兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H27年12月第329回 定例会 松田県議 一般質問

 松田一成県議が、12月7日、第329回定例県議会で一般質問に登壇しました。松田県議は、本県の産業活性化に向けての企業立地の促進をはじめ大阪湾岸道路の早期整備、空き家の適性管理、阪神・淡路大震災被災者が住むUR借上県営住宅の継続入居など県民生活の向上に直結する諸課題に関して県の考えをただしました。

第329回(平成27年12月)定例県議会 一般質問 松田一成

質問項目

  1. 成長分野の企業立地促進について
  2. 大阪湾岸道路西伸部の整備促進について
  3. 空き家の適性管理について
  4. UR借上県営住宅の継続入居について
  5. 災害等に対する情報収集について

質疑ダイジェスト

1、成長分野の企業立地促進について
松田県議
 本県では、産業立地条例による企業立地の促進を図るため、法人事業税や不動産取得税の軽減などにより県内での幅広い産業立地を推進している。今年度は新たに本社機能立地支援として、県外三大都市圏から県内への本社機能移転を促すこととなった。他府県においても税の軽減や補助金、融資制度で企業立地を進めており、本県の制度は全国でも高水準にある。その結果、従業員数300人以上の事業所統計では、製造業において平成21年度と26年度の増減率は事業所は全国でマイナス5.0%のところ本県は12.3%と、大都市を有する都府県の中でも上位となっている。

 今後の課題は、地方自治体が地方創生に取り組み、企業誘致を競い合う中、環境・次世代エネルギー、航空機、先端医療など今後、成長が見込まれる次世代産業の企業立地の積極的な推進であると考える。地域創生においては地域で暮らしていくためのしごとの場の創出が不可欠であり、企業立地の促進は経済・雇用政策の大きな柱の一つである。そこで成長分野の企業立地促進の今後の展開について所見を伺う。

石井産業労働部長
 今年度より地域の戦略産業での雇用創出を目指した国の事業の認定を受け「次世代産業雇用創造プロジェクト」を展開し、次世代産業分野への参入を図る企業に対して、研究開発、販路拡大、人材確保、用地斡旋などの支援を行い、次世代産業の本県への立地を戦略的に促進しようとしている。すでに、150社以上の県内企業がこのプロジェクトへの参加を表明している。

 あわせて、産業集積条例を産業立地条例へ改正し、拠点地区だけでなく県内全域で次世代産業など先端事業への設備投資補助を行うとともに、法人事業税の軽減を実施することにするなど立地支援制度の拡充を図っている。この制度が内外企業の本県での次世代産業分野への投資を促進し、拡大するための呼び水となると考えている。現に、ご指摘の三菱工業(株)神戸造船所をはじめ、次世代産業関連の複数企業が新規立地や事業所等の増設の計画を示している。これらの事業所が順次稼働していくことで、次世代産業の裾野が拡大し、中小企業へと波及効果が及ぶことを期待している。

井戸知事
 航空機産業は大変有望な先端技術分野。ご指摘があった三菱重工業、川崎重工業、神戸製鋼の三社を中心に、新しい動きが出ている。MRJは翼の関係で神戸造船所、航空機のエンジンの関係で川崎重工が明石工場というような新しい動きがあり、そのような製造過程に積極的に応えていく対応が必要になる。


2、大阪湾岸道路西伸部の整備促進について
松田県議
 基幹道路ネットワークの早期整備は地域創生の実現に向けた社会資本整備の一つとして重要な課題であり、中でも機運が高まっている大阪湾岸道路西伸部の六甲アイランドから阪神高速神戸山手線までの来年度の事業着手が強く望まれる。

 今年5月には国会議員連盟の設立と決起大会の開催など事業化に向けた活動が行われている。我々も11月2日、知事や神戸市長らとともに石井国土交通大臣に直接、早期事業化を要望した。この区間を整備することで、慢性的な渋滞が続く阪神高速神戸線の渋滞緩和、神戸空港等の機能強化、大規模災害時等の代替交通ルートの確保、国道43号線の沿道環境の改善などが期待される。湾岸部の橋梁が多いこの区間が整備されれば、定評のある1千万ドルの神戸の夜景の魅力をさらに高め観光産業に大きく貢献する。

 今年度、阪神高速道路で検討が進められている渋滞解消効果や採算性の試算を踏まえ、国など関係機関との事業スキームの協議に取り組まれていると思うが、いよいよ来年度の事業化に向けた正念場ある。そこで、大阪湾岸道路西伸部の整備促進についての取り組みと決意を伺う。

井戸知事
 西伸部の来年度新規事業化の機運は高まりつつある。これをさらに推進して要望活動などを通じて国への理解を深め、来年度事業化につなげていきたい。阪神高速道路(株)が進めている調査では、西伸部の整備によって、神戸線等の阪神高速道路ネットワークの利用交通がどの程度大阪湾岸道路に転換するのか、神戸線等の渋滞緩和に伴い、新たな利用交通がどの程度増えるのか等について検討している。この検討結果をもとに阪神高速道路では、有料道路事業としていくら投資することができるのか、採算性の検討を行っている。引き続き、早期完成、地方負担軽減等の観点から具体的な事業スキームについて調整を進めていく。


3、空き家の適性管理について
松田県議
 国は、使う予定がない全国の空き家が約320万戸で過去最高となったと推計した。このうち現行の耐震基準を満たし、簡単な手入れで使える健全物件は約103万戸、さらに最寄りの鉄道駅からの距離が1キロメートル以内と利便性の高い物件は約48万戸としている。

