兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

 下地光次県議は第328回定例県議会で、10月1日に代表質問に登壇しました。
中では、希望あふれる兵庫の未来を形成していく地域創生戦略の具体的な進め方をはじめ子育て支援、高齢者対策、雇用問題など県民生活を取り巻くさまざまな課題解決に向けての県の取り組み姿勢をただしました。

第328回(平成27年10月)定例県議会 代表質問 下地光次

質問項目

  1. 本県の地域創生戦略について
    (1)人や企業・資本の流入促進について
    (2)市町の取り組みに対する支援について
  2. 子育て経済支援の拡充について
  3. 超高齢化社会における健康長寿を延ばすための取り組みについて
  4. 高齢者の医療と介護の確保方策について
  5. 雇用の場としての林業のさらなる活性化について
  6. 既存住宅のさらなる利活用について
  7. 県立高校における英語教育の充実について
  8. 振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺の未然防止対策について

質問・答弁のダイジェスト

1、本県の地域創生戦略について
  (1)人や企業・資本の流入促進について

下地県議
 県地域創生戦略案が9月定例会に上程された。本格的な人口減少社会の中で、人や企業が東京圏に一極集中している状況を是正し、地域への流入を促す仕組みは全国共通の課題である

 戦略案における人口の社会増対策では、若者の雇用を生み出す力を持った地域に根差した産業の振興に取り組むこととされ、2020年までの5年間で2万2500人分のしごと創出を目標としている。この目標達成には、県内各地域がもつ強みが行かせる分野を見極め絞り込むとともに限られた財源の中で、いかに効果を最大化させていくか、すなわち効率的に若者のしごと創出効果が見込める施策を推進することが重要である。

 また、県外大学生のUJIターン促進など人材の誘致とともに、東京圏に偏在する本社機能、研究開発拠点などの県内への移転を促し、兵庫から新たな技術、ビジネスを創出していく環境を作りあげねばならない。また、人や企業の流入には、公共交通の利便性や情報通信技術のインフラなどの基盤づくりも重要な要素だ。

 戦略案では、人口対策の基本目標のひとつに、人や企業・資本が流入する兵庫をつくるとしているが、その実現に向けてどのように取り組むのか。

井戸知事
 兵庫の強みである多様なポテンシャルや地域特性を活かさねばならない。第一に、人の流入を促進するため転出超過が大きい若者を対象に2万2500人のしごと創出を図る。

そのため
@大消費地の近接立地を活かした農林水産業での新規就業支援
A全国有数の地場産業、商店街、中小企業の育成や企業支援など商工業の振興
B地域資源を活かした観光・ツーリズムの振興
C福祉・介護での魅力ある職場づくり
Dものづくり技術や科学技術基盤を活かした航空機、先端医療等の次世代産業の育成、雇用創出に取り組む。また、子育て支援の充実や二地域居住の促進等により、ファミリー層や壮年層のUJIターンを促進する。

 第二に、企業立地や投資については本社機能等の移転や既存企業の事業拡大を促進するため、産業立地条例に基づく法人事業税の軽減等の支援措置や市街化調整区域における開発許可の運用の弾力性など県独自の施策を展開する。

 第三に、海外のグローバル企業や高度人材を呼び込むため、立地支援制度の活用による外資系企業の誘致や外国人留学生の県内企業等への就職促進の充実を図る。また、外国人県民にも暮らしやすい兵庫の魅力を高めるため、教育や住環境づくり、地域の体感治安向上や防災・減災対策の推進などに取り組む。


4、高齢者の医療と介護の確保方策について
下地県議
 高齢者に限らず、県民への保険・医療の提供のあり方については医療法に基づいて県が策定する保健医療計画が市町や保健・医療機関を含め関係者が取り組むべき基本的な指針となる。

 我が会派はこれまでも、高齢者が要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることができるよう、地域包括ケアシステムの構築について、重ねて提言や質問を行ってきた。県においても、高齢者の地域での生活を支援するため、生活支援員が24時間体制の見守りなどを行う地域サポート型特養の推進や、地域サポート事業(安心地区)による生活支援サービス、特養等における見取りが可能となる介護職員の育成などに取り組んでいる。

 しかし、医療と介護の連携が課題となるなど、団塊の世代が後期高齢者となる10年後を見据えたとき、その医療や介護の需要量をカバーできるのか、予断を許さない状況といえる。特養をはじめとする社会福祉施設の整備や人材確保などへの支援にも引き続き取り組んでいく必要がある。

 地域創生の中で人口減少対策に取り組みつつ、高齢者や家族の安心を確保していくことは国家的なテーマであると同時に、老後をどのように過ごし最後の時を迎えるかは事情の異なる一人ひとり、個人的な問題でもある。高齢者の行き場がなくなることのないよう、手をつくさねばならない。高齢者の医療と介護の確保方策について所見を伺う。

井戸知事
 医療サービスについては、2次医療圏域を基本に切れ目のない医療提供体制を再構築する地域医療構想の策定を進めている。2025年に必要な病床数を高度急性期から慢性期の機能ごとに推計し、病床の機能分担を図る。軽症者は在宅医療等で対応できるよう、医療・介護のネットワーク化や訪問看護し党の育成に取り組む。

 介護サービスについては、本年3月に策定した第6期介護保険事業支援計画において、2025年の施設・住宅の各種介護サービス必要量を想定し、計画的な基盤整備に努めることとした。特別養護老人ホームにつては、2025年に不足が見込まれる約13千床のうち施設サービスと在宅サービスのバランスのとれた介護基盤の強化のため、約8千人分を特別養護老人ホームの整備で、また、約5千人分を24時間定期巡回・随時対応サービス等住宅サービスの拡充で対応する。

