件名 | 公明党・県民会議の請願に対する態度及び理由(考え方) | 議決結果 | |
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請願第7号 |
議決態度 | 本請願については、「核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議」が核保有国の反対の中で採択されたため、条約が実質的な核兵器廃絶につながる目処が立っていないこと、ロシアによるウクライナへの侵攻が続くなかで、プ ーチン大統領による核兵器の使用可能性を示唆する発言や北朝鮮の核問題等がある中で、核保有国と非保有国が共に協力して課題を解決していく必要があること、締約国会合へのオブザーバー参加も含め国の核兵器廃絶に向けた取組状況を見極める必要があることから、現時点では「継続」とし、表決をする場合には、本請願の趣旨には賛同し「採択」とする。 | 不採択 |
態度決定に至った理由 | 1 核兵器禁止条約は、国際的に核兵器を禁止する規範が確立されたという点から、画期的な意義がある。 2 核兵器禁止条約については、2017 年7 月に国連総会で賛成多数にて採択され、2021年1月に発効された。第1回締約国会議では、条約への参加促進や核被害者援助などを盛り込んだ「ウィーン宣言及び行動計画」が採択され、本年11 月27 日から開催された第2回会議では行動計画の進捗状況などが協議された。 3 唯一の被爆国で「核兵器国と非核兵器国との橋渡し」を標榜する我が国として、核兵器全面禁止・廃絶責務を果たす必要がある。 4 そのため公明党は、本年12月8日・9日に長崎で行われた「国際賢人会議」にあたり、日本政府に対して「保有国と非保有国の橋渡しを行い、核軍縮を進めていく積極的な役割を果たしてほしい」と求めたところである。 5 本請願については、「核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議」が核保有国の反対の中で採択されたため、条約が実質的な核兵器廃絶につながる目処が立っていないこと、ロシアによるウクライナへの侵攻が続くなかで、プーチン大統領による核兵器の使用可能性を示唆する発言や北朝鮮の核問題等がある中で、核保有国と非保有国が共に協力して課題を解決していく必要があること、締約国会合へのオブザーバー参加も含め国の核兵器廃絶に向けた取組状況を見極める必要があることから、現時点では「継続」することを主張する。 6 なお、表決をする場合には、本請願の趣旨には賛同し、「採択」とする。 |
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請願第8号 |
議決態度 | これまでの自然災害や感染症などによる緊急事態においては、災害対策基本法や新型インフルエンザ等対策特別措置法などで対処しており、長きにわたる新型コロナウイルス感染症の拡大時にあっても従来の法体系で対応してきた。 憲法における緊急事態の対応は、広範な私権制限に及ぶ可能性もあるため、本請願については「不採択」とし、「継続審査もすべきではない」とする。 |
採択 |
態度決定に至った理由 | 1 全国各地で毎年のように甚大な被害をもたらす大規模災害が発生している。今後30年以内には、高い確率で首都直下型地震や南海トラフ地震の発生も予想されており、新たな感染症の発生になどによる緊急事態も想定される。 2 これまで、自然災害や感染症などによる緊急事態においては、災害対策基本法や新型インフルエンザ等対策特別措置法などで対処してきた。また、長きにわたる新型コロナウイルス感染症の拡大時にあっても従来の法体系で対応してきた。 3 憲法における緊急事態の対応は、広範な私権制限に及ぶ可能性もあるため、本請願については「不採択」を主張する。 |
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請願第9号 |
議決態度 | 年金制度の持続可能を損なわずに、高齢者が自立した生活を送ることができるよう、年金以外のサポートも含めた包括的な対策を検討する必要がある。 国の財政状況とのバランスを考慮した上で行う必要があることから、現時点では「継続」とし、表決する場合には「採択」とする。 |
不採択 |
態度決定に至った理由 | 1 物価上昇に見合った年金額の改善を図るべきと考えますが、年金制度の持続可能性を損なわず、高齢者の生活を支援する方法を模索することが重要であるため、国の財政状況とのバランスを考慮した上で行う必要があります。 2 また、年金受給者の生活保護への移行が増加している現状に対して、高齢者が自立した生活を送ることが出来るよう、年金以外のサポートも含めた包括的な対策を検討する必要があります。 3 さらに、年金の減少額が地域経済に及ぼす影響も考慮し、高齢者の購買力を支えることが地域社会の活性化にもつながると認識しており、総合的な対策の検討も求められます。 4 以上のことから、現時点では「継続」することを主張する。 5 なお、表決をする場合には「採択」とする。 |
