兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H29年2月第335回 定例会 松田県議 一般質問

 松田一成県議が、第335回定例県議会で一般質問に登壇しました。
 県政150周年を迎えるにあたり県の歴史・文化資源をつないでいくための記念事業の充実をはじめ、実効性のある災害時要援護者対策や産業の活性化に向けての非破壊検査の人材育成、大阪湾岸道路西伸部の整備など兵庫の多様性や強みを活かした取り組み姿勢について考えをただしました。

第335回(平成29年2月)定例県議会 一般質問 松田一成

質問項目

  1. 県政150周年兵庫県庁発祥の地記念事業について
  2. 災害時要援護者対策について
  3. トレーニングセンターを中心とした非破壊検査の人材育成について
  4. 大阪湾岸道路西伸部の整備について
  5. 高齢運転者の交通事故防止対策について

質疑ダイジェスト

1、県政150周年兵庫県庁発症の地記念事業について
松田県議
 今、神戸のまちは開港150年の祝賀ムードで盛り上がっているが、神戸が開港地に選ばれたのは、兵庫津という平清盛の時代から栄えた港町があったからであり、江戸時代末期には北風荘右衛門、高田屋嘉兵衛といった豪商が活躍する商業都市へと発展した。

 かつて大和田泊といわれたこの地域は、奈良時代から明治時代に至る多くの歴史遺産、建造物が残されている。しかし、この地の歴史を語る資料、例えば兵庫勤番所絵図、兵庫陣屋絵図、高田屋嘉兵衛像、その他の移籍調査の出土品等々については、県立歴史博物館、県立考古博物館、神戸市立博物館等に分散管理されており、この県政150周年にあたり1カ所に集約するべきだと考える。

 5年前のNHK大河ドラマ平清盛放映時には、兵庫津に設けられた歴史館に、清盛と神戸の歴史を学ぶ特設展示が行われ30万人以上の観光客が訪れ、兵庫区南部の賑わいづくりに大きく貢献した。兵庫県庁発祥の地の整備は数十年来の住民の願いでもあり、連合自治会や婦人会からも強い要望が出ている。また、数回にわたり県で構想の検討が行われ、平成17年には初代県庁の復元模型まで作られている。

 来年は兵庫県政が150周年を迎える記念すべき年である。開港とともに発展してきた雄県兵庫の歴史を県民と共有し、その起源ともいえる兵庫津の繁栄を次世代に伝える事業が必要である。昨年12月の第1回兵庫県・神戸市調整会議において、神戸開港150年記念事業の話題の中で、知事が「初代県庁記念施設を中央卸売場跡に整備することを検討したい」と発言し、市長からは「一緒にやらせていただきたい」との回答があった。

 この兵庫津の歴史構想である兵庫県庁発祥の地記念事業を、県政150周年の中核事業として県市協調して推進すべきではないか。

井戸知事
 これまでも、平成18年に県が設置した有識者や地元関係者等からなる検討委員会で初代県庁舎復元の議論を行ってきた。しかし、兵庫運河沿いの適地を得ることが難しかったがようやく神戸市中央卸売場市場西側跡地において、一部が今年6月に大型ショッピングモールの開業が予定されているが、残る跡地の利活用や周辺の活性化について考えたとき、初代県庁舎復元の予定地の可能性もあるので県市連携して取り組むことを申し入れている。

 県としては平成29年度には、有識者や地元関係者等からなる委員会を設置し、復元する場所や規模、内容の検討を行いたいと考えている。また、県政資料の展示内容・方法、周辺地域資源を活用した地域活性化などについても調査検討をあわせて行う。そして、歴史講演会や賑わい創出のための先行ソフト事業にも取り組む。

 兵庫津は、平清盛の時代に日宋貿易の拠点として整備されて以降、江戸時代には北前船の拠点として栄え、近代には海運、鉄鋼等の振興により本県の発展に貢献してきた。5月には高田屋嘉兵衛の出身地・淡路島で全国から多くの観光関係者等が集う「北前船寄港地フォーラム」を開催する。兵庫の始まりの地に、県民が歴史を学び、また、地域内外の多くの人が交流できる場を神戸市と協調しながら、整備することで県民の貴重な財産である歴史・文化資源をしっかりと後世へつないでいきたい。


3、トレーニングセンターを中心とした非破壊検査の人材育成について
松田県議
 非破壊検査とは、製品や試料を破壊することなく内部の傷の有無や状態を調べることで、航空機部品の検査や道路橋梁の劣化確認など幅広い分野で行われている。その国際基準の資格は現状、海外でしか取得することができない。取得するためには渡航費用等で数百万円かかると言われている。そこで来年度、県は非破壊検査員の国際基準の資格を国内で取得できるように、航空関連産業非破壊検査トレーニングセンターを工業技術センター内に設ける予算を計上している。

 トレーニングセンターでは、蛍光塗料や鉄粉で傷の有無を調べる検査機器を導入し、全国から40人程度を受け入れ座学と実務研修を行い、受講後は航空関連分野の国際認証に準拠した資格試験が受験できる。ものづくり県兵庫には、航空関連産業に参入できるような技術力を持った中小企業が数多くあり、兵庫県の航空関連産業の発展のために、センターの充実は不可欠である。

