兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H30年2月第339回 定例議会 島山県議 一般質問

 島山清史県議が、第339回定例県議会で2月23日に一般質問に登壇しました。急激な人口減少が危惧される中、次代を担う若者に選ばれる兵庫を目指した取組やDV相談体制の強化、終末期医療における意思決定支援、また、生活道路の安全対策など喫緊の課題について県の考えをただしました。

第339回(平成30年2月)定例県議会 一般質問 島山清史

質問項目

  1. 若者に選ばれる兵庫を目指した取組について
  2. DV相談体制の強化及び自立支援の推進について
  3. 終末期医療における意思決定支援の取組について
  4. 兵庫の「生産性革命」に向けたITベンチャー産業への支援について
  5. 医療的ケアを必要とする児童生徒への通学支援について
  6. 生活道路の安全対策の促進について

質問・答弁のダイジェスト

1、若者に選ばれる兵庫を目指した取組について
島山県議
 県ではこれまで若者に対して、産業労働分野を中心に施策展開をしているが、今年度から若者等をターゲットとした施策の企画立案に取り組むために「兵庫県地域創生ユースチーム」を結成し、内外の若者等に兵庫への関心を喚起する取組を行うと聞いている。

 こうした取組をさらに推し進め、確実なものとしていくためにも、徳島県や長野県、山形県などでは県の審議会等における若者委員の登用を制度化している。このような若者ニーズの掌握や各所管が取り組んでいる若者層をターゲットとした取組を取りまとめるとともに、県下の市町が行っている若者対策などの情報も集め、それらを効果的に内外に発信していく組織を作る必要があるのではないか。

 そこで、こうした若者対策を強力に推進していく司令塔的なポストとして、例えば知事部局に若者対策専門官などを設置してはどうか。若者に兵庫を選んでもらうために、県として若者対策についてどのように取組んでいくのか。

井戸知事
 転出超過は28年、29年と、2年連続で減少してきているので、この流れを確かなものにしていかなければならない。このために、ターゲットは特に20代前半の若者の流出超過に歯止めをかけることではないか。このように考える。

 県としては、就職活動をしている大学生や第2新卒者等を対象として「ひょうごで働こう!プロジェクト」を実施している。このもと、大学等と連携した県内企業の積極的なPRやカムバックひょうごセンターでの相談体制の強化などを図っている。また、くらし・生活面でも、出会い、結婚、住まい、子育てなど若者に対してライフステージに応じた様々な支援を行い、転出超過の拡大を食い止めようとしている。なかなか実効性があがっていないのが実情だ。

 こうした本県の支援策やひょうごの魅力を若者に直接訴えかける必要もある。東京や京都の大学生向けフリーペーパーへの記事の掲載、大手就活支援サイト登録者へのダイレクトメール配信等も行う。また、大学生を中心とした「地域創生ユースチーム」をご指摘いただいたが、これを結成し、若者の視点からSNS等の有効な活用や、交流・集客イベントの開催などに取り組む。

 これら一連の「若者対策」を効果的に実施するため、現在、地域創生課が事務局となって
@カムバックひょうご促進連絡会議や
A既卒者支援ネットワークなどの枠組みをつくって、これを有効に活用している。
ご提案の若者対策専門官こそ設置していないが、地域創生課が幹事となり、若者対策に取り組んでいる。推進体制については、さらに検討していく。


3、終末期医療における意思決定支援の取組について
島山県議
 「終活」が広がりを見せる中、尊厳死や延命治療の問題を真正面から受け止め、自分らしい終末期の迎え方を選択できる、終末期医療における意思決定表示について普及啓発等を行い、県民の理解を得て推進していく必要がある。

 終末期医療の現場では、約7割の患者が心肺蘇生、人工呼吸器、人工栄養など具体的な医療行為について希望するかどうか判断できない状況にあるとされている。そうすると家族に判断を委ねることになるので、家族に大きな心理的負担を与えているのみならず、場合によっては本人が望まなかったであろう延命治療が行われているケースも少なからずあるとされている。そして、その治療にかかわる医療費も膨大である。

 厚生労働省は「人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会」を立ち上げACP「アドバンス・ケア・プランニング」の研究を進めている。ACPとは患者本人、家族などの代理意思決定者、医療関係者が集まって話し合い、代理意思決定者の指名、将来受けたいもしくは受けたくない医療ケア、希望する看取りの場所等を患者本人の価値観や宗教観などに基づいて方針決定する取組である。

 広島県では、広島県・広島市・広島大学・広島県医師会で構成する広島県地域保健対策協議会がACP普及のための手引と、自分の思いを整理できるチェックシートを作成し、住み慣れた環境でできるだけ長く過ごせるよう、また望む人には自分らしい終末期を迎えることが出来るよう情報提供し、県民が在宅医療について理解を深める取組を進めている。

