兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H30年6月第340回 定例議会 越田議員 代表質問

 第340回定例県議会で6月8日、越田浩矢県議が代表質問に登壇しました。中では、健康増進対策やユニバーサル社会づくりをはじめ地域経済の活性化や子育て支援など、県民生活の向上や兵庫のさらなる発展に直結する質問で県の取組をただしました。

第340回(平成30年6月)定例県議会 代表質問 越田浩矢

質問項目

  1. 県庁業務の生産性革命について
  2. 民間ノウハウ・成果報酬モデル等を活用した、地域創生戦略に資する健康増進対策の推進について
  3. 「ユニバーサル社会づくりの推進に関する条例」制定を受けた総合指針の策定について
  4. 待機児童ゼロに向けた取組について
  5. 民泊の活用促進について
  6. 三宮の再整備推進における兵庫県の取組について
  7. 地域創生における魅力ある兵庫の教育について
  8. 警察における働き方改革について

質問・答弁のダイジェスト

1、県庁業務の生産性革命について
越田県議
 来年度以降のポスト行革のあり方を考えていくにあたっては、最先端技術の飛躍的な進歩により、これまで無縁と思われていた暮らしやビジネスの隅々にまでデジタルテクノロジーが入り込む、第4次産業革命ともいわれる大変革を踏まえた対応が必要になる。

 AIやRPA(ロボテック・プロセス・オートメーション)が浸透すると、ホワイトカラー業務の6割は定型化でき、そのうち8割がRPAで代替できるとされており、ОECDは日本の労働力人口の7%が携わる仕事が2020年までに自動化により消え、さらに22%の仕事の内容が大幅に変わると予測されている。

 行政の事務業務についても、銀行と同様の取組によって効率化を図るとともに、一方で人間が創造的に働くことで付加価値を高められるような仕事のあり方の見直し、人材教育や制度の整備等が不可欠となる。県職員に対する意識調査では30代以下の若手女性職員の38.9%が出世を望まないという結果であったと報道された。長時間労働の見直しやワークライフバランスの実現を前提としながら、報酬も責任や成果に見合った給与体系にしなければならない。

 井戸知事は、県政150周年を迎える新年度の挨拶の中で「今までの仕事のやり方を分析し、新たな課題を見つけて実行する年にしてほしい」と呼び掛けている。県庁の仕事のあり方を根本的に見直し、職員に求めるスキルや教育の方法、劇的な生産性向上を実現する上で、それを阻害するようなルール・規制や慣習を徹底的に見直していく必要がある。そのためにも最先端のICTの積極的な活用を一層推進していかねばならない。

 革命的に新しい業務のあり方を設計し定着させていくためには、最新のICTに精通し、経営や組織運営の改革にたけた専門官を設置するなどして、ポスト行革における県庁業務の生産性革命を推進する必要がある。所見を伺う。

井戸知事
 ICTを活用した業務の効率化については、従来から総務事務システムの整備等を進めてきた。ICT技術の進展に応じて、その内容、対象を高度化していく。
例えば
@RPAは補助金実績報告等定型的な調査報告業務棟での入力・加工・送信作業の自動化
AAIは自動応答機能を活用した相談業務の24時間365日対応等で活用が期待され、本県でも実証実験を行ったうえ、段階的な導入を検討している。

 これらの改善以上に、行政の生産性を高める要因となるのが行政データの有効活用である。データのデジタル化、データ提供・連携のルールづくりやシステム構築により、組織を超えた情報共有・活用が可能となり、客観的データに基づく施策立案や各地域・県民個人に最適なサービス提供等が実現し、政策の質や新たな課題への対応力が向上する。今後、仕事のあり方の抜本的見直しを行う。その過程でデータとICTを有効活用して生産性革命を推進していく。

越田県議(再質問)
 単に、ICT、AI、RPAを入れ替えればよいということではなく、働き方や仕事の質がかわっていくというところをどうとらえるかが重要だ。女性職員の出世を望まない理由が、約8割が責任が重くなるだけで、メリットを感じないという、非常に悲しい結果が出ている。

 東大・京大の学生の就職先ランキングでは、上位10社のうち8社が外資系企業で、日本の企業が選ばれていない。外資は報酬が20代で1000万もらえるというのも当然あると思うが、仕事が魅力的で若いうちからスキルアップできる仕事が多いということで選択されている。県庁での仕事をいかに魅力的にするかがポイントであり、ITなどを入れていくことでより魅力的な仕事に集中できる状況をつくっていく必要がある。

