兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H31年2月第343回 定例議会 岸本県議 代表質問

 岸本かずなお県議が、平成31年度当初予算案などを審議する第343回定例県議会で、2月20日に代表質問に登壇しました。質問では、当初予算の編成方針をはじめ我が会派が求めてきた子育て環境の充実や次世代産業の人材育成、高齢者への就労支援など元気と魅力あふれる兵庫づくりに向け県の考えをただしました。

第343回(平成31年2月)定例県議会 代表質問 岸本かずなお

質問項目

  1. 新年度当初予算の編成方針について
  2. 関係人口の増加に向けた取組について
  3. 幼児教育の無償化をはじめとする子育て環境の充実について
  4. 国際義肢装具協会(ISPO)世界大会2019の開催を契機とするロボットリハビリテーションの推進について
  5. 児童虐待防止について
  6. 次世代産業分野の発展に対応するための人材育成について
  7. 全員活躍社会の実現に向けた高齢者への就労支援について
  8. 但馬牛の安定的な生産体制の確立について
  9. 悪質・危険なあおり運転の取締り強化について

質問・答弁のダイジェスト

1、新年度当初予算の編成方針について
岸本県議
 本年は新しい元号に変わるほか、ゴールデンスポーツイヤーズの幕開けの年でもあり、本県にとってもチャンスの年でもある。知事は「2019年新年の抱負」の中で「五国の多様性を活かし『兵庫2030年の展望』が描く自分らしい生活や働き方ができる『すこやか兵庫』の実現をめざし、新時代のふるさと兵庫を創る」と述べられた。

 昨年、本県は150周年という一つの区切りを迎えたが、2019年度は、ある意味2030年に向けてのスタートの年度にしたい、そのような思いから知事は「新時代のふるさと兵庫を創る」と言われたのではないかと思っている。

 そこで、それらを実現していくためにどのようなビジョンを持って、どこに重点をおいて新年度当初予算の編成を行ったのか。

井戸知事
 課題解決に向け選択と集中を徹底し、元気な兵庫づくりを進める予算を編成した。第一の柱は、安全安心な基盤の確保である。阪神・淡路大震災の経験と教訓を風化させることなく継承、発信する。国の国土強靭化のための緊急対策も活用し、防災・減災対策を加速させる。子育て環境や医療・介護体制の充実に積極的に取り組む。

 第二の柱は、未来へ続く地域活力の創出である。起業・創業の促進や商店街の活性化、農林水産業の基幹産業化、鳥獣被害対策の強化に取り組む。第三の柱は、兵庫人材の活躍推進である。地域と世界で活躍できる兵庫人材の育成とともに、女性、高齢者、外国人の就労対策など多様な人材の活躍を推進する。

 第四の柱は、交流・環流を生む兵庫五国の魅力向上である。転出超過に歯止めをかけるべく、若者の県内就業やひょうごe−県民制度など交流・関係人口のネットワークの強化を促進する。ゴールデン・スポーツイヤーズ、大阪・関西万博と世界の注目が関西に集まることの機会をとらえた兵庫の魅力発信、交通インフラの充実にも取り組む。

 最後に地域の自立である。市町と連携した地域創生の推進、分権型社会の実現に向けた取組を推進する。


3、幼児教育の無償化をはじめとする子育て環境の充実について
岸本県議
 我が会派としては、かねてから本県が進めてきた年収640万円相当未満世帯に対する支援を拡充し、0歳から2歳児への新たな支援制度を創設することにより、幼児教育無償化のさらなる充実を行い、子育て環境の充実を図るべきと主張してきた。

 また過日、知事に対して「ひょうご保育料軽減事業」の拡充に関する申し入れを行い、同事業の対象を従来の第2子以降から第1子にも拡充するとともに単価を増額するなど、本県の子育て支援策をさらに充実させるよう求めたところだ。

 来年度当初予算案では、0歳から2歳児について年収640万円相当未満世帯の第2子及び第3子以降に対する保育料補助上限を15000円に拡充するとともに、年収360万円相当未満世帯の第1子に対して10000円を上限に新たに補助する制度を創設されようとしている。

