兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H30年9月第341回 定例会 松田県議 一般質問

 松田一成県議が、第341回定例県議会で10月2日、一般質問に登壇しました。中では、県の政策研究などを進めるひょうご震災記念21世紀研究機構のあり方や年々増加する空き家問題への対応、私立高校の振興、警察官の安全確保など、安全安心で活力ある県民生活の実現に向け県当局の取組姿勢をただしました。

第341回(平成30年9月)定例県議会 一般質問 松田一成

質問項目

  1. ひょうご震災記念21世紀研究機構のあり方について
  2. 空き家対策の推進について
  3. 特色ある私立高校の振興について
  4. 大阪湾岸道路西伸部展望施設等の整備について
  5. 交番における警察官の安全確保対策について

質疑ダイジェスト

1、ひょうご震災記念21世紀研究機構のあり方について
松田県議
 ひょうご震災記念21世紀研究機構はシンクタンクとして多くの研究活動を行い、県内外に発信してきたことは評価する。しかし、研究活動の成果が県政にどれだけ反映されているのか、また、見える形での発信がされてきたかというと疑問が残る。県の要請による研究も行われているが、どのように施策に結びついているのかよく分からない。

 県の第3次プランで「機構の今後のあり方について検討を行う」とされ、平成27年度に「あり方検討委員会」が設置されて、機構に関する総合的な成果検証と今後の方向性について提言が行われた。その中で、施策へ即時に直結する研究に関しては政策形成力が弱く、県政との連携強化を図る仕組みづくりが必要といった意見が出ており、研究成果の「見える化」への取り組み強化についても触れられている。

 また、設立の経緯等から巨大地震に重きを置いた調査研究が行われてきているが、近年、重大な災害が頻発しており、こうした新たな自然災害に関する調査研究に今後もっと力を入れていくべきだと考えるが、今後、研究内容の成果の発信等をどのように取り組んでいくのか。

井戸知事
 研究成果の発信では、従来の取組に加え、新聞等への理事長の寄稿などマスメディアの活用を強化している。また、研究成果を活用しながら、県民の学習機会を提供することとして「ひょうご講座」を開設し、防災・復興や地域創生などの講座を実施している。

 気候はもともと震災の経験と教訓の発信と災害の調査研究という使命をおっている。しかし、阪神・淡路大震災から24年経過しようとしており、その経験や教訓が風化しつつあるという懸念もある。そのような意味で「忘れない」「伝える」という使命をさらに果たしていく必要があり、南海トラフ地震に備えた事前復興計画の策定を支援するなど「安全安心なまちづくり」に関する研究の充実強化を図っていきたいと考えて準備している。あわせて「共生社会の実現」についても家庭、高齢者、コミュニティ等の課題に加え、地域経済の活性化に関する研究も新たに開始するなど、直面する社会課題を踏まえて研究を進めていく。

松田県議
 問題視しなければならないのは、29年度の事業報告の中で、研究成果の情報発信が非常に弱いということ。一つは、本を出したり、ニュースレター、研究レターも2か月に1回ぐらい出しているが、部数は年間680部で、おそらく市町村や公民館などいろいろな場所の窓口に置くところで終わっているのではないか。もう少し情報発信に力を入れるべきではないか。


2、空き家対策の推進について
松田県議
 老朽化などで財産的価値が見込めない物件は、所有者は責務を全うできず放置されてしまう。その場合の対策も必要で、個人の責務と公共の福祉のバランスが問われている。空家等対策特別措置法では、市町による空き家の実態調査や放置することが不適切な状態にある特定空家の所有者への助言指導、勧告、代執行などについて規定されている。しかし、空き家に関する完全な実態把握は難しく、市町によって所有者への助言指導等の状況にはばらつきがあり、中にはこれまで助言指導等が全く行われていない市町もある。

 そこで所有者の管理責任を明確化し、空き家にする場合はその理由も併せて市町に届け出を義務付けるよう条例化も含めて検討すべきである。また、災害時には大量の仮設住宅を早急に確保することが必要であるため、内閣府は大規模災害時の住まい確保に向け、空き家を借り上げ型仮設住宅として円滑に供給するための検討を2018年度に盛り込み、国や自治体が事前に検討するよう求めている。災害時に活用できる空き家を事前に登録しておくことができる意味でも、届け出制度が必要だと考えるが所見を。

