兵庫県と神戸市が共同で整備を進めてきた、新長田合同庁舎(神戸市長田区二葉町5丁目1-32)が完成しました。8月から順次関係機関が移転・業務を開始します。
県市行政機関の共同移転により、県職員約300人、市職員約750人の計約1050人が勤務し、来庁者数は年間約30万人と見込まれ、阪神・淡路大震災の残された課題の一つ、新長田駅南地区の活性化と県民・市民サービスの向上、業務効率化を図ります。
7月6日午後には、完成式典が行われ関係者ら約350人が出席。神戸の新たな行政拠点として機能発揮と同地区の賑わい向上に期待が寄せられています。
庁舎は、地上9階建、延床面積は約1万9500㎡。1階には生涯学習の場などを提供している県立神戸生活創造センター、2階から5階は神戸市の本庁税務部門の一部と各区市税事務所、6階は県税事務所が入居します。7階には神戸県民センターの県民交流室に加え、県住宅供給公社の神戸事務所が入り、8階には神戸すまいまちづくり公社が入居することから、神戸市内の住宅についての相談などに一元的に対応することができます。
完成式典で井戸知事は「震災から24年半を経て、賑わい拠点が誕生した。市民の期待に応えられる庁舎として、しっかり機能させていく」と誓いました。また、久元神戸市長は「全国に例を見ない試みであり、県の勇気ある決断、県会、市会のリーダーシップがあってこそ」と感謝の意を述べ、「職員には、まちの応援隊のつもりで活動してもらいたい。多くの人の参加を得て、もっと元気で楽しい地域に」と訴えました。
さらに、長岡壯壽県議会議長は「人、物、情報を呼び込み県市の発展につながることを」、安達和彦市会議長は「市民から長く愛される施設に」と祝辞を述べました。
テープカットのあと、神戸野田高等学校によるダンスパフォーマンスや佐渡裕・県立芸術文化センター芸術監督の指揮によるスーパーキッズ・オーケストラの演奏が式典に花を添え、合唱として神戸市婚制合唱団も加わり、最後に「故郷」を出席者全員で歌い、ひょうご・神戸への思いを一つにしました。式典後、見学会も実施されました。