兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H31年2月第343回 定例議会 谷井県議 一般質問

 谷井いさお県議が第343回定例県議会で、2月21日一般質問に登壇しました。多頭飼育崩壊が問題となっている動物愛護管理の対策強化や入居者の高齢化が進む県営住宅のコミュニティの再生、また、地元の喫緊の課題である障がい児リハビリテーション対策や尼崎の森中央緑地の活性化など幅広い分野にわたって県の姿勢をただしました。

第343回(平成31年2月)定例県議会 一般質問 谷井いさお

質問項目

  1. 県東部における障がい児者リハビリテーション対策の推進について
  2. 条例改正を含めた動物愛護管理の対策強化について
  3. 県営住宅の高齢化対策、コミュニティ再生について
  4. インバウンドによる阪神間の活性化について
  5. 尼崎の森中央緑地の更なる活性化について
  6. フリースクールのガイドラインについて

質問・答弁のダイジェスト

1、県東部における障がい児者リハビリテーション対策の推進について
谷井県議
 兵庫県肢体不自由児者父母の会連合会が、平成26年度に阪神7市1町の会員に行ったアンケート調査結果によると、阪神地域にリハビリテーション拠点が必要かどうかについて、回答数の約93%を占める約300人が「非常に必要」「どちらかといえば必要」と回答している。

 そういった要望を踏まえて、我が会派の篠木議員も一昨年10月の決算委員会で取り上げ、私は昨年2月の本会議で県東部における障がい児者リハビリテーションの拠点設備の必要性や進め方について質問し、知事から「平成30年度に有識者会議を設置し、整備をするかどうかの課題の検討を進める」との答弁を頂いた。

 その後、同有識者会議の報告書がとりまとめられた後の今月8日にも兵庫県肢体不自由児の父母の会連合会から改めて、拠点設置の具体化にかかる要望を受けたところだ。

 脳性まひ等の障がい児者の多くは年齢や病状・障がいに応じ、機能低下を予防しながら自立性を維持、あるいは向上させるために、幼児・学童期だけではなく成人期もリハビリテーションが必要であるにも関わらず、特に成人期は診療報酬上の採算もとれないため民間では取り組みにくいと伺っており、まさに県が担う医療ではないかと強く考える。

 また、脳性まひ等の障がい児者においては、リハビリテーション拠点だけでなく、より身近な地域での支援も重要である。しかし、医療機関が少ないのが現状で、今後は自宅でリハビリテーションが受けられるよう、理学療法士や作業療法士を育成するなどして、拠点施設とも連携し障がい児者の地域生活を支えていくことも必要ではないか。

 そこで、今年度設置した有識者会議での議論を踏まえて、来年度以降、県東部において障がい児者のニーズに対応した施策をどのように展開していくのか、また、対応できることからできる限り早期に着手するべきであるが、どのようなスケジュールで進めていくのかを伺う。

井戸知事
 今年度、有識者会議を設置し必要性や対策等の議論を重ね、本年1月に報告を頂いた。報告においては
@肢体不自由児者の診療・リハビリ・相談を行うリハビリ拠点が阪神間に必要
A実施にあたってはより身近な地域でリハビリが受けられるよう訪問看護ステーション等と連携した方式、これを「兵庫モデル」と言っているが、この連携した方式の導入が有効との提言を受けた。
これを踏まえ、施設設置については、患者の待機状況や交通の利便性等の観点から、旧県立尼崎病院跡地にある「尼崎だいもつ病院」内に、県立診療所を設置することとした。

 この診療所では、まず専門医による診療を行う。二つ目に、理学療法士・作業療法士等による専門リハビリテーションを行う。三つ目に、相談などの機能を果たしていく。あわせて、阪神間に約約200箇所ある訪問看護ステーション等と連携し、訪問によるリハビリの提供体制の整備を進める。

