兵庫県議会公明党・県民会議

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2018/ 5/31 Up

中小企業の活性化と県経済の再編について意見交換
  加藤兵庫県立大学教授が講演


県議会公明党・県民会議の定例の研修会を5月17日、神戸市内で開きました。県立大学大学院減災復興政策研究科の加藤恵正教授が「中小企業の活性化と兵庫県経済の再編・発展」をテーマに講演しました。


はじめに、中小企業の経常利益は過去最高水準となっているが、大企業との生産性格差は拡大していることを指摘。次に労働市場についてふれ「就業者数は6620万人で、前年同月に比べ187万人の増加。雇用者数は5872万人で前年同月に比べて144万人増加している。完全失業率も今年3月現在で2.5%と良い状態になっている」と順調な景気拡大を挙げ、「今後ハローワークに登録していない非労働力が地域や労働市場とどうつながっていくかを見ていく必要がある」と数字化されない非労働力といわれる層に注目しました。


 また、非正規雇用と正規雇用に関して「非正規雇用労働者は、平成6年から現在まで緩やかに増加しており、正規雇用労働者は、平成26年までの間に緩やかに減少していたが、平成27年は8年ぶりに増加に転じ、3年連続で増加している」と加藤教授は2極化を指摘。正社員として働く機会がなく、非正規雇用で働いている者(不本意非正規)は非正規雇用労働者全体の14.3%で約300万人いることを説明し「問題は正規雇用として働きたいがそれができない非正規雇用労働者がいること。着実に減ってはいるが約300万人が不本意な働き方をしている。賃金格差もあり、これは政府の責任」と喫緊の課題であることを強調しました。

 このほかにも、中小企業の厳しい現状の中でも、人材の確保や離職率の高さについて調査結果をもとに言及。企業側と働く側との考え方の変化やギャップを挙げ「尼崎市のある経営者は従業員との意思疎通を常に図り、その積み重ねによって会社の離職率は低く、人材確保の心配もない。地域や学校ともつながっている」と具体的な事例を紹介し「経営者にはリーダーシップとそれぞれのやり方での人材確保への取り組みが不可欠」と、求められる経営者像なども考察しました。

 あと、中小企業にとって深刻な問題となっている事業承継について「60歳以上の経営者のうち、50%超が廃業を予定し特に個人事業者においては約7割が『自分の代でやめるつもりである』との調査結果がある。廃業理由として後継者難を理由とする廃業が合計で28.6%を占めている」と述べました。一方で「廃業予定ではあっても3割の経営者が、同業他社よりも良い業績を上げていると回答し、今後10年間の将来性についても4割の経営者が現状維持は可能と答えている」とし、事業承継がうまくいかないため、業績は良くても廃業する可能性のある企業は多く、廃業した場合その企業の雇用や技術、培ってきたノウハウが失われてしまうとの危機感を持っていることを吐露。

 これらに対応するため行政と金融機関等による事業承継への支援に取り組む尼崎市の例を紹介。同市では、行政、産業支援機関、金融機関が連携しセミナーや企業診断、サポートなど一体的な対策を講じている事例を説明しました。

 最後に、兵庫県が進める「ひょうご経済・雇用活性化プラン」などの施策を示しながら、兵庫経済発展に向けての議会の実効性ある取り組みに期待を寄せました。

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