 超高齢化と多死社会を迎える中、ACPのような終末期医療における意思決定支援の取組について市町と連携し推進するべきではないか。

山本健康福祉部長
 自分らしい終末期を迎えるには、終末期医療における意思決定表示についての普及啓発が重要であり、様々な機会や方法を工夫して、県民の理解を深めていくことが必要である。そのため、現在パブリックコメントを募集している次期の保健医療計画案でも、看取りに対する県民の理解促進や看取りのあり方の検討を推進方策にあげている。

 また、平成30年度からの新たな取組として、県内外の看取り体制の先進事例の調査を行うとともに、医療、介護、救急搬送等の関係者や弁護士等の有識者からなる「終末期医療に係る検討会」を県に設置することとしている。同検討会においては、この3月に取りまとめられる予定の国の検討会報告書も参考にしながら、ご指摘のいわゆるACPの方針決定や看取り時の救急搬送に関する本県独自のガイドラインやマニュアルなどを策定し、県内に普及させていくこととしている。


5、医療的ケアを必要とする児童生徒への通学支援について
島山県議
 県内の特別支援学校に通学している幼児児童生徒の中で、医療的ケアを必要とする幼児児童生徒は2016年5月1日時点で203名であり、このうち登下校時に保護者等が付き添っている通学生が80名いる。スクールバスは従来、児童生徒の通学の利便性を図るために、教育委員会により配備が進められてきたが、医療的ケアの実施に安全性が担保できない等の課題があることから、保護者の送迎によることとしている。

 また、介護タクシーを利用した場合でも、ガイドヘルパーの付き添いでは認められず、結局は保護者が付き添わないといけないことから、保護者から「体調不良時に送迎を代わってほしい」「兄弟の学校行事に参加できない」といった声が届いている。

 家族は日常的な介助や夜間を含めた医療的ケアの実施に加え、日々の通学の送迎も担っていることから、身体的疲労や精神的負担が大きく送迎に対して何らかの負担軽減を求める声が多く寄せられており、家族のレスパイト対策として、早急な対応が必要と考える。

 滋賀県では平成24年からこうした課題に取り組むため、医療的ケア児童生徒の通学課題について、保護者から聞き取り調査を行うとともに「医療的ケア児童生徒通学支援研究会議」を立ち上げ、平成26年度から市町と連携し「地域生活支援事業」を活用した送迎車に訪問看護師が同乗し、通学できる事業を開始している。

 障害の程度や状況、家庭の状況などはさまざまで、送迎に対する保護者のニーズや思いも異なっている。一つの手立てによってすべての保護者に対して負担軽減を示すのは難しいが、医療的ケアを必要とする児童生徒への通学支援について早急に検討すべきではないか。

高井教育長
 県では、必要に応じて学校看護師を配置するとともに、安全に医療的ケアを実施するために、学校ごとに地域の医師会と連携した「医療的サポート推進委員会」を設置し、校外行事への参加の検討や学校生活への対応に向けた指導医による研修や助言等を実施して、受け入れ対応に向けた指導医による研修や助言等を実施して受入れ体制の整備を進めている。

 一方、通学に関してはバス等での移動中の医療的ケアの実施が危険を伴うため、スクールバスに乗車できない場合もあることから、対象児の安全を第一に考えて、保護者に送迎の協力を求めるケースももちろんあるわけだが、多くは医療的ケアが昼食時の移動の場合だけだとか限られて、登下校の時間帯には医療的ケアを必要としないなど個々の状況に応じて、主治医等の承諾のもとスクールバス乗車による通学を行っている。

 このような中、平成28年6月の児童福祉法の一部改正により、医療的ケア児の支援体制の整備が地方公共団体の努力義務とされたところだ。そこで、本県では昨年9月に健康福祉部において、医療関係者、手をつなぐ育成会等の関係者、行政機関等で構成する「医療的ケア児の支援に向けた検討会」が設置され、これに私どもも参加して保健・医療・福祉・教育等の様々な課題解決に向け、情報交換や検討が始められた。今後、検討会を通じて緊急時の対応等、保護者の負担軽減についても協議を行っていきたい。

島山県議(再質問)
 スクールバスの話もあったが、通学時に保護者が送迎しないといけない医療的ケアの子どもがおられる。保護者が送迎する場合、また、介護タクシーを使う方もおられる。介護タクシーを使う場合でも結局は付き添いで保護者がついていかなければならない。道中かなり距離があるところもある。保護者が日中でも夜間でも医療的ケアが必要という中で送迎をするということで、保護者の方からなんらかのサービスを活用して保護者が自分自身の体調が悪い時、また、同じ保護者の子どもが学校行事で行けないという時に代わる人がいない。こういう実態があるのでレスパイト対策としてこういうことをしっかり県としても支援すべきではないかということで質問した。