奥原まちづくり部長
 所有者への意識付けについては、県民の自発的な空き家の予防、利活用、適正管理を進めるためには極めて重要だと認識している。このため一つには、作成中のマニュアルの自治会や高齢者施設等多方面での活用、それから二つに固定資産税の課税通知書に意識啓発チラシを同封するといった取組。三つに、不動産の専門家による相談窓口。地方からくるのもなかなか大変だという声もあるので、神戸市以外での地域に設置をするということ、四つに他の自治体が行っている、例えば空き家所有者の意向調査等の取組の工夫など、こういったことについて、県市町間で情報共有していく、こうした所有者の意識を高める取り組みを進めている。

 条例による空き家届け出の義務付けについては、前提として空家対策措置法の中で空家の定義がある、使用されていないことが常態化ということで、必ずしも明確化になっていないということがある。こうした中で、県内約30万戸を超える空き家があるが、届け出の処理、それから未届けへの対応といった市町の負担がかなり規定されるということがある。  一方で、届け出られた空き家の多くはただちに周辺環境に影響あるものにはならない。半面、管理不全の空き家は届け出が期待できないということで、的確な情報につながりにくいのではないかと考えている。

 また、災害時の空き家活用については、宅建業者の膨大な賃貸住宅の空き家情報を保有しているので、これを活用して速やかに仮設住宅を確保する実務者向けのマニュアルを整備しているところだ。

松田県議( 再質問 )
 県内で30万戸あって年々増え続けている。こういう状況の中で、所有者向けのマニュアルを作ったり、固定資産税の送付先に送ったりということは行っていることを承知している。やはり、特措法などで特定空家を指定する基準なども各市町そろっているのかなど、そういうところを一度も指導したことがない市町もある。こういう実態からすると空き家は市町が管理することになっているが、全国で初めて兵庫県が条例で、私が言っているように住まない場合は売るなり貸すなりする、また、長期入院や長期出張ということであれば届け出をしていただく。罰則を設けてということではなく。所有者の責任をしっかりさせるということだ。

 それと、先日の北海道の地震でも、いまだ600人近い方が避難生活をされている。それだけ仮設住宅をつくるということは難しいということ。そういうことも踏まえて空き家を活用する。そのための届け出。使えるものは使わせていただくということができるような届け出を条例ですべきではないのか。

奥原まちづくり部長
 条例化は実効性というところで難しい。現在、全国版の空き家バンクがあり、こちらも登録するという程度であるし本当は空き家になる前に押さえておけば空き家にならないので、空き家になる前に登録をするというような取り組みも他の自治体で行われているということも聞いている。そういったことも踏まえて、効果的なやり方を市町とともに考えていきたい。

 仮設住宅のことは持ち家の空き家は所有者の同意が必要になってくるので現実的ではない。質問にあったように、速やかに大量の住宅を仮設住宅として供給する必要が出てくるので、宅建業者の情報が貴重になってくる。現在、考えているのは、あらかじめボリューム感を市町ごとに把握しておくと不動産業者であれば、空き家戸数が把握できるのでそれをいったん把握して、その後、協力してもらえる業者のリストを作成し、災害発生時に速やかに確保できるような体制を整えていきたい。

松田県議
 持ち主が登録するときに実効性がないと最初から決めつけておられると思う。そうではなくて、意識付けをしていけば住まないのなら貸そうという方もいると思う。即、電気とガス、水道を接続すればその日からそこへ入れるわけで、こういうことをしっかり内閣府でも検討をやりつつある。そのための予算もつけている。自治体に事前に検討するようにもう話がいっている。県として取組を続けていってほしい。


3、特色ある私立高校の振興について
松田県議
 保護者が兵庫県内に居住しながら、近隣の府県の私立高校に通っている生徒は、平成30年5月現在では大阪府には約5,400人、京都府には約1,000人、岡山県には約880人の私立高校の生徒が通っており、その傾向は毎年同水準である。そのうち、県内の国公立中学校を卒業したのちに県外の全日制高校に通う生徒は、県教育委員会の「高等学校進学希望者数等調査」の結果からすると1,300人近くいると推測される。