 しかし、課題は非破壊検査の人材育成に時間と資金がかかること。そもそも中小企業からすると、センターでの2週間程度の研修に加え、大手メーカー等での約3か月にわたるОJT(職場内研修)を要することや受講料も数十万円かかるという懸念もある。また、実地でのОJTを行う際の受け入れ態勢も整える必要がある。このような課題がある中、非破壊検査の人材育成についてどのように取り組んでいくのか。

片山産業労働部長
 本県は、大手航空関連メーカーや中小企業が多数立地する国内有数の産業集積地。こうした強みを活かしつつ伸びゆく民間航空機需要に対応した、非破壊検査員の人材不足解消のため経済産業省の強力な支援を得て、国際認証基準に準拠した検査員を育成する。国内初の公的トレーニングセンターを今年10月を目途に工業技術センター内に創設する予定である。

 検査員の資格取得にあたっては、少なくともトレーニングセンターでの約50時間の講習の後、大手メーカー等での約3か月に及ぶОJTを経て、その後資格試験に合格しなければならない。そのため受講者や社員に受講させる中小企業の経済的負担の軽減や、ОJT受入環境の整備が課題と認識している。

 そこで、航空機やロボット産業等の事業拡大や雇用創出を支援する「戦略産業雇用創造プロジェクト」を活用し、県内中小企業の受講費用を補助したい。1人上限20万円補助することにより受講者の負担軽減を図る。また、ОJTについては県内に立地する大手航空関連メーカーに受入を働きかけるとともに経産省に対し、全国的な対応ができるよう依頼しており、現在、同省が調整をすすめていることから初年度受講者の修了時までには受入体制が整う見込みである。

 こうした、検査員育成体制の整備により航空関連企業の供給能力及び国際競争力を強化し、地域経済発展のエンジンとなり得る。

松田県議( 再質問 )
 研修費用の補助上限は20万円。費用については35から40万円と聞いている。半分は負担するとのこと。時間と費用を費やして、国際基準の資格を取得するところまで兵庫県としてやるべきだと思う。しかし、本当にアメリカなどの航空メーカーが兵庫県の中小企業が作っている部品を導入してくれるのか、見通しを伺いたい。また、ОJTの企業、大手だと思うが中小企業の皆さんがそこに行って丁寧に教えてもらえるようなインセンティブが必要ではないか。

片山産業労働部長
 大規模な企業は県内の中小企業から部品を購入している。その企業に聞いたところ「きっちり非破壊検査をして納入できる体制を整えてほしい」ということを求められている。企業との関連では、経産省とも連携し私共が入り、各関連企業との連絡会議を設けている。そのプラットフォームとも連携を密にしており、大手企業からはОJTも支援が得られる見込みがたっているので、航空関連の中小企業を育成していきたいと考えている。


4、大阪湾岸道路西伸部の整備について
松田県議
 この道路の最大の特徴は、神戸港の主要航路である新港航路、灘浜航路、神戸西航路を長大橋で跨ぐ計画である。神戸港では年間3万5千隻もの貨物船やクルーズ客船などが航行しており早期開通にはこれらの船舶の安全かつ円滑な航行を確保し、事業を進めていくことが必要。

 また、神戸港は、平成28年上半期のコンテナ取扱量が横浜港を抜き、東京湾に次いで国内2位になるなど震災前の活気を取り戻しつつあり、さらに昨年、クルーズ客船の入港が104隻となり、観光面での利用も順調に増加している。3月13日には、豪華客船クイーンエリザベス号が初の日本発着クルーズのために神戸港に来航することになった。このような大型客船が通過する長大橋は、素晴らしい景観になるのではないかと考える。神戸港の将来を見据え、現在の神戸港の機能確保だけでなく、観光を意識した道路整備が大変重要である。

 現に東京臨海部のレインボーブリッジや横浜港のベイブリッジは、それぞれ物流のための重要な道路であるとともに、観光のシンボルにもなっている。
また、本事業は総事業費5千億円の国家プロジェクトであり、この機を逃さず
@渋滞解消
A災害・事故時の代替路の確保
B産業の活性化
C沿道環境の改善
という従来の事業目的の整備だけでなく、長大橋を活用した展望施設や観光拠点となる休憩施設の整備などをあわせて行うことも必要である。

 そこで、早期開通に向けた神戸港関係者との調整状況、景観面の配慮と道路を活かした地域振興について所見を伺う。

粕谷県土整備部長
 船舶関係者等との調整については船会社、有識者や海上保安庁等で構成する委員会において例えば、世界最大級の客船が通過できるよう橋梁の高さを59mから65.7mに変更したり橋脚設置予定箇所に対応できるよう航路を変更するなど、神戸港の機能と新たな道路が共存できる計画について検討されてきた。

 今年度この検討結果に基づき、神戸市が港湾計画を変更した。引き続き、海上での土質調査や工事施工時における船舶への安全対策が委員会で検討されることになっている。

 次に長大橋の設計については「みなと神戸」にふさわしい神戸港の新たな景観を創出し、観光のシンボルとなる橋梁になるよう有識者の意見を聞く委員会を設置するなど国等と調整していく。また、高架橋については道路の高さを下げる工夫や透明な遮音壁の採用など都市の景観・環境と調和する構造となるよう国等に提案する。また、道路を活用した展望施設や休憩施設についてもレインボーブリッジの遊歩道等も参考に導入空間の確保や整備手法・管理主体等について、国・神戸市等と検討していく。


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