 これは、我が会派の主張が概ね反映されたものと評価できるが、幼児教育無償化を踏まえ同事業の拡充を含め、子育て環境のさらなる充実を図る必要がある。県の地域創生戦略や「ひょうご子ども・子育て未来プラン」では、2019年まで年間44000人の出生数を確保することを目標としているが、出生数を向上させるためにも認定こども園、病児・病後児保育の推進など子育て環境の整備や、子育てにかかる経済的負担の軽減は欠かせない。

 今後、県として幼児教育の無償化をはじめとする子育て環境の充実についてどのように進めていくのか。

井戸知事
 平成31年度当初予算案では、与党3会派の申し入れを受け、本年10月に始まる幼児教育の無償化とあわせ、無償化の対象とならない0歳から2歳児のうち、第2子以降の子どもについて、助成額を大幅拡充すると共に、さらに子どもを産み育てやすい環境を目指すため、新たに第1子を対象に加えた。なお、全国トップクラスの「子どもに係る医療費助成」については引き続き実施する。

 また、子育て支援策としては、保育の受け皿拡大に向けた「起業主導型保育促進事業」の創設、「認定こども園整備等促進事業」の拡充や、保育人材の確保のための「保育士の処遇改善」の着実な実施、「保育実習充実支援事業」の創設等により、待機児童解消対策を推進するほか、仕事と家庭の両立のためのセーフティネットとしての病児・病後児保育事業や放課後児童クラブ事業の拡充を図る。


5、児童虐待防止について
岸本県議
 今回の事件(千葉県野田市で小学4年生女児が虐待死した事件)でマスコミも様々な問題点を指摘しているが、特に児童相談所が子どもの命を守る最後の砦として今後どのようにあるべきか、もう一度問い直し、今回の事件を教訓として新たな体制を作っていく必要がある。

 人員が足りているのか、専門的な人材は十分に配置されているのか、激しい抗議に対処できるよう、老練な職員が対応できる仕組みになっているのかなど、様々な体制の見直しを図っていく必要がある。

 近年、全国的に児童虐待の件数が増加し続けている。警察庁によると、平成30年の1年間に全国の警察が児童相談所に通告した18歳未満の子供は昨年比で約22%増加し、統計のある2004年以降で初めて8万人を超え、過去最多となった。

 国も今回の事件を受け、虐待を受けている可能性のある子供について、全国一斉に緊急的な安全確認を実施すること、また児童相談所の体制強化にも乗り出すとのことであり、県としても全力で取り組んでいただきたい。

 子供たちが安心して健やかに育っていける環境を整えていくことが大人の責務である。今後、県としてどのように取り組むのか。

井戸知事
 本県では、平成28年の改正児童福祉法に基づき、児童福祉司の配置基準を満たすように増員するとともに、保護者などからの激しい抗議等に法的に対応するため、弁護士や警察OBの配置を行っている。さらに、本県独自の対策として、虐待ケースにおける家庭復帰の適否を判断する第三者機関の設置、県警との情報共有、「地域安全SOSキャッチ電話相談」を活用した地域見守りの強化などにより体制強化を図っている。

 千葉県野田市のような事件を二度と起こさないためには、市町や警察との連携のほか、学校等との連携が不可欠である。そのため、この2月14日に県教育事務所に、こども家庭センターと学校との連携を要請するとともに県保育協会など関係団体にも協力要請を行ったところだ。

 また、現在、教育委員会等で実施されている「児童虐待が疑われる事案に係る緊急点検」の結果等を踏まえ、関係機関と共に組織的な対応を図り、こども家庭センターのさらなる体制強化により未然に防いでいく。


7、全員活躍社会の実現に向けた高齢者への就労支援について
岸本県議
 本県の人口は、少子高齢化進展や東京圏への転出超過等により、560万人を超えた平成21年を頂点に減少に転じており、今後も現状のまま推移すると、2060年には366万人になると見込まれている。

 県の地域創生戦略などに基づく人口対策が成果を上げた場合でも、2015年から2030年にかけて26万人減少すると予測されている。問題なのは、同じ15年間で社会を支える層である生産年齢人口が328万人から302万人に減少する一方、団塊の世代の高齢化に伴い後期高齢者が69万人から98万人と、約30万人、率にして42%増加するということで、福祉・医療に必要となる財源がひっ迫するだけでなく、社会経済を成り立たせる労働不足が懸念される。