 さらに、医療。介護連携提供体制の整備に向け、専門スタッフで構成する地域ケア会議を支援することにより、多職種連携を図っている。今後も、在宅医療・介護連携に取り組む市町への支援や県医師会等関係団体との連携に取り組む。

 なお、人材確保対策も重要課題であり。第6期計画では2025年の必要介護職員数を約117千人と推計した。県は、その確保に向け、介護業務のイメージアップや労働環境改善等に加え、元気高齢者などによる介護業務への就労促進に取り組む。


6、既存住宅のさらなる利活用について
下地県議
 空き家の増加率は総住宅数の増加率を上回り、全体としては住宅の供給過剰によって中古住宅が増加、人口の減少も大きな要因となり空き家の増加につながっているといえる。

 管理が不十分な空き家は、景観の悪化だけでなく、ごみの不法投棄や不審者の侵入、放火の恐れや自身による倒壊の危険性など、地域に及ぼす影響は軽視できない。このため、400を超す自治体が空き家の解体や適性管理を進める条例を制定し、対策に乗り出している。しかし、所有者の把握や撤去費用など自治体の対応だけでは限界がある。

 そのような中、放置された空き家の撤去や活用を促す、空き家対策特別措置法が今年5月に施行された。この特措法は市町が固定資産税の納税情報を活用し、所有者を把握しやすくしたほか、都会の危険などがある特定空き家への立ち入り調査や、種勇者に対する撤去、修繕を促す指導、勧告、命令を可能にするものであり、その活用による対策が期待される。

 地域創生の観点からは、空き家を資源として活用する視点も重要である。県ではすでに、農山村部等を対象に活用が可能な一戸建て住宅の空き家を活用するための、さとの空き家活用支援事業を実施している。今年の2月定例会での我が会派の代表質問に対して、知事はこの事業について「住宅に加え事業所、地域交流拠点などの他用途への転用にも支援を拡大する。また、サービス付き高齢者向け住宅や福祉施設への転用に向け、国の支援制度の積極的な活用を促していく」との方針を述べた。

 都市部においてもこれまでにない大胆な取り組みが求められる。空き家を含む既存住宅を負の遺産ではなく、若年世帯の移住や定住の受け皿として、また、地域の福祉拠点として付加価値の高い資産となりえるような施策展開を図ることが必要だ。それは活力あるまちの再生に向けた有効な手段になると考えるが、既存住宅のさらなる利活用についての考えは。

井戸知事
 空き家の適性管理は、倒壊等の危険のある空き家の除却を支援する「老朽危険空き家除却支援事業」を実施するほか、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、市町に対し特定空家等の判定方式など必要な技術的支援や情報提供を積極的に行っていく。

 利活用については
@今年度より「さとの空き家活用支援事業」を拡充し、住宅のほか飲食店、高齢者の機能訓練施設等への転用を支援する。また、
A既存住宅売買の際に建築士等が建物を診断するインスペクションの普及支援
B適切な改修等が実施できるようアドバイスする「安全・安心リフォームアドバイザー派遣」やバリアフリーを支援する「人生80年いきいき住宅助成事業」の実施
C空き家からグループホームへの転尿を容易にするための階段や廊下幅にかかわる建築基準条例の緩和などに取り組んでいる。

 さらに空き家を含む既存住宅を住宅や事務所など移住・定着の受け皿や地域活性力の向上のための有効なストックとして活用できるよう支援を検討する。また、移住相談窓口として設置を予定している「ひょうごカムバック東京センター(仮称)」において住まいを含めた様々な情報発信をしていく


8、振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺の未然防止対策について
下地県議
 平成26年度の特殊詐欺被害額は、全国の警察の認知によれば約565億円にのぼり、前年対比15.5%約76億円の増加で、過去最悪となっている。また、被害者のうち高齢者が約8割を占め、その結果、特殊詐欺は高齢者の財産を奪うだけでなく、家族間の愛情やこれまでの我が国社会で培われてきた安心・安全の諸制度等への信頼を悪用して人の心を傷つける極めて悪質な犯罪となっている。そして、本年の警察白書にはこれらの被害金は暴力団の資金源にもなっているとの記述もあり、暴力団の資金源対策としても特殊詐欺対策は喫緊の課題である。

 本年1月から8月末までの県内で認知された特殊詐欺の被害は、前年同期より83件多い277件、被害額もすでに9億円を超えており、県内に置いても特殊詐欺情勢は憂慮すべき状況となっている。

 県警では、これまで金融機関等の窓口での声かけ要請の強化、迅速な口座凍結の実施など、金有機関と連携した水際防止対策や犯行ツール対策を推進してきたことにより、金融機関での振り込みという被害金の渡し方については一定の成果を出しているものと推察している。一方、犯行グループの手口は明らかに変化してきている。

 そこで、県警では、変化する特殊詐欺の認知状況をどのように分析し、今後どのような未然防止対策を推進していくのか。

井上県警本部長
 一つは広報啓発として防犯講話や戸別訪問等により、被害防止のための注意喚起を行っている。
 二つには、金融機関等の窓口職員による声掛けを要請しており、本年8月現在、被害を未然に防止した阻止件数は前年同期比で約3倍、過去最高となる約6億3000万円の被害を阻止している。

 本年6月からは、高齢者が金融機関で現金の引き出しを行う際、窓口担当者において預金小切手での払い出しを勧め、警察への通報を依頼する措置について、一部金融機関で導入している。導入初日から1千万円の被害の阻止事例があったほか、8月末までに7件、5千400万円の被害阻止し、効果が顕著に表れており実施金融機関の更なる拡大に努める。


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