兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H29年9月第337回 定例議会 坪井県議 一般質問

 坪井謙治県議が第337回定例県議会で一般質問に立ちました。質問では、県民のさらなる安全確保のための防犯カメラの設置をはじめ地域活性化に向けた関西3空港の有効活用、県の未来を担う青少年の育成への支援などについて様々な提言を交えながら県の考えをただしました。

第337回(平成29年9月)定例県議会 一般質問 坪井謙治

質問項目

  1. 新たな機能を付加した防犯カメラ設置に対する支援について
  2. 生活困窮者の自立支援の充実に向けた取組について
  3. 関西3空港のさらなる有効活用に向けた懇談会の開催について
  4. 子ども多文化共生サポーターの派遣事業の拡充について
  5. コミュニティ・スクール設置への積極的な支援について
  6. 自転車通行環境の安全確保に向けた取組について

質問・答弁のダイジェスト

1、新たな機能を付加した防犯カメラ設置に対する支援について
坪井県議
 伊丹市の防犯カメラ設置への取組として、防犯カメラを新たな社会インフラとしてとらえ、今後、増加が確実な認知症対策や子どもの見守りといった新たな機能を付加している。具体的には、まちなかミマモルメという小型の発信機を対象者に配布することで、居場所を保護者のスマートフォンに知らせる仕組みを実現している。その取組は素晴らしいものだが、課題は市域を出てしまうとその機能が使えないことである。このような機能は広域で整備して初めて本来の機能を発揮することから、広域行政を所掌する県の役割は大きい。

 このことについて昨年6月定例会の一般質問で、新たな機能を付加した防犯カメラの設置について、県として市町への補助ができないか質問をしたところ、認知症対策、または子どもの見守りといった新しい付加された機能に対しての助成は、両市の今後の成果を見極めながら検討していきたいとの答弁であった。

 伊丹市の状況については、平成28年3月からサービスを開始し、約2千人が利用、保護者からは認知症でも通過履歴がわかるため外出させてあげられるようになった、子どもが帰ってこなくても通過履歴で居場所がわかるため安心だとの声があり、保護者の安心感の醸成や対象者のQOL(生活の質)向上に役立っている。そこで、このような新たな機能を付加する防犯カメラの導入に係る市町への支援策について、県として積極的に検討するべきだと考えるが所見を伺う。

井戸知事
 平成22年度から先導的に取り組んできた結果、地域団体等への設置補助についてはこれまでに37市町が随伴や独自の補助制度を創設した。また、伊丹市では位置情報機能を付加した防犯カメラ1,000台を本年3月末に全面稼働させており、8月末現在、小学生は1,806人、認知症の人は38人加入している。加古川市ではまもなく同様の防犯カメラの設置運用が開始される予定であるなど、市町が主体的に防犯カメラを設置する動きもある。

 子どもや高齢者の居場所を確認する手法としては、位置情報機能を付加した防犯カメラのほかに知りたいときに位置情報を確認できるGPS端末を使ったシステムがある。このシステムはキッズ形態などすでに多様な民間のサービスが普及しており、市町では認知症高齢者の見守りに位置情報機能を有するGPS端末を提供する民間サービスを活用している例もある。さらには3つ目の方法として地域の協力機関等が連携して見守り・早期発見する方法もある。

 居場所を把握する手段のうち、どの手段を採用するかについては地形や人口密度など地域毎の事情を踏まえ各市町において判断することが適当と考える。なお、伊丹市の取組の効果については、運用からまだ間がないので引き続き見守ってまいりたい。防犯カメラの整備は、防犯灯と同様に地域の安全を確保する手段として本来市町が担うべき役割である。そのような意味で市町への補助は想定していない。また、今後の補助制度のあり方については市町への先導的な施策であることから、防犯カメラの普及状況、単価低下の状況や市町の防犯カメラの整備の動向、団体等の申請状況等を踏まえ検討していきたい。

