兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H29年6月第336回 定例会 松田県議 一般質問

 松田県議は、第336回定例県議会で6月7日に一般質問に登壇しました。兵庫の未来を担う知事のリーダー像をはじめ、社会問題としてクローズアップされている介護施設運営の適正化、人口減少に伴い増加する空き家問題など県民生活に直結する諸課題について持論を踏まえながら県の考えをただしました。

第336回(平成29年6月)定例県議会 一般質問 松田一成

質問項目

  1. 地方分権下における知事のリーダー像について
  2. 介護施設運営の適正化について
  3. 空き家対策について
  4. 県営住宅における共益費の納付推進について
  5. 円滑な高齢者講習の推進について

質疑ダイジェスト

2、介護施設運営の適正化について
松田県議
 介護人材の確保について、昨今都市部などで、施設はあっても介護従事者が少ないために、施設運営に支障をきたしているケースが報道されている。国の介護報酬処遇改善加算等により、平成21年から平成27年までで、平均給与月額43000円相当の改善がなされてきた。今年度も月額平均1万円相当の増額改定を行うなど、介護従事者の処遇改善に力を入れている。しかし、経営環境が厳しい施設において、本当に処遇改善が実効的になされているのか疑問である。

 組織経営のガバナンス強化については、平成29年4月に社会福祉法等の一部を改正する法律等が全面的に施行され、社会福祉法人の制度改革が本格化している。社会福祉法人は議決機関としての評議員会を設置して理事等の選任・解任や役員報酬の決定など重要事項を決議することとなり、役員報酬基準なども公表されるようになった。

 しかし、法人の中には役員報酬が年収3千万円を超える役員もいるなど、県民からは理解しがたい報酬設定となっているものもある。加えて、社会福祉法人以外の事業者は同法の対象となっていないが、介護保険制度を適用している以上、事業者が利用者や職員に理解を得られるよう努めるべきであり、県もそのように要請していくべきではないか。

 もう一つは、介護施設における内部留保の明確化についてである。この問題も今回の法改正で明確化されることとなったが、過去に内部留保が1施設あたり平均約3億円と報道されるなど、その内部留保が処遇改善に回せる留保金なのか、将来施設改修に充てる積立金なのかがはっきりせず、職員や利用者から不満や不安の声があった。そこで今後、介護施設運営の適正化にどのように取り組んでいくのか。

井戸知事
 本県の介護職員処遇改善加算の取得状況は、平成29年4月に介護給付費を請求した10,408事業所のうち、9,324事業所、取得率は89.6%で国の調査結果と同程度となっている。加算を取得した全事業所からは処遇改善実績報告書の提出を求め、実際の処遇に反映されていることを確認している。

 組織経営のガバナンス強化については、改正社会福祉法では役員報酬について、民間事業者の役員報酬や従業員の給与、経理状況等を考慮して「不当に高額」なものとならないよう、法人で支給基準を定めることとされており、その基準の公表が義務付けられた。

 県では「社会福祉法人指導指針」を策定している。このなかで役員報酬や介護職員・保育士等の平均給与などに関するデータ等を公表し、当該役員報酬を決定する際に「不当に高額」にならないように、指針の中で指導している。なお、社会福祉法人以外の介護保険事業者についてもこの趣旨を徹底していく。

 次に内部留保の明確化については、今回の改正社会福祉法において、内部留保の明確化が図られ法人の純資産から事業継続に必要な財産や資金を控除したものを、今後の事業に活用すべき財産として位置付けられた。この、今後の事業に活用すべき財産が、職員の処遇改善も含めた社会福祉事業等の充実にあてる仕組みにされている。これを活用し、適正な内部留保の明確化を図っていく。


3、空き家対策について
松田県議
 国の住宅・土地統計調査によると兵庫県の空き家は、総住宅数の13パーセントに達しており、その後も増加傾向にある。私は、過去の定例会で、何度かこの空き家問題を取り上げてきたが、人口が減少する中で、一定の空き家が増えるのは仕方がないとして、十分住める中古住宅を流通市場に乗せる取り組みや、子育て世帯、高齢者、若者のUJIターンに繋げるさまざまな対策が必要と考えている。

 また、一般社団法人移住・住み替え支援機構のマイホーム借り上げ制度があるが、県などのリフォーム補助と連携しておらず家主がこのようなメニューを自分で探し、組み合わせて行う必要があり使い勝手に問題がある。

 県でも空き家活用を支援する事業を行っているが、平成27年度で予算規模3億円に対して実績が190件、平成28年度では予算規模約4億2千万円に対して実績が238件と、空き家対策としてはまだまだこれからだ。また、インスペクション普及支援事業についても、平成28年度で実績86件となっており、さらなる推進が求められる。このように、空き家問題に対する課題は山積しており、今後より一層取り組みを強化する必要がある。

そこで、空き家対策には、国・県・市町などのさまざまな支援策を県民にも分かりやすく使いやすい形で周知していく必要がある。地域創生の観点から今後の具体的な推進方法を伺う。

井戸知事
 空き家活用の事業の改善、それから拡大とともに空き家の利用希望者、所有者双方の目線に立って情報提供、相談窓口の充実などを進めストックの利活用を促進していくことが重要である。