 そのため、最近では65歳から74歳までの年齢層を取り込み、15歳から74歳の層を拡大生産年齢人口として、地域経済を含めた地域づくり活動の担い手を増やす取り組みが進められている。この拡大生産年齢人口で考えると2015年の生産年齢人口が328万人であるのに対して2030年の拡大生産人年齢人口は363万人となり、働く層が増加することになる。

 この高齢者の就労について、個人の立場からは高齢化しても経験と知識を生かした社会参加をすることによる生きがいづくりとなり、社会全体からは労働力確保と健康長寿に寄与するという両面から、今後は高齢者の積極的な社会参加に向けた就労支援が最重要課題の一つである。

 しかし、実際に新たな分野に就労や起業を志しても、事業を開始するには難しい部分もあり、一歩踏み込んだ行政の支援が必要である。例えば、セミナーや相談会の開催、商店街の空き店舗などを活用して高齢者の起業家が集合するような店やゾーンを創って支援するなど、手厚い支援が必要である。そこで、全員活躍社会の実現に向け高齢者への就労支援についての考えを伺う。

金澤副知事
 国は、県下14カ所のハローワークで高齢者の就労相談に応じているのに加え、このうち神戸、尼崎、姫路など9カ所で「生涯現役支援窓口」を設置し、よりきめ細やかな対応を行っている。県では、今年度から県民局・センター・しごと情報広場等に高齢者就労相談窓口を設置し、働きたい高齢者の対しては、ハローワークと連携した就労支援、職業訓練や介護施設での研修案内、就業セミナーの実施や短期就業体験等を行っている。高齢者雇用に取り組もうとしている企業に対しては、一人一人の高齢者に合った勤務の工夫など高齢者を雇用する際のノウハウの講座を行っている。

 また、高齢者の商店街への出店や起業・創業も大きな効果がある。県では、高齢者が商店街の空き店舗を活用して出店する際も支援対象としている。起業・創業では55歳以上のシニアを対象に新たにビジネスを立ち上げる際の支援メニューを用意している。これに加えて来年度からは、地域貢献や生きがい就労の要素を持つコミュニティ・ビジネスの立ち上げも、ひょうご産業活性化センターで一体的に支援し、経営相談等の機能を活かしつつ個々の事業内容に応じた対応を行っていく。


9、悪質・危険なあおり運転の取締り強化について
岸本県議
 平成29年6月、神奈川県内の東名高速道路でトラブルからあおり運転を繰り返し、走行車線上に停車したことが原因で、後続のトラックが衝突し2人が亡くなる交通事故が発生した。この事故以来、あおり運転が原因となる重大事故の報道が再三なされており、あおり運転を防止することは社会的な関心事項となっている。

 しかし、あおり運転の危険性を未だに認識できない危険なドライバーが数多くハンドルを握っているというのが、実情ではないか。あおり運転を撲滅するためには、検挙と抑止の両輪をしっかり機能させる必要があり、また、現罰をもって対処するという強い決意も必要であると考える。

 些細な交通トラブルから当事者双方が悲惨な事故の被害者や加害者にならないよう、県警察として何としてもこのあおり運転を撲滅するという強い気持ちを持って、この問題に取り組んでいただきたい。そこで、県警察としてこれまでのあおり運転による事故等の検証を踏まえたうえで、撲滅に向けてどのように取り組んでいくのか。

西川県警本部長
 県警としては「あおり運転」の一形態の車間距離不保持について平成30年中全国で最も多い1782件を検挙している。「あおり運転」の行為者については、運転免許の点数制度による行政処分を行う一方、交通法令違反以外で検挙した場合でも、点数制度によらない行政処分を積極的に行うことで、悪質・危険なドライバーを道路交通の場から早期に排除している。さらに、高速道路のサービスエリア等におけるキャンペーンのほか、各種講習会等において「あおり運転」の危険性について周知するとともに「あおり運転」に遭った場合は、安全な場所へ避難し、110番通報をするよう広報啓発活動を行っている。

 全国的に「あおり運転」による悪質・危険な事案が社会問題となっていることから、今後とも交通指導取締りをはじめ、あらゆる法令を駆使した積極的な事件化を図るとともに、関係機関と連携しドライバーの安全意識の高揚に向けた効果的な広報啓発活動を行うなど「あおり運転」を許さない社会気運の醸成に努める。


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