兵庫県議会公明党・県民会議

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2019/10/13 Up

豊かな瀬戸内海復活へ 兵庫県 条例改正 栄養塩を適切に管理


 瀬戸内海の栄養濃度を高めようと、兵庫県は全国で初めて水質目標の下限値を条例で設定した。豊かな海の復活に取り組む現地から報告する。

 青く透き通る瀬戸内海。その美しさに思わず目を奪われてしまう。「確かに瀬戸内海はきれいな海になった。だが同時に痩せた海になってしまった」と話すのは、兵庫県漁業協同組合連合会の田沼政男代表理事会長だ。

 瀬戸内海は国内有数のノリの産地で、魚影が濃い海としても知られる。中でもイカナゴの漁獲量は兵庫県が日本一だ。ところがピーク時、年間3万トンを超えていた漁獲量も、近年は数千ンにまで激減。ノリの色落ちも顕著となっている。

 この"変化"と関連性があるとされるのが、海の栄養分であるリンや窒素などの栄養塩の減少だ。

 栄養塩は海の食物連鎖の一底辺を支える植物プランクトンの成長に欠かせない。1960年前後、瀬戸内海は工場排水や生活排水で水質が悪化し、栄養塩が過剰に。この結果、プランクトンの大量発生による赤潮が多発。「瀕死の海」と呼ばれた。73年に瀬戸内海環境保全臨時措置法が制定され、厳格な環境規制や下水道の整備が進み水質は改善。赤潮の発生件数も減少した。ところが、この措置で海が「貧栄養化」し、食物連鎖のバランスが崩れたのだ。

 このため県は一部の下水処理場から海に流す窒素濃度を高める取り組みや、魚の産卵育成場となる藻場・干潟再生を支援。さらに今月4日には「環境の保全と創造に関する条例」を改正し、窒素、リンの濃度の下限値目標を設定。生態系を確保する上で望ましい栄養塩濃度の管理に乗り出した。

 田沼会長は「改正を機にバランスの取れた海の復活を」と期待を寄せている。


 県議会公明党・県民会議議員団(松田一成団長)は、伊藤勝正議員が2011年9月の定例会を通じ栄養塩の適正化と生息環境の再生に早急に取り組むよう訴えるなど、後押ししてきた。


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