 文部科学省が平成30年度にこれまでの教育支援体制整備事業の交付要綱を見直して、通学時に看護師が付き添う費用も補助対象とするということを検討している。実施する方向で動いていると聞いている。国が見直しをした場合、県教育委員会としては実施する方向で検討するのか。

高井教育長
 ご紹介いただいた要綱の改正については、私どもにも2・3日前に届いたところだ。要綱上、通学バスへの同乗も対象にするということは示されたが、どれくらいの時間数やどんな場合に補助対象にしてもらえるのかということ、要綱は改善されたが、補助額が予算上、増えていないようでは使いようがない。細部はまだ見えない。それから、スクールバスに看護師を同乗させたときに今、毎回見送りをされている方にどの程度付き添わなくてよくなるのか、そのあたりのことは子どもさんの状況によってまちまちだと思うので、大いに助かるという声がたくさんあるのであれば前向きに考えていきたい。

6、生活道路の安全対策の促進について
島山県議
 全国的には交通事故による死亡者数は1993年以降、減少傾向にある。シートベルトの着用義務化といった法整備、自動車の安全性能の向上、救命医療の進歩などが要因にあると思うが、自動車乗車中の死亡事故は大きく減っている。

 他方、歩行中の死亡事故の減少幅は小さく、近年の対策の一つとしては歩行者等の安全な通行を確保するため、区域内における速度の抑制や抜け道として通行する車両の抑制等を図る生活道路対策として「ゾーン30」の整備が推進されている。歩行者などの安全を守るため、通学路等の生活道路で区域を定めて車の最高速度を時速30キロに制限する「ゾーン30」は、2016年度末時点で、全国3105か所において整備されており、交通事故発生状況について、2015年度末までに整備された2490か所を検証した結果、23.5%減少したとの報告がされており、導入の効果が現れている。

 県では、1月末現在、155か所で「ゾーン30」が整備されており、交通事故の減少に全国と同様の効果がみられるが、ハンプ等のデバイスの整備は道路管理者や地域の理解が必要であり、物理的に難しい道路も多いことから、速度規制だけの場所も多く実際は速度抑制につながっていないところもある。

 国では通学路等の生活道路における交通取り締まりの高度化を図るため、可搬式速度違反自動取締装置、いわゆる可搬式オービスなど新たな速度違反取締装置の導入について、2015年度から埼玉県・岐阜県でモデル的に実施し現在までに全国13都県で導入されている。この可搬式オービスは取締場所確保が困難な通学路や生活道路において、時間を問わず少人数での機動的な運用が可能な機器となっている。

 私の地元の須磨区では毎朝、登下校時の児童の見守りを行っていただいているボランティアグループの方が多くおられる。その方たちから、通学路で「ゾーン30」となっていても物理的な原則整備対策が行われていない場所では、危険な速度で通過する車が後を絶たない、との声を聞いている。こうした場所に可搬式オービスによる取り締まりを実施することで、通行速度の抑制が図られ、重大事故の発生防止につながる。県警察としても、こうした機器の導入を進めるとともに、さらに効果のある「ゾーン30」の整備を進め、生活道路の安全対策を促進する必要があると思うが所見を伺う。

西川県警本部長
 「ゾーン30」を整備している地域では、最高速度30キロの交通規制にあわせて市や町といった道路管理者と連携して路面表示によるゾーン入り口の明確化や路側帯の設置・拡幅等の対策をとることによりご指摘のとおり全体の交通事故件数が減少するという効果があったものと考えている。

 その一方、ハンプや狭さくといった物理的デバイスが設置されている地域が少なく、走行速度や通過車両の抑制といった「ゾーン30」により狙った効果が十分に発揮されていない例も多々あると認識している。今後は、物理的デバイスの導入に向けて、道路管理者との連携を一層強化していく。また、取締り活動も生活道路における速度の抑制を図っていくためには、大変重要である。平成30年度中に可搬式速度違反自動取締装置を導入予定であり、速度違反の取り締まり要望が多い生活道路において、運用したいと考えている。

 この可搬式速度違反自動取締装置については、まだ導入されたばかりで、他県における導入後の効果としては、短期間での検証ではあるが、取締りの前後を比較すると実勢速度の低下や人身交通事故の減少が認められるとのことであり、大きな効果があるものと期待している。県警察として、物理的デバイスを伴う実効性の高い「ゾーン30」の整備をさらに推進するとともに、可搬式速度違反自動取締装置の効果的な運用を図り、生活道路のさらなる安全対策を推進していく。

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