 この施設では、リハビリにあたる理学療法士等の専門研修を行うとともに、障害児者が日常の多くの時間を過ごす学校や福祉施設に対して、適切な訓練方法などについて指導していく。医療機関のみならず地域全体で肢体不自由児者を支える仕組みを作っていく。

 今後のスケジュールについては、来年度早々から施設改修や人材確保に着手し、週1日程度になるが、下期に日時を限定した診療と訪問によるリハビリを先行実施する。そして、遅くとも2020年度下期には、診療やリハビリなどすべてのプログラムを実施するフルオープンを目指したい。

谷井県議(再質問)
 障害児者のリハビリテーション拠点の設置についてはうれしく思っている。なお、医療的ケア児の短期入所、いわゆるショートステイの施設については、阪神・神戸圏域では神戸市北区の済生会病院しかない状況であるため、こうした病院を増やす事業も行ってほしい。

井戸知事
 従来は障がい児者リハビリテーションの施設自体が阪神間にはなく、今回設置したところ、この診療所では診療所の機能を中心としているが、他医療機関との連携を図り、ネットワークを構築しながらベッドを探すといった相談機能も設けるものであり、このような体制で検討を進めていきたい。

谷井県議コメント
 だいもつ病院にもこうしたショートスティの機能が付与されればありがたい。要望としてお願いする。


2、条例改正を含めた動物愛護管理の対策強化について
谷井県議
 多頭飼育については、ネコの保護活動をしているボランティア団体から多頭飼育の問題点や多くの事例を伺っている。問題となっている事例の多くは、飼い主が飼養できる頭数を超えてしまい、排せつ物のにおいなどが周辺で大問題となり、多頭飼育が判明した時点では、すでに飼い主の手に負えないほど猫が増えて、多頭飼育崩壊の状態となっている。

 問題が表面化する前に適正飼育を指導できるよう、条例によって多頭飼育者の届け出制度を設ける必要がある。

 私の地元・尼崎市の動物愛護ボランティアであるNPO法人の調査によると、一昨年市内で相次いで発生した多頭飼育崩壊の原因の一つは無責任な飼い主が不妊去勢手術もせずに放置した結果、猫が次々と繁殖し多数の猫が地域社会に流れ込んでいるのではないかということだ。無責任な飼い主の中には独居老人もおり、認知症が疑われるような方もいるとのことである。

 これは、今後急速に高齢化が進むにつれて大きな問題に発展するのではないかと危惧する。地域の見守りや民生委員、ケースワーカー、ホームヘルパーなど福祉関係者の協力も得ながら、多頭飼育崩壊となる前の段階で予防策を講じることができる体制の整備が急務である。

 これらの問題解決のためにも飼い主責任を厳格にする必要がある。本県ではこれまで県動物愛護センターで猫の飼い主責任を啓発するため、ガイドラインを策定し周知活動を行ってきたほか、今年度からセンター愛護館のリニューアルにおいて猫の適正飼養モデルチームをつくり、屋内飼養への理解を深めようとしており、そのことは大変評価できる。

 そこでさらに殺処分を減らし人と動物が調和し、共生する社会を実現するためには、これらの問題解決を念頭にした条例改正を含めた規制強化の施策を実施すべきである。また、多頭飼育崩壊を防ぐためにも福祉部局との連携強化も必要と考えるが所見を伺う。

山本健康福祉部長
 動物愛護センターでは、飼い主による適正飼養の普及啓発に取り組んできた結果、犬猫の殺処分数は減少したが、犬に関する苦情・相談件数は平成20年度の約5400件から平成29年度の約2800件へと減少しているものの、猫の苦情・相談件数につきましては20年度の約1700件から平成29年度の約2700件へと増加してきており、猫対策が課題となっている。

