可欠である。すでに関西広域連合において、関西広域応援・受援実施要綱等に基づく取り組みをしているが、広域的な避難訓練などを検討していく。また、防災の司令塔の二元化を目指し、防災庁の設置など、我が国の危機管理体制の課題や機能を明らかにしたい。あわせて首都直下地震への応援のあり方を検討する。


4、保育料軽減事業の拡充について
岸本県議
 我が会派は、9月の重要政策提言から一貫して保育料の軽減の拡充、具体的には実施している多子世帯保育料軽減事業の対象を第3子以降から第2子以降に拡充することを要望してきた。また、12月24日には、県民の皆様からの署名と共に再度、知事に対し要望した。この署名は子育て世代の女性が中心となって活動を展開され、1カ月余りの期間に約57万人、本県人口の1割を超える方々の賛同を得るものとなった。これは、子育て世代の保育料の負担感の重さを改めて実感するものとなった。

 国は、保育料軽減事業の拡充として、低所得者世帯の対して同時入所要件を撤廃することにより、第2子は半額、第3子以降は無償にすることとした。また、ひとり親世帯等についても同時入所要件を撤廃し、非課税世帯はすべての子どもが無償、世帯収入約360万円未満の世帯については、第1子を半額、第2子以降は無償とする方向で予算案がまとめられた。このような国の施策の拡充は大いに歓迎する。ただ、本県が策定した地域創生戦略で目指す、2060年の人口450万人、合計特殊出生率2.00を実現するためには、より踏み込んだ支援の拡充が必要と考え、第2子までの支援拡充を訴えてきた。

 1月25日には知事に、子育て先進県・兵庫の実現に向けて保育料軽減事業の拡充に関する申し入れも行った。これらの要望に応え、県では、今定例会に上程された来年度予算案に、多子世帯保育料軽減事業の拡充に加え、第2子の保育料軽減事業創設が盛り込まれた。このことに敬意を表する。そこで、人口の自然増対策として打ち出された保育料軽減事業の拡充、創設の考え方を伺う。

井戸知事
 県として中間層の負担軽減を図るため、国の軽減措置の対象外となる児童について多子世帯への支援の拡充と第2子支援の創設を行うこととした。まず、現行の多子世帯保育料軽減事業における所得制限の緩和である。子育ての経済的負担感の強い3人以上の児童がいる多子世帯に対する支援として、これまで対象を市町民税所得割額119,000円未満(年収約520万円)としていたものを169,000円未満(年収約640万円)とし対象者の範囲を拡大する。

 また、新たに第2子保育料軽減事業を創設する。第2子出生は第3子以降の出生につなげるためにもなる。そのため、市町と共同して第3子以降の保育料軽減制度に準じた支援に取り組む。なお、第2子と第3子以降との差を考慮して助成には1000円の差を設けている。これらにより、保育料軽減の対象となる児童の割合は、現行の2分の1から4分の3に拡大する。


6、外国人観光客誘致のさらなる促進について
岸本県議
 先の臨時会でインバウンドの誘客についての補正予算が成立した。これはひょうご五国+αを生かしたツーリズムの展開により、外国人観光客受け入れを促進しようとするものである。政府は当初、2020年までにインバウンド2000万人という目標を掲げていたが、2015年に1973万人となったことから、目標を3000万人に上方修正しようとしている。臨時会での我が会派の質疑においても、この目標に対して本県としてどのように取り組むのかを問い、知事からはマーケティング手法を取り入れた多角的な戦略を展開する旨の答弁があった。

 平成26年度、物価変動を除いた実質の観光産業県内総生産は6751億円、実質の県内総生産に占める割合は3.4%である。インバウンドの大幅な増加が見込まれる中、県内経済に観光産業が寄与する可能性はますます高まっている。