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請願第10号 |
議決態度 | 今後、報酬改定が行われることも踏まえ、その動向に注視していく必要があり、現時点では「継続」することとする。 なお、本請願では、長期的視点の検討が必要なものと、短期的視点での取組を急ぐものとが混在しており、現時点で表決をする場合には「不採択」とする。 |
継続 |
態度決定に至った理由 | 1 障害・福祉事業所の重要性と現状について深く認識しており、職員の処遇改善やサービスの質向上に向けた取組の重要性を理解している。 2 安定的な福祉サービスの提供に向けた施設運営、人材確保のためにも、2024年度の同時改定において物価高騰・賃金上昇等を踏まえ処遇改善等を行うことは必要だと考える。 3 今後、報酬改定が行われることも踏まえ、その動向に注視していく必要があり、現時点では「継続」することを主張する。 4 なお、当該請願には、長期的視点での検討が必要なものと、短期的視点での取組を急ぐものとが混在しており、現時点で表決をする場合には、「不採択」とせざるを得ない。 |
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請願第11号 |
議決態度 | 拉致問題の解決は時間との闘いであり、一日でも早く全ての拉致被害者の即時帰国の実現を政府に求めていくことは重要であることから、本請願の趣旨に賛同し「採択」し、「継続審査はしない」こととする。 | 採択 |
態度決定に至った理由 | 1 北朝鮮による日本人拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命を安全に関わる重大な人権侵害であり、国の責任において関係諸国や国際機関等と連携・協調を図りながら、解決すべき外交上の重要課題と認識している。 2 本県では、政府認定の拉致被害者以外にも、北朝鮮による拉致の可能性が排除できない方々が28名おられ、県は国への要望活動に力を入れるとともに、全国知事会などを通じて拉致被害者の早期帰国の実現や、拉致の可能性を排除できない方々の徹底した調査・事実確認を行い、事実確認され次第、被害者として認定するよう要望している。 3 2014年に行われた日朝間におけるストックホルム合意での内容については、政府からの正式見解が出されていないが、拉致問題の解決は時間との闘いであり、一日でも早く全ての拉致被害者の即時帰国の実現を政府に求めていくことは重要である。 4 よって、本請願の趣旨に賛同し、「採択」とする。 5 なお、「継続審査はしない」こととする。 |
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請願第12号 |
議決態度 | 私学助成の充実についての本請願の趣旨は一定理解できるものの、今後の充実については、私学の自立性にも配慮しつつ引き続き検討する必要があること、財政状況が厳しい中、可能な限り私学助成に努めていることから「継続」とし、表決をする場合には、現時点では「不採択」とする。 | 不採択 |
態度決定に至った理由 | 1 県は、財政状況が厳しい中、経済格差が教育格差につながることなく、学ぶ意思のある生徒が希望する教育受けられるよう、選択と集中を徹底し、必要な予算の確保に努めている。 2 私立学校への経常費補助については、保護者負担の軽減を図るため従来から充実に努めており、令和5年度当初予算においては、私立小・中・高校分総額で前年度を上回る約170 億円を計上し、教育環境の維持・向上を図っている。 3 県は、授業料軽減補助については、低所得世帯により手厚い支援となる制度とすることが適切であると考えて、年収590 万円未満世帯に対しては、国の就学支援金と県の加算を合わせて44 万円まで、年収730 万円未満世帯には10 万円、年収約910 万円未満世帯には5万円を、県から上乗せして補助を行っている。 4 年収590 万円未満世帯及び家計急変世帯に対しては「入学資金貸付制度」、兵庫県高等学校教育振興会による「奨学資金貸付制度」といった無利子貸付制度が設けられており、入学時の一時的な費用負担の軽減を図っているほか、入学金についても授業料無償化と同様に支援の対象とするよう国に要望している。 5 私学助成の充実についての本請願の趣旨は一定理解できるものの、今後の充実については、私学の自立性にも配慮しつつ引き続き検討する必要があること、財政状況が厳しい中、可能な限り私学助成に努めていることから「継続」することを主張する。なお、表決をする場合には、現時点では「不採択」とせざるを得ない。 |
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請願第13号 |