 昨年12月に実施した県民モニター調査では、猫を現在飼っている方のうち、家の中で飼う必要があると回答された方々は66%、不妊・去勢手術が必要と回答された方は76%あり、おおむね適正飼養が理解されていた。しかし、一方で猫が過剰繁殖し、飼い猫が増えすぎて多頭飼育崩壊となった事例や野良猫への餌やりから多頭飼育につながった事例などの相談が動物愛護センターに寄せられている。

 この中には、要介護世帯など福祉関係のケアを必要とするようになった事例もあり、多頭飼育崩壊を防ぐためには福祉関係機関との連携も重要と考えている。このため「完全屋内飼養」「不妊措置」「所有者明示」の3本柱からなる適正飼養の周知を引き続き図るとともに、動物愛護センター及び各支所と市町との連携会議を活用しながら、いち早く高齢者世帯等の情報を入手できる立場にあるケアマネージャーなど福祉関係者への適正飼養の周知にも新たに取り組んでいく。

 谷井議員ご提案の多頭飼育者の届け出制度については、これらの取組の成果を踏まえたうえで、条例改正も視野に入れつつ検討していきたい。

谷井県議コメント
 やはり、答弁にもあったが猫が課題である。条例改正はきちんとやっていかないと歯止めがかからないのではないかと思っている。基本的には飼い主の方の意識が、屋内飼育であるとか去勢についてはかなり上がっているとご答弁いただいたが、むしろ逆に30%以上くらいの方がまだ意識がないことに問題がある。意識を持っていただける方100%を目指すのは正直なかなか難しいかも分からないが、やはりそこにしっかりと手を入れていってほしい。


3、県営住宅の高齢化対策、コミュニティ再生について
谷井県議
 県営住宅では、昨年11月末現在の65歳以上の高齢化が過去最高の38.9%になるとともに、一人暮らしの高齢世帯率も年々増加傾向にあり、同じく過去最高の33.3%となっている。また、県営住宅に一人で暮らす入居者の「孤独死」も昨年度1年間で99人にのぼっている。

 県では、震災の教訓から「住み慣れた地域で安心して暮らせる」、そんな地域の将来像を目指し、見守り体制の構築やコミュニティづくりに積極的に取り組んできた。地域で顔が見える関係を築くことは、いざというときに役立つ。これは防災や減災の観点からも社会的な孤独を防ぐ取組として大変重要だ。

 県営住宅においても特に災害復興公営住宅を中心に、地区管理員による定期的な巡回による入居状況の把握や高齢者見守り対策の充実や地域の見守り拠点の配置を行うと共に、シルバーハウジングへのLSA24時間配置などを推進してこられた。

 県営住宅では高齢化率や一人暮らし高齢者の割合が非常に高くなっており、震災から24年経過した今、こうした見守り体制の維持・充実が一層求められている。また、自治会の維持などが困難になっており自治会役員の成り手不足が大きな課題になっている。

 そこで自治会役員を引き受けていただける方を入居募集枠として設定することにより自治会の活性化を図るべきである。入居されてから自治会役員を継続可能であるか等を募集時に確認の上で意欲のある方にコミュニティ活動に参画していただくことが重要であると考える。

 そこで県営住宅における高齢化・独居老人対策、コミュニティ対策、自治会運営についてどのように取り組んでいくのか伺う。

奥原まちづくり部長
 入居者の見守りについては、安否確認のための緊急通報システムを設置している。また、単身の高齢者を対象とした月2回以上の訪問を行っており、今後は見守り対象の拡大を検討する。

 高齢化が進む団地の再生については、若い入居者を増やしバランスのとれたコミュニティを形成することが不可欠である。このため、新婚・子育て世帯について、一つには優先入居枠の設定、二つには収入要件の緩和、三つには将来の家族増を見越した広い住宅の提供を行っている。

 こうした取組の結果、昨年度の新規入居世帯でみると、30歳代以下の世帯主が約4割となっている。さらに、集会所を園芸教室や子ども食堂等に活用するなど、高齢者や子どもが安心して集える環境づくりも進めており、市町との連携を深め実施団体を増やしていく。