井戸知事
 県の役割から見て定型的で、しかし一方でそのようなサービスを的確に提供することが重要な仕事もある。常に魅力的というわけでない職場もあるが、そういうところにできるだけAIなどを活用しながら自由時間をつくっていく工夫を重ねていくことが重要である。

 女子職員のアンケート調査の結果、そういう職員を採用したのは何故かということもあるため、仕事に対しての取り組み姿勢をしっかり持ってくれる職員を採用していくことも重要だ。もう一つは、どう風通しをよくしていくか。組織の活性化と合わせ、民間との人事交流などで風通しをよくして異なる分野の経験を積める機会というものが保証されていると、それはそれで魅力的なキャリアが待っていることになる。人事全体として活性化に取り組んでいかねばならないと考えている。

3、「ユニバーサル社会づくりの推進に関する条例」制定を受けた総合指針の策定について
越田県議
 2月定例会で制定された「ユニバーサル社会づくりの推進に関する条例」では、基本理念、各主体の役割、施策の区分、推進体制の整備等が体系的に定められており、県をあげて取り組むユニバーサル社会づくりに向け、目指すべき方向性やその重要性は認識できるが、内容が広範囲であるため、理念条例にとどまっている。具体的な課題や施策内容等については「ひょうごユニバーサル社会づくり総合指針」に委ねる形態となっている。

 今後策定される総合指針については、部局横断の多岐にわたる幅広い分野の施策を推進していくことに関して、総合指針全体として具体的な目標設定、課題解決に向けた施策や事業の新着管理、結果のトレース等についてどう取り組んでいくのか。

 特に具体的に事業を推進する上で、県民、事業者及び団体、市町など地域社会を構成する方々の役割や義務などを明確にするとともに、県民運動にもつながるような啓発の強化や教育の充実による意識向上、企業の社会的責任の啓発とともに事業者が取り組もうとするインセンティブの設定、市町の協力を得るための財政的な支援も含めた協力体制を構築する必要がある。

 県では、今年度「ユニバーサル推進課」を新設した。今後は同課を扇の要として協力体制を構築し、ユニバーサル社会づくりを推進していくと思うが、具体的な体制整備や予算確保を念頭に置いた上で、「ユニバーサル推進条例」制定を受けた総合指針について、今後どのような方針のもとに策定し、取組を強化していくのか。

井戸知事
 ひょうごユニバーサル社会づくり総合指針は、支え合う社会の実現に向けて具体の取組方向を示す、県政推進の基本ともなるもので、条例の施行等を踏まえその改定に取り組んでいる。

 改定に際し、県では社会福祉審議会にユニバーサル社会専門分科会を設置し、有識者等からの知見を得るとともに、県内5ヵ所で開催する地域セミナーやSNS等を通じ、広く県民に意見を募ることとし、できるだけ多くの意見を集約したうえで総合指針の改定案を策定し9月議会での上程を目指している。

 新たな指針では、条例の基本理念に基づき「ひと」「参加」「情報」「まち」「もの」の5つの柱の基本施策ごとにこれまでの取組や成果、課題等を踏まえた今後の方向性を明示する。具体的な事業の推進に際しては、全庁組織であるユニバーサル社会づくり推進本部において、総合指針で設定した目標や取組状況について情報共有しつつ、必要な予算の確保も含め横断的課題に取り組む。


5、民泊の活用促進について
越田県議
 平成29年6月に住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法が成立し、6月15日から施行される。民泊を積極的に観光客誘致に活用することを検討する自治体もある中、この法施行を大きなチャンスととらえ、民泊を本県の多様な魅力を堪能できる仕掛けの一つとして、観光や体験、飲食、買物をたのしむ環境づくりに生かす等、インバウンド施策の総合的な推進とともに、効果的なPRによって地域活性化にも結び付けていくことが重要だ。

 本県では、先の定例県議会において民泊に起因する騒音、近隣住民とのトラブル等の発生による県民の生活環境の悪化を防止することを目的に、住宅民泊事業の適正な運営の確保に関する条例、いわゆる民泊条例を制定した。これまでにない新しいサービスに対する警戒や不安から、住民専用地域を中心に規制を求める声が多くあったことについては理解できるし、そのような声にも耳を傾けるべきである。