3、関西3空港のさらなる有効活用に向けた懇談会の開催について
坪井県議
 関西3空港一体運営の形が大きく変化するなか、関西経済全体の浮揚に資するという視点から、私は関西3空港が首都圏と並ぶ我が国のゲートウェイとして機能のさらなる強化をはかるべきではないかと考えている。そのためには、まずは2010年以降開催されていない関西3空港懇談会を開催し、国際線の関空限定、伊丹・神戸の発着回数、運用時間制限について2005年に合意した現在の開催3空港の役割分担を見直す必要がある。

 また、2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピック、ワールドマスターズゲームズ2021関西といった世界的なスポーツイベントが連続して開催されることから、日本・関西への世界の注目が高まっている。訪日外国人の大幅な増加が期待できるこのチャンスを活かすためにも、関西3空港懇談会は神戸空港のコンセッションにかかる実施契約の締結後できるだけ速やかに開催し、3空港の有効活用策について話し合いを始めるべきである。

 井戸知事は2010年以降開催されていない関西3空港懇談会について、8月に関経連の松本会長に早期の開催を要望したと聞いている。井戸知事は関西広域連合の長であるとともに関西3空港懇談会のメンバーである。そこで、当懇談会の開催時期についてどのように考えているのか。また、同懇談会が開催された場合、どのような方針を持って臨むのか。

井戸知事
 昨年4月に関西エアポートによる関空・伊丹の運営が開始されたことに続き、来年4月には関西エアポート神戸による神戸空港の運営が開始され、実質的に関西エアポートによる3空港の一体的な運営が始まる。2020年訪日外国人旅行者数4,000万人の政府目標がありますし、オリンピック・パラリンピック、さらに、ワールドマスターズゲームズ2021関西の開催等を考えるとインバウンド等による航空需要の大幅な拡大が見込まれている。この需要を取り込み、関西経済を浮揚させていくためには3空港を最大活用していく必要がある。

 そのために、関西3空港懇談会で今後の航空需要を踏まえた3空港の役割分担見直しの議論を行っていかねばならない。その際には、航空会社や旅客のニーズを把握できる関西エアポートの意向が重要になる。一方、神戸空港には1日30便、7時から22時までの運用時間、外国便乗り入規制という運行規制が現に続いている。したがって、できるだけ早く関係者間各空港の運用状況や航空会社・旅客のニーズについて共通認識を形成しつつ懇談会を開催し議論を行うことが必要である。

 県としては引き続き関空を3空港の中心としながら、伊丹については騒音への配慮が必要なものの利便性の高い大都市空港、神戸については24時間運用可能な利便性の高い海上空港であるという特徴を十分踏まえながら、懇談会で3空港の将来のあるべき姿と中長期的な対応、短期的な対応を議論していきたい。

5、コミュニティ・スクール設置への積極的な支援について
坪井県議
 コミュニティ・スクールの設立によって、学校と地域の力を合わせる結節点となり、互いに信頼し合いそれぞれの立場で主体的に地域の子どもたちの成長を支えていくという学校づくりを推進していくことが期待される。これまでは教育の中心に学校があり、家庭や地域は学校を支援するといった立場にあった。しかし、少子化がますます進むこれからの時代において学校、家庭、地域が対等の立場、すなわち支援から協働という立場でふるさとに根づく子どもを育てていかなければならない。

 また、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が本年4月に改正され、学校運営協議会の設置について置くことができるという規定から置くように努めなければならないという努力義務になった。このようなことから、私は県下の各小学校・中学校・高校に学校運営協議会が設置されるよう、県は県内市町の教育委員会に積極的に働きかけていかなければならない。兵庫県では未だ補助制度がないため、コミュニティ・スクールを進めている市町では運営経費の3分の2を負担している状況であり、十分な予算確保が難しい。

そこで、県としてコミュニティ・スクールの設置に関して、各学校に積極的な働きかけを行い、そして、財源面でも市町を支援することが必要ではないか。また、コミュニティ・スクールの設置を促進するため県主導で理解・啓発を図っていくべきではないか。

