議会質問(代表・一般)
Parliamentary questions
第368回(令和6年9月)定例県議会
代表質問
麻田寿美県議
[質問項目]
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1. ひょうご家計応援キャンペーン第4弾について
質問と答弁のダイジェスト
[麻田県議]ひょうご家計応援キャンペーン第4弾についてです。
エネルギーなどの価格が高騰し、食料品をはじめ様々な商品やサービスの
値上がりが続き、県民生活に大きな打撃を与えています。
補正予算案に盛り込まれた生活者・事業者を幅広く支援するための、
ひょうご家計応援キャンペーン第4弾、いわゆるプレミアム付きデジタル商品券の実施は、
これまでも公明党議員団として強く要望してきた経緯もあり、評価するところです。
「はばタンPay+」第1弾~3弾では、利用した県民からは、
高評価のお声を聞いています。また、事業者からも、手数料が不要で助かるとの
好評なご意見を伺っています。
第4弾では、これまでの効果と検証を踏まえた施策が、講じられていると考えますが、
県民にとって役立つものであり、使いやすくすることが重要です。
新たなアプリをインストールすることは、利用者にとって、
ストレスと煩わしさを感じると考えます。これまで利用した第3弾のアプリを
そのまま使用できれば、県民にとってアプリのインストールなどの手間を
省くことができます。また、「はばタン Pay+」の名称はようやく認知される
ようになってきました。
同一のアプリをそのまま利用できれば、第4弾の周知としても効果的です。
また、実施時期にあたっては、令和7年1月からではなく、
家計負担が増える12月にも使える方が本当の家計応援につながると考えます。
そのほか、デジタルデバイドの課題もあります。スマートフォンに不慣れで使用が困難な
高齢者にとって、デジタル商品券の発行は不公平を感じる、とのお声をよく聞きます。
高齢者サポートについても、引き続き対策を講じることを強く要望いたします。
地域経済の下支えとともに、県民の暮らしの支えとして、
ひょうご家計応援キャンペーン第4弾をどのように実施するのか、
当局のご所見をお伺いします。[齋藤知事 ]「はばタンPay+」第3弾では、約70万人もの県民の皆さまに参加いただいており、
同一名称・同一アプリで継続実施できることが利便性の高い事業になると認識しております。
アプリの著作権は開発事業者に帰属しておりまして、継続利用の可否は企画提案
コンペ次第になるものの、約70万人の県民ユーザー情報及び1.5万店の店舗情報は
県に帰属させており、第4弾において有効活用できるように対策を講じております。
利用期間については、準備に万全を期するため来年1月のスタートを予定していますが、
家計支出が最も多い 12 月を含むことが望ましいと考えています。
民間事業者にも県にもこれまでのノウハウの蓄積があることから、
事業の垂直立ち上げにより、1日でも早いスタートを目指してまいります。
スマホ操作に不慣れな高齢者に対するサポートは、重要な課題と考えています。
第4弾では、本県のデジタルデバイド対策事業との連携強化に加え、商業施設での
サポートイベントの回数を増やすなど、さらなる充実を図ってまいります。
第3弾までに蓄積されたデータや経験をベースに、県民への認知度向上や
参加店舗拡大を効果的に推進し、長期化する物価高騰で家計負担が増大する県民の暮らしを
下支えしてまいります。[麻田県議コメント]はばタンPayは、既に補正予算で報道されていることもあり、県民からも
「いつからしてもらえるのか」という声を聞いている。デジタルデバイドの
解消も含めて、高齢者に対するサポートを進めていただきたい。
さらに物価高対策ということで、デジタル商品券の他にも昨年は社会福祉施設、
医療機関、あるいは私立学校などに対しても様々な施策を講じていただいている
状況も見ながら、この事業の展開を強く要望する。 -
2. ナガエツルノゲイトウ緊急防除対策について
質問と答弁のダイジェスト
[麻田県議]ナガエツルノゲイトウ緊急防除対策についてです。
河川やため池などの水際を中心に生育する多年草の特定外来生物である
ナガエツルノゲイトウについては、これまでも、
我が会派の伊藤副団長が度々、生態系や農業への悪影響の恐れがあることを
問題提起し、十分な予算確保と対策が必要であること、
除去に対する正しい知識の啓発、発見から除去・処分までの行動指針の確立や
除去作業に対する支援策の構築などの展開を訴えてきました。
そこで、県は令和5年12月の補正予算で
「ナガエツルノゲイトウに関する緊急対策の実施」として、
4,000万円を計上し、専門家の指導のもと駆除方法の技術的な検証と確立のために
完全駆除の実証を実施しました。状況把握、分布状況の確認、対策、モニタリングの
実施によって、ナガエツルノゲイトウの有効的な駆除方法が検証でき、
確立されたのでしょうか。
県は、ホームページなどで、県民に対して、ナガエツルノゲイトウの特徴と、
洪水被害、農業被害、生態系被害を周知し、発見したときの対応について啓発しています。
しかし、ナガエツルノゲイトウの繁殖力は強く、令和6年7月時点において16市町で
確認され、県内各地に拡がっています。
この度のナガエツルノゲイトウ緊急防除対策費1.1億円は、
令和5年度補正予算の完全駆除の実証の成果と課題をふまえた対策になっているのか、
繁殖の拡大を最小限にとどめるための対策であるのか、
当局のご所見をお伺いします。[菅 範昭 環境部長 ]令和5年度補正予算を受け、東播磨のため池などにおいて、専門家のご指導のもと、
今春に遮光シートや侵入防止ネットの設置などの防除実証を一部行ってまいりました。
秋以降も引続き、繁茂箇所へのシート設置などを行う予定としています。
全国的にも効率的で効果的な防除手法が確立していない中、
現時点で最も有効とされる手法は遮光シートの設置でありますけれども、
資材も高額で、設置には労力もかかる上、シートの下で枯死するまでには
2年から3年かかるなどの課題もあります。このため、水圧ポンプでの駆除や
熱水散布など遮光シート以外の新たな手法もあわせて試行し、
効果を検証していきます。
今年度に入り、新たに北播磨や淡路地域の農地や水路等で繁茂が確認されました。
農作物の収量減や水路等で利水や治水の障害を起こす恐れがあることから、
新たに農業者などが行う防除活動への支援等により、繁茂の拡大を最小限にとどめてまいります。
加えて、農地については、有機農業に取り組む地域への侵入が確認されたことから、
農薬以外の防除手法の実証にも取り組みます。
今後とも、環境部・農林水産部・土木部の3部連携のもとに、効率的・効果的な手法の
確立を目指し、繁茂の拡大・拡散防止に向けた対策を推進してまいります。[麻田県議コメント]数年前から我が会派から問題提起させていただいたところ、
やはり拡大しているというところが残念であり、
現時点の状況で拡大を食い止めていただきたいとの思いです。
今回の補正予算では、新たな対策も含めながら進めていただきたいと思っております。