 一方で、民泊が可能な地域では、ホスト側・利用者側それぞれのニーズに応じて、都市部における利便性と低価格を売りにする民泊や、農産漁村地域における交流型民泊の展開など、地域特性に応じた政策展開が必要であり、民泊新法の趣旨に則った適正な管理運営がなされる民泊と、宿泊者のニーズにマッチした民泊を実現し、インバウンド客の取り込みに弾みをつけるべきではないか。

 インバウンドの取組において大阪や京都に水をあけられている本県として、今後一層のインバウンドの取組が必要である中、民泊の活用も一つのポイントと考える。今後、県としてどのように取組んでいくのか。

金澤副知事
 本県の民泊への対応については、住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例に基づいて、生活環境の維持保全やトラブル防止など県民、旅行者の安全安心を基本に民泊を活用することとしている。一方で、県内の宿泊施設の稼働率は平均で約58%。特に旅館においては約40%にとどまるなど余裕がある。これら旅館等への誘客促進を図ることが第一と考えて取組を展開している。

 1つには世界最大のオンライン旅行会社のエクスペディア社とタイアップしたプロモーション、2つにはウィーチャットでの兵庫頁の開設をはじめるほか、3つ目に個人旅行者向けのオンライン情報誌の「グッド・ラック・トリップ」でのPR、4つ目には韓国・台湾等に設置した国際観光デスクからのフェイスブックでの現地目線の情報発信、こういったことを行っている。


6、三宮の再整備推進における兵庫県の取組について
越田県議
 三宮の再整備については、神戸市が主導的に計画を検討しており、すでに策定されている『再整備基本構想』は「美しき港町・神戸の玄関口三宮へ」とのタイトルで始まっている。県の立場からすると、三宮は神戸市の玄関口だけではなく、兵庫県の玄関口である。

 再整備基本構想の背景と目的では、三宮の再整備によって神戸全体のまちや経済を活性化し、国際競争力を高めることや、民間活力の導入を図りながら魅力的で風格ある都市空間を実現すること等があげられている。また、まちづくりの基本方針では、「歩くことが楽しく巡りたくなるまちへ」「誰にでもわかりやすい交通結節点へ」「いつ来てもときめく出会いと発見を」「人を惹きつけ心に残るまちへ」「地域がまちを成長させる」の5つの方針を掲げ、具体的な計画に落とし込もうとしている。

 しかし、兵庫県として「兵庫の玄関口・三宮」の再整備に、兵庫県らしさをどう反映していくかということは重要な観点であり、三宮の再整備計画にもっと積極的に関わり、提案していく必要がある。

 全国有数の森林を持つ兵庫県としては、三宮整備においてもシンボリックな公共空間等に謙さん木材をふんだんに使用し、兵庫の木材の良さを実感できるような提案をしてはどうか。実施にあたり、再整備のハード面における材料の調達や技術サポートについて県が行うなどの支援策が考えられる。

 インバウンドを含めた観光客が必ず行きたくなるような兵庫県の良さを体感できる、神戸市単独の発想では出てこないような企画を、県として各地域と連携しつつ提案すべきである。以上のことを踏まえ所見を伺う。

井戸知事
 本年3月には、県も参画する都心三宮再整備推進会議において、中央区役所のある街区を新バスターミナルビルへと再整備する基本計画が策定されたが、この再整備は市街地再開発事業により進めることになるので、県としての事業支援の検討を始めている。今年度中には推進会議で再整備基本構想をより具体化した「えきまち空間」基本計画が策定される予定だ。

 県産木材の活用については、高層ビルへの全面的な木材使用は防火性能など技術面に課題があるが、例えば多くの来訪者をもてなすエントランスやラウンジの各所に県産木材を効果的に使用することなどにより質も高い空間を実現することも考えられる。建築中野林業会館でも使用されているCLTの活用にあわせて、材料調達ルートや新たな建築材料に係る情報提供なども含めて県産木材の活用促進にも取り組むように努める

 兵庫の魅力の紹介については、三宮が兵庫の玄関口なので、県内各地域の特産品をPRするしかけを検討して、効果的な広域観光情報の発信に取り組んでいく。
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