高井教育長
 今年4月には県全体で5つの市町40校であったが、来年度の当初には12市町67校が設置の予定と聞いており、その割合は導入校が3.6%から6.2%へ増える見込みである。そうした中、もっと増えればよいということですが、市町への聞き取り調査では、教職員の負担増への危惧、あるいは今、全県的に取り組んでいる地域学校協働本部とこのコミュニティ・スクールの導入による地域連携を図る上での効果の違いというのが、必ずしも明らかでないといったような課題も浮かび上がっている。

 まずは、そうした課題を検証するとともに少子化の進展するこれからの時代において、地域の活性化も視野に入れて学校・家庭・地域が連携・協働する気運の醸成を図ることが先決と考えており、大勢の人が学校に訪れて子どもの教育に係る体制としては、県では従前から「地域学校協働本部」の全小中学校への設置を進めている。現在全体の81%まで地域学校協働活動が広がりつつあるが、引き続き100%の設置を目指していく。

 なお、財政面での指摘があった。市町の運営経費、50万円弱ですがそれのうち国の補助金が3分の1あたっており、残り3分の2が市町負担。この市町負担に対しては国から地方交付金税措置がされており、県が補助をしなくても市町負担の軽減が図られるので、県費での補助は考えていない。


6、自転車通行環境の安全確保に向けた取組について
坪井県議
 本年8月末における県下の全人身交通事故が17,554件で前年同期に比べ376件減少しているものの、自転車の関係する交通事故は4、118件で前年同期に比べ226件増加しており依然として全体の2割を超える23.5%を占めている。安全で安心して自転車を利用していただくためには、自転車通行環境の整備をはじめ、駐輪場の設置といったハード面の取組はもとより自転車安全教室の開催、自転車安全利用に関する啓発や取締り、自転車保険の加入などソフト面の取組も重要であり、市町と連携し総合的な対策を講じる必要がある。

 こうした課題解決に向け、市町においては自転車ネットワークの検討を行っており、警察等関係機関や地元と協議・調整のうえ整備計画を作成し、計画に基づき自転車道等の整備を推進する一方、自転車専用通行帯では事故の原因となるような自転車の進路を塞ぐ車の駐停車や一方通行であるにもかかわらず自転車による逆走など、交通ルールやマナーを守らない事例も多く見受けられ、正しい利用を促進するための取組が不可欠だ。

 そこで、交通安全運動期間中における自転車利用に特化した啓発や、自転車専用通行帯を逆走するなど、交通ルールやマナーを守らない利用者に警察として毅然とした態度で指導取り締まりを行うなど安全確保に向けた取組を強化すべきではないか。

西川県警本部長
 自転車に乗っていて交通事故に遭って怪我をしたり、亡くなられたりという方の約9割には何らかの法令違反が認められるので、県や市町と連携した自転車利用者に対する交通ルール・マナーの周知に向けたキャンペーン等の取組や自転車通行環境の整備などの総合的な対策を継続的に行うことが重要だ。そこで、交通安全運動期間中はもとより、自転車シミュレーターの活用等による参加・体験・実践型の交通安全教育と「自転車は車両である」という認識を浸透させるための街頭キャンペーンなどの広報啓発活動を強化している。

 また、自転車の交通違反に対しては指導警告を基本としつつも、悪質・危険な行為については検挙措置を講じている。本年8月末では、兵庫県は全国で最も多い2,490件を検挙しているほか、平成27年6月に施行された自転車運転者講習については施行後、本年8月末までに全国で3番目に多い22人に受講させている。

 加えて、毎月2日を県下一斉自転車指導取締り強化日に指定して、自転車専用通行帯での通行区分の違反についても積極的な指導警告を行っている。また、自転車専用通行帯での違法駐車車両に対しては、警察官や駐車監視員による重点的な指導取締りを推進して、自転車走行空間の確保に努めている。
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