 つまり健全で利便性の高い空き家物件は賃貸や売却物件等を除いた空き家の15%しかない。残りの85%については解体や建て替えを促進するとして、県内においても空き家の現状を適切に把握し、利活用が可能な物件については積極的な対策を打ち出すべきである。その一つとして、兵庫既存住宅活性協議会での空き家の総合相談や中古住宅の検査報告、保証の取り組みを一層PRするとともに、一般社団法人移住・住みかえ支援機構の「マイホーム借上げ制度」の普及にも力を注ぐべきである。また、空き家になる前に、所有者や管理者に対して放置しないという意識を高めていくことが大事だ。そのためには、自らが住まなくなった後にも適性管理が欠かせない。そこで、空き家の利活用のための様々なメニューの周知や適性管理を促すための条例を含めた取り組みが必要ではないか伺う。

笠尾まちづくり部長
 空き家の現状把握については、市町による空き家の実態調査が進むよう、県・市町の協議会を開催し、先行して調査に取り組む市町の手法や課題について情報交換を行った。利活用については
@中古住宅の検査制度の普及支援や
A業界団体と連携した空きを含む中古住宅の更なる流通促進に向け「マイホーム借上げ制度」の活用も含め、業界団体等とともに各種制度の周知・普及に取り組む。

 県民への意識啓発については平成25年に改正した「景観の形成等に関する条例」で、外観が景観上支障とならないよう建築物等の所有者等が適切な管理に努めることを義務付けるとともに、平成26年の空家特措法においても所有者等に適切な管理努力義務を課している。これらに基づき、市町では広報誌への掲載や固定資産税の通知に啓発チラシを同封する等の取り組みを進めているが、今後さらに有効な周知方法について検討を加え、県・市町一体となって啓発に努める。


4、UR借上県営住宅の継続入居について
松田県議
 阪神・淡路大震災被災者への住居確保として、県が現在の都市再生機構から20年を限度として借り上げている県営住宅は現在36団地、1640戸となっている。県とURとの賃貸契約では、20年の借上げ期間満了日までに住戸を返還することとなっていることから、入居者の円滑な住み替えを原則としてこれまで各種の支援策を講じてきた。我が会派からも住み替えに配慮を要する人への対応について知事に申し入れを行った。平成25年3月、県は高齢や障害などにより住み替えに配慮を要する方については一定の基準に従い、継続入居を認めることとした。これは、入鋏者の状況とこれまでに住み替えた方との公平性にも配慮した現実的な対応である。

 判定基準については、年齢要件、要介護度・障害度要件に該当する世帯のほか、判定委員会が個別に審議し、妥当と判定した世帯に継続入居を認めることとしている。この「継続入居の要件」に該当しない世帯であっても、委員会での判定を希望する世帯については何らかの問題を抱えているものと思われる。判定委員会の審議に際しては、高齢者や障害者、介護の必要性方などを十分に配慮し、判定すべきではないか。

井戸知事
 判定にあたっては、画一的な基準で判定するのではなく、心身の状態、医療・介護・福祉サービスの利用状況、地域コミュニティへの依存度や関係性など、入居者の実情等も十分に勘案して判断する。心身の状態では、日常生活の自立度や認知度など住み替え可能かどうか、かかりつけ医の意見も参考にしていく。医療・介護・福祉サービスの利用状況では、住み替えることで現在受けている医療や介護・福祉サービスが受けられなくなり、治療や生活に支障が生じるのかどうかを評価する。

 地域コミュニティへの依存度では、近隣の住民などから生活上の支援を受けているかいないか、自身が地域活動に従事したり、生きがいとしている場があるのかなど、住み替えることでこれまで築いてきた地域との関係性が絶たれ、生活に支障が生じるのかどうか等を評価している。


5、災害等に対する情報収集について
松田県議
 自然災害等に対する事前の対策は重要であり、近い将来起こるであろうと予測されている南海トラフ巨大地震に対しても、甚大な被害を軽減するため、減災対策を各関係機関と連携して推進している。災害発生時、まず、災害現場に取り残された県民の救助・避難が第一に優先される。これら救助活動には警察、消防、自治体等による活動が中心となるが、迅速かつ的確な活動を行っていくには正確な被害状況の情報収集がきわめて重要だ。そのためには、これまで運用実績のあるヘリコプター搭載カメラの整備・高度化をはじめとした事前の各種装備資機材の整備が求められる。災害発生直後の危険箇所等での活動は、二次災害の危険があり、危険な災害現場では広範囲に効率的に情報収集ができる装備、すなわち無人航空機ドローンの活用が有効と考える。

 ドローンの活用は災害での情報収集に限らず、来年の伊勢志摩サミットや神戸での保健相会合など世界から来訪する要人警護にも活用できる。そこで、県警としてドローンの購入、活用による情報収集能力の向上にどう取り組むのか所見を伺う。

井上県警本部長
 災害警備活動へのドローンの活用については、昨年の御嶽山噴火災害による行方不明者の捜索において、長野県警が山頂付近で使用し上空から捜索を実施した。ご指摘のとうり、ドローンには人が立ち入れない場所を近距離から撮影できるなどの有効性に加えて、幅広い活用が可能である。また、県警では飛行中の不振なドローンを警察官が操縦するドローンによって捕捉する資機材を開発し、本年10月の警察庁装備資機材開発改善コンクールで入選するなど有効活用に向けての研究も進めている。

 今後も災害現場での情報収集や被災者の捜索への活用等、他府県警察での活用実績等も踏まえて検討していく。


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