利用希望者に対しては、今年度、空き家活用支援事業について若年層・子育て世帯向けの補助額をかさ上げするとともに、空き家への移住や農家レストラン等の開業を行う場合、国・県・市町の様々な補助があるが、この制度の組み合わせ、利活用の成功のモデルこういったものを整理した総合的なパンフレットの作成を進めている。このパンフレットをカムバックひょうごセンターやひょうご田舎暮らし・多自然住居支援協議会、こういったところで情報発信してUJIターンにつなげていきたい。

また、空き家の所有者に対しては、国の機構が家主から住宅を借り上げて、利用希望者に貸し付ける制度、これと私共が実施している、郊外型のニュータウンで進める高齢者の住み替え支援事業、回収の補助、これとの併用の促進。それから今年度整備される予定の「全国版空き家・空き地バンク」は、民間事業者も結び付けた連携ネットワークシステムですが、これへの登録の促進、さらには住宅セイフティネット法の改正ですが、この法律に基づいて高齢者や子育て世帯向けの賃貸住宅として空き家の登録制度の整備、こういった取り組みを行っている。

また、首都圏に住んでいる空き家の所有者に対しても、県人会や同窓会を通じて利活用を促す情報発信をしていきたい。

松田県議( 再質問 )
 総合的なパンフレットを作成して周知していくことで一歩前進したとは思う。しかし、私が言っているのは、空き家になる前にこういったメニューはしっかりあるということを所有者にしっかり周知していくことの重要性だ。そのために私はずっと担当者にも話してきたが、市町が固定資産税の納付者の一覧を持っている。そういうところに認識してもらう。また、水道が止まっているような空き家の所有者などにもパンフレットを送り周知徹底する必要がある。そのような細かな対策を行っていかないとますます増加していく。

水埜まちづくり部長
 固定資産税の通知にあわせて国の税制の方で譲渡所得について、空き家を譲渡する場合には一定の課税の控除がされる制度がある。そういう案内を市町から一緒に送ってもらう取り組みも考えている。


4、県営住宅における共益費の納付推進について
松田県議
 県営住宅では、共益費は家賃と別に集められており、自治会が自治会費と一緒に徴収する方法や入居者が指定管理者の管理する預金口座に振り込む方法等がとられているが、自治会役員などは県営住宅内での共益費の徴収に大変苦労している。また、未納率は県平均では平成26年3月の県調査によると1.7%であるが、住宅によっては平成29年5月現在16パーセントの団地もあると聞いている。共益費の未納はトラブルの要因となり、コミュニティの維持に支障をきたしている。

 神戸市では、全入居者の4分の3以上の合意を得れば、共益費も家賃とともに口座引き落としを実施している。これは、市が共益費相当分をあらかじめ市営住宅の指定管理業者に前払いし、指定管理者が電気や水道などの公共料金を支払う仕組みである。

 県でも県営住宅がこのような状況に陥る前に、共益費の未納者一定割合に達すれば県による家賃と共益費の一体的な徴収の実施について検討に入るべきではないか。また、平成27年度の家賃からは共益費を納付していない方は、県営住宅の家賃の減免を受けられないことになっているが、この制度は住民に十分周知徹底されているとは思えない。新たな入居者はもちろん、現在の入居者に対しても制度を周知し、共益費の徴収率を上げることも大事である。

そこで、高齢化が進む中、県営住宅の運営がスムーズに進むよう共益費の納付推進についてどう取り組んでいくのか。

水埜まちづくり部長
 神戸市では、一部の団地で家賃と共益費の一括徴収を実施しているが、この手法については団地ごとに共益費の使途が異なることから共通ルール化がなかなか難しいとか、未収金が発生した場合に、それを税で補てんする結果を招く可能性がある、こういった課題もある。

 私どもでは、希望する団地について、指定管理者が手数料をいただいて共益費と自治会費をあわせて代行で徴収する制度を27年度に創設した。しかしながら手数料負担が増すためか、活用しているのは自治会が解散した3団地のみである。

 このほかの共益費の徴収率向上の対策としては、指定管理者、自治会と連携した悪質滞納者への支払いの指導、また、自治会の少額訴訟への相談助言、それから共益費の納付を家賃減免の条件とする、こういった取り組みを行っている。この結果、3カ月以上の滞納者の割合は25年度の1.7%から1.3%にまで減少している。また、滞納者がある団地も20団地減っている。こういった一定の成果が出ている。

松田県議( 再質問 )
 神戸市についての話で、プラス面とマイナス面がある点を話された。共益費を先に一括徴収すると自治会費だけが残る。自治会の維持ができなくなると、自治会そのものが維持できなくなったときに一括徴収するというメニューをつくっておくべきではないか。そうすると、自治会としてもコミュニティがしっかり保っていけるのではないかと思っている。団地では高齢化が進んで役員をする人がいなくなっている。こういうことを踏まえて検討してほしい。

水埜まちづくり部長
 検討した結果、神戸市の方式よりも現行の方式がすぐれていると考え、この運用を行っている。こまめに尋ねて声をかけるということ、また自治会の再生がこの課題の本質ではないかと思う。そのため若い世代を団地に導入する施策を行っている。制度の改善も含め今後検討していく。


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