 県外の私立高校を目指す理由を一度しっかり調査をして対策をとるべきである。高校に入る時点で一度県外へ出てしまうと、その高校のある地域が生活基盤となり、そのままその地域の大学へ進学したり、就職したりして兵庫県へ戻ってこないケースが多いと考えられる。高校の段階で県内にとどまってもらうことが、地域創生の観点からも重要だ。少子化が進む中、生徒確保のため、公立高校も含めて各学校では特色化を進める取組に力を入れているが、特に私学においては優れた特色を出さなければ今後学校運営が難しくなる。私学自らの努力がまずもって重要であることはもちろんだが、その上で例えばスポーツにおいて特定の競技に特化した強化対策を県が支援するなど、県内私立高校の魅力を高める方策が必要である。

 そこで県として、県外の私立高校を目指す理由を統計調査してしっかり把握したうえで、県内の特色ある私立高校の振興方策について検討すべきであると考えるが所見を。

山口企画県民部長
 県外私立高校への進学理由の調査については、実施手法等に課題が多いと考えているが、県外への進学理由としては野球やサッカーなどのスポーツや音楽等の芸術分野の能力を高め、また自分の将来の選択として活躍の場を求めたいという希望に加え、当面県内の高校に入ることができないため、住所地に近い県外高校へ進学するなどの要因が考えられる。このため、県内の私立高校においても、生徒の個性や希望に応じた教育が行えるよう各校の取組を支援している。

具体的には
@学問、スポーツ、芸術文化面等での個性を伸ばす教育
A語学教育や国際交流等の国際人養成
BIТ・福祉・技能等の資格取得などの実学教育
C不登校生徒の積極的な受け入れなどについては、通常の補助に加えて補助額の加算など特色教育に対する配慮を行っている。具体的な取組事例としては、優秀な外部人材によるスポーツ・芸術活動の指導、ネイティブスピーカーの配置や文科省のスーパーグローバルハイスクール認定による語学力の強化などがあげられる。

松田県議( 再質問 )
 平成29年度の地域創生戦略の中身、実施状況を見て人口移動が−6657人になっている。そのうちの兵庫県に住んでいる中学生の生徒が、大阪や京都などいろいろな私学へ1,300人程出て行っているのではないかということを示している。その6,600人の内、1,300人も出ていかれているのでは、地域創生だと一生懸命いってもどうにもならないと思う。中学生の時にどこの高校に行きたいかなど高校進学希望者等の調査を教育委員会がやっているので、一緒にされたらどうかといっている。そして、そのことに対してスポーツや文化が兵庫県の私学の方で弱いのであれば、そこにテコ入れしたらどうかということで調査してもらいたいということを質問している。

山口企画県民部長
 県外私立高校進学者に対する進学理由の調査実施については、手法として県外の私立高校への調査ということが考えられるが、県外私立高校に我々の協力要請を受けてもらえるかということ。また、市町教育委員会を通じた調査を行う場合、協力を得られるかどうか。

 さらに、調査を受ける側の生徒・保護者側の課題として、教育内容の特徴や全国レベルのスポーツ活動など積極的な理由による選択であれば明確な回答が期待できるが、公立が不合格で仕方なく入ったといった消極的な理由も考えられることから、こうしたことをあえて聞き出そうとすることに対しての反発・批判が出る可能性も考慮する必要がある。県外への進学が一定数あるということについて理由の把握の手法については検討する必要がある。県内学校についても自校生徒の希望や個性を把握してそれを伸ばしていく取組が求められている。それによって県内の生徒・保護者に選ばれる学校づくりにつながっていくと考えている。

松田県議
 1,300人の中にいろいろな生徒がおり、プライバシーがあると思う。特にスポーツなど特色ある学校に行きたいという生徒たちがどれだけいるのかということぐらいは調査の中で聞いて、そこをテコ入れする必要があるのではないか。


4、大阪湾岸道路西伸部展望施設等の整備について
松田県議
 大阪湾岸道路西伸部は神戸港の主要航路である新港航路、灘浜航路、神戸西航路を最大65メートルもの高さのある長大橋でまたぐ計画になっており、多くの大型客船がここを通過する。この利点を生かして、地域活性化につながる観光のスポットとして長大橋を整備すると同時に、インバウンドなどの集客力が見込まれる展望施設もあわせて整備が必要である。展望施設は、海側から六甲山や神戸の街並み、夜景を一望できる絶好のスポットだと知事も効果を強調している。