 県の平成28年度当初予算では、兵庫の多彩な資源を生かした観光ツーリズムの活性化として、新たにインバウンド向けの情報発信、受入基盤整備などが盛り込まれた。平成26年度の観光庁調査によると、訪日外国人の51.4%が東京都、27.9%が大阪府、21.9%が京都府を訪ねた一方、その他の自治体を訪問した外国人は、千葉県と神奈川県を除いて1割未満だった。本県は、観光庁が認定した広域観光周遊ルートのうち、関西広域連合が申請した関西・美の伝説、瀬戸内海ブランド推進連合が施政下、せとうち・海の道の2つに含まれている。

 本県独自の誘致促進だけでなく、近隣府県との連携が重要であるが、これらのルートはまだ認知度も低く、具体的な事業計画策定もこれからである。ゴールデンルートの大阪、京都に近いという利点を生かすためにも、これらの広域観光をどのようにマーケティングし誘致していくのか。

金澤副知事
 関西広域連合や瀬戸内ブランド推進連合と連携して
@交通アクセスや移動の円滑化のための関西統一交通パス「KANSI ONE PASS」、新幹線も利用できる「Setouchi Area PASS」の導入
A関西や瀬戸内の持つ資源を活用した滞在型商品開発
B海外旅行博への出店や多言語ガイドブック作成などに取り組んでいる。
このほか、
C訪日外客の動向や新たなニーズの把握のための調査、「関西」及び「瀬戸内」ブランドの確立に向けた方策の検討などを進めている。

 推進体制の強化も必要である。このため、関西においては「関西国際観光推進本部(仮称)」、瀬戸内海では「(一社)瀬戸内観光推進機構」を立ち上げ、官民連携を強めていく。さらに、瀬戸内海では、日本政策投資銀行と関係7県の地銀等による事業化支援組織を立ち上げる。


8、住宅耐震化の課題と推進方策について
岸本県議
 阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、本県では平成15年度から民間住宅の耐震化推進のための全国でも先導的なわが家の耐震改修促進事業を実施してきた。県内の住宅・建築物の耐震化の目標を平成27年度に97%とし、その目標を達成するための施策を定め、耐震化対策を総合的に推進している。さらに目標最終年度の平成27年度からは、高齢化の進展や独居高齢者の増加等を背景に、住宅耐震改修に係る補助制度を抜本的に見直し、ひょうご住まいの耐震化促進事業として補助限度額の増額や1室のみを耐震化するシェルター型改修など部分的な改修メニューを要した。しかし、平成25年度現在の住宅の耐震化率は、85.4%にとどまっている。

 このたびの兵庫県耐震改修促進計画の改定は、耐震化率97%の目標達成年度を10年先の平成37年度に延ばすこととされている。実施主体となる事業者は、慢性的な人材不足が顕著となっているうえ、市町においても公共事業の増加やインフラ老朽化対策等への対応のために技術人材が不足している。また、倒壊家屋の火災時に延焼を起こしやすい木造住宅密集地対策や、耐震性のない住宅への戸別訪問も、年々増加する空き家への対応に手間と時間がかかることが予測されるなど、改訂計画の実施における課題は少なくない。耐震化が進まない要因分析を踏まえ、新たな目標達成に向けどう取り組んでいくのか。

吉本副知事
 住宅の耐震化を進めていくためには、従来の県主体の取り組みだけでなく、住民に身近な事業者や市町がこれまで以上に取り組んでもらうことが必要。そのため、事業者に対しては簡易耐震診断員の営業を解禁するほか、事業者に信頼性を付与する耐震改修施工業者の登録制度を新たに導入する。また、市町に対しては、自治会等と連携して実施する出前講座や相談会等「草の根意識啓発」活動を支援する。さらに、建設業界と連携して若者の技能取得を支援するなど若年技術者の入職促進・育成・市町職員を対象とした研修会の開催、補助メニューの定額化など、人材不足への対応や業務の効率化にも十分配慮する。

 木造住宅密集地への対策については、建築基準法等の緩和既定の活用により建替えを誘導する「(仮)兵庫県密集市街地対策マニュアル」を今年度中に策定し、取り組みを支援する。

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