 自治会の担い手不足については、自治会活動に積極的に取り組み方に優先入居枠を設け、3団地で平成27年度から施行している。現在、自治会長等として活動されており、自治会からも喜ばれている。今後はすべての県営住宅で毎年自治会の希望を聴取し、順次拡大していく。

谷井県議コメント
 高齢化についていろいろと施策を行っているのは知っている。現実的には、高齢化により自治会が実際に運営できていない地域が多いというふうに認識している。

 「希望があれば全県営住宅に」という話があったが、むしろ積極的に県の方から自治会を積極的に参画してやっていこうという方を優先枠みたいなものを作って進めていってほしい。希望があればではなく、むしろそういう枠を作るべきではないかと思っている。


5、尼崎の森中央緑地の更なる活性化について
谷井県議
 私は尼崎の森中央緑地は「尼崎21世紀の森構想」の先導拠点として整備が進められている大変重要な施設であり、後世の県民からも喜んで利用していただける施設にしていかないといけないとの思いから何度も本会議で質問してきた。

 一つには、芝生広場を整備し音楽イベントや野外コンサート、花火大会、マラソン大会など多くの人が集えるイベントが開催可能な施設にするとともにコンサートなどのイベントを誘致すること。

 二つには、最寄りの駅から尼崎の森中央緑地までの経路と尼崎の森中央緑地の外周にサイクリングロードを整備することや、レンタサイクル、シェアサイクルなどを導入すること。また、サイクルイベントの開催や誘致を行うこと。

 三つには、若い方、特に女性をターゲットにしたスイーツ館やレストランなどを整備することなどである。私の提案により芝生広場は完成し、すでに各種イベントが実施されている。また、サイクリングロードの整備やレンタルサイクリングなどの設置、スイーツ館の計画など私の意見を取り上げていただいていることに感謝している。

 最も重要なのは、現在整備が進められている第三工区の具体的な整備内容についてである。今までにない、新たな発想によりリピーターが増える魅力のある施設にする必要がある。そのポイントは海に囲まれた立地を活かした施設を整備することだ。尼崎21世紀の森づくり協議会の委員からも意見があった、中央緑地に隣接する旧神鋼桟橋を活用し海に親しむための施設を整備すべきである。

 具体的には魚釣り施設を整備し、釣った魚などをその場で食することができるバーベキュー施設を整備することや地域の特産品や魚の販売を行うなど地元密着型で運営する施設として、地域の活性化と交流の拠点とすることが重要である。

 そこで、これらの提案等を踏まえた尼崎の森中央緑地の更なる活性化について、今後どのような方針で整備を進めていくのか、また、第三工区の施設整備に関する具体的なスケジュールについて伺う。

井戸知事
 今年度はイベント時における無料シャトルバスの運行や環境にやさしいロハスフェスタの開催等により、来園者の増加に向けて取り組んだ。第3工区については、粗造成が完了し北側エリアにおいて県民や企業の参画と協働による植樹を行うため、現在、植生基盤や散水施設の整備を行っている。

 また、第3工区南側エリアについては、「海辺の芝生広場」と隣接する旧神鋼桟橋について海に開かれた交流の拠点として、地域の活性化につながるようこの3月中に、尼崎市や尼崎21世紀の森づくり協議会等、関係者とともに検討を立ち上げて、検討する。利用方法や必要な施設整備等の検討を行っていく。ご提案の「魚釣り」や「バーベキュー施設」、「地域の特産品や魚の販売を行う施設」を含めて、柔軟な発想で幅広く意見交換をして、年内に取りまとめる予定である。

 検討結果を踏まえた施設設備を進めていくが、外周園路や散策路などの整備についても、その整備を急ぎ早期完成を目指す。今後とも、尼崎の森中央緑地がより多くの人が集い、訪れてみたくなる魅力ある公園となるよう取り組んでいく。


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