議決態度 | 少人数学級の拡充及び教育条件の改善を求める本請願については、可能な限り教育条件の維持・向上に努めていること、また、少人数学級については、国による制度改正が不可欠であり、国の動向を見守る必要があることから、本請願の趣旨には賛同できず、「不採択」とし、「継続審査は行わない」とする。 | 不採択 |
態度決定に至った理由 | 1 県では、すべての子どもたちの学びを保障するため、少人数学級の実現を国に要望している。国の「骨太の方針2023」においても、35 人学級等についての小学校における多面的な効果検証等を踏まえて、中学校を含め学校の望ましい教育環境や指導体制を構築していく旨が明示された。 2 県立高校の統合計画については、少子化による生徒数減少による高校での多様な学びに支障を来している中、学校規模を大きくすることで、魅力と活力ある教育環境を確保するために必要である。本計画の策定に当たっては、令和3年度に県下10地区での小中学校PTA 対象の説明会等での説明・意見聴取のほか、令和4年7月の統合対象校の公表に際しては、学校ごとにPTA・同窓会代表への説明や生徒全校集会での説明、保護者への周知等を行っているが、さらに丁寧な説明が必要である。 3 また、教育予算について県では厳しい財政状況の中、多様な教育課題等に効果的・効率的に対応できる体制構築を図るため、必要な予算確保に努めている。 4 公立高等学校では、年収910 万円未満の世帯については、授業料相当分が国制度の高等学校等就学支援金制度により無償となっている。また、私立学校生徒に対しては、国制度に上乗せし県単独の授業料軽減補助を実施しているが、令和5年度からは年収590 万円未満の世帯について、支給上限額を引き上げ、県内平均授業料の44 万円まで補助することで、実質無償化を実現している。 5 私学助成の経常費補助は、教育環境の維持向上や特色ある教育の推進などを図るため充実に務めており、生徒数が減少する中でも令和5年度当初予算では前年度以上の約170 億円を計上している。 6 給付型奨学金のあり方については、全国的な課題8であり、第一義的に国において制度設計がなされるものである。 公立高校に通学する生徒に対する支援には、国制度によって、①高等学校等就学支援金制度、②高校生等奨学給付金制度が設けられており、前者については今年度から家計急変支援制度も創設された。また、私立高校では、生活保護世帯及び非課税世帯に対し、奨学給付金制度を実施している。大学生については、授業料等の減免措置の創設と給付型奨学金の拡充を行う「高等教育の就学支援新制度」が実施されている。 7 特別支援学校の新設について、県では継続して取り組んでおり、令和4年度には、むこがわ特別支援学校、6年度には川西カリヨンの丘特別支援学校を開校した。また、東播磨地域において既存校2校での校舎建替や増設、加古川市の廃校を活用した新設校の整備が進められている。 また、定数については、本県では義務標準法で定めるとおり8人で編成しているところである。 8 よって本請願については、県では可能な限り教育条件の維持・向上に努めていること、また、少人数学級については、国による制度改正が不可欠であり、国の動向を見守る必要があることから、本請願の趣旨には賛同できず、「不採択」を主張する。 |
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請願第2号(継続) |
議決態度 | 子どもの医療費に係る助成制度は、子育てについてのセーフティネットの仕組みであり、本来、全国一律の水準で実施されることが望ましいことから、あらゆる機会を捉えて、国に対して早期制度化等を提案している。 よって、同請願の趣旨は理解するものの、国の動きを見極める必要があることから、現時点では、「継続」とし、表決をする場合には、「不採択」とする。 |
継続 |
態度決定に至った理由 | 1 本県では、厳しい財政状況の中、乳幼児等・こども医療費助成制度を拡充してきた。その結果、小学4年生から中学3年生までの入院・通院にかかる自己負担額の一部を助成しており、都道府県の制度としては全国でも上位の水準となっている。 2 また、子どもの医療費に係る助成制度は、子育てについてのセーフティネットの仕組みであり、本来、全国一律の水準で実施されることが望ましいことから、あらゆる機会を捉えて、国に対して早期制度化等を提案している。 3 公明党は、「子育て応援トータルプラン」の中で、国民健康保険の国庫負担の減額調整措置の見直しなどによって財源を確保し、高校3年生まで全国一律で無償化を実現するべきと対象拡大を訴えている。 4 さらに、政府が今月13 日に「こども未来戦略会議」において決定した「こども未来戦略方針」には、国民健康保険の国庫負担から差し引く減額調整措置の廃止が掲げられており、財源確保に向けた動きが見受けられるものの、時期や具体案については示されていない。 5 よって、同請願の趣旨は理解するものの、国の動きを見極める必要があることから、現時点では、「継続」を主張する。なお、表決をする場合には、現時点では、「不採択」とせざるを得ない。 |