 さらに、展望施設で神戸の景観を楽しむと同時に、神戸ビーフや神戸スイーツ、灘の酒などを味わえる施設を周辺に一体的に整備し、集客力を高めることも大事である。神戸ビーフについては、情報発信と食体験機能を備えた拠点として「神戸ビーフ館」を神戸市内に整備する方向性をすでに打ち出している。当面は暫定施設をオープンし、その実績を見ながら本格施設を検討しているが、昨年度に県・市・食肉関係団体から成る検討委員会でも、インバウンドなどの集客性や利便性に配慮すべきとの提言がなされている。

 そこで、大阪湾岸道路西伸部の事業進捗状況と、展望施設及び周辺の集客施設の一体的な整備について、今後どのように取り組むのか。

井戸知事
 指摘の展望施設はポートアイランドの東西のいずれかの海上橋に設置することを想定している。現在、県が設置場所や構造・規模などの概略検討を進めている。国等が進める橋梁の設計に反映されるよう年度内に具体的な提案をしたい。また、展望施設が、みなと神戸の新たな賑わいを創出し地域活性化につないでいかねばならない。周辺にはカフェやレストランなどの集客施設や港内観光船の立ち寄りの可能性を検討している。集客施設については、神戸、兵庫の食や名産品のPRも視野に入れたい。

 なお神戸ビーフ館はプレオープンの実績をもとにプレオープンは、年度内にはぜひオープンしたい。さらに本格オープンを期して関係団体と協議しながらウォーターフロントなどを候補地として検討を進めていくことにしたい。

松田県議
 ウォーターフロント計画そのものがいつになるのかわからない中で、ウォーターフロント計画を中心というこの答弁はどうなのかと思う。そうはいいながら湾岸線のところに一体的に集約といいましたが、これ(展望施設)も10年近くかかることもしりながら発言している。そうすると、どこが本当に集客的にいいのかということを早く、例えばこの湾岸道路のところで展望施設を整備するのであれば、今、西伸部が設計に入っているわけだから、ビーフ館に関連する設計なども必要だと思う。ウォーターフロント計画なども踏まえてビーフ館の駐車場や大きなバスなども止める必要が出てくるので、そういう場所が本当につくれるのかということを先に検討しておくべきだと思う。

 検討中だと思うが、ビーフ館の駐車場など基本的な内容が見えない中で、知事がウォーターフロント計画にどうしても固執しているので、展望施設の周辺ではどうなのかということで聞いた。いずれにしても、早く展望施設を実現したいし、ビーフ館等の集約施設と一体で整備したいということで、ジレンマがあることは知事も一緒かと思うが、あれだけの豪華客船が入ってくるのを、京都や大阪にとられるのはもったいないので、ここは展望施設とその周辺施設の考え方を早く整理し打ち出してほしい。


5、交番における警察官の安全確保対策について
松田県議
 先月、仙台市内の交番で男性警察官が交番を訪れた大学生の男に刺殺されるという痛ましい事件が発生した。男は落とし物の現金を届けるふりをし、まさに不意を突かれ襲われた。今年6月にも富山市の交番で警察官と警備員の2人を死亡させる事件が発生した。

 交番で勤務する警察官の安全を守るため、交番内の設備や警察官の装備品の見直しのほか、不審者への対応方法についての教育を充実させるなど、ハード・ソフト両面から警察官の安全確保対策を強化することが不可欠である。

 警察庁では富山市での事件ののち、交番の安全対策として奪われにくい新型拳銃入れの配備、拳銃使用の可否を判断する「射撃訓練用映像」に交番襲撃のシナリオの追加、県警本部から交番内部をモニタリングできる「交番防犯カメラ」のモデル事業の開始について決めたと聞いている。こうした取り組みも含め、兵庫県警として早急に取組を進めていくべきである。以上のことを踏まえ交番における警察官の安全確保対策について所見を伺う。

西川県警本部長
 他県で交番が襲撃されて地域警察官が殉職するという重大な事件が相次いでいる。交番は県民にとって安全安心のシンボルで、そこに勤務する警察官の安全の確保も県民の体感治安を維持向上するうえで極めて重要である。県警では、これらの事件を受けて、全交番・駐在所を対象に襲撃をしにくくするように机等の配置を見直した。また、装備資機材の点検も実施している。さらに、耐刃防護衣の常時着想を確実に行うように改めて指示し、徹底した。また、不意の襲撃に備えるための実践的な逮捕術訓練、さらには緊急通報訓練を繰り返し行うなど交番の安全確保に努めている。施設面では、防犯カメラの設置、あるいはカウンターの整備、これらの検討を進めている。

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