兵庫県尼崎市にある県動物愛護センター「愛護館」がこのほど、リニューアルオープンし、新設の「猫の屋内飼育モデルルーム」が話題を呼んでいる。
同センターは1998年の設立以来、正しい動物の飼い方の普及や、保護された犬や猫の譲渡事業を実施。施設の老朽化を受け、今回改装された。
リニューアルの目玉が、猫専用の屋内飼育モデルルームだ。犬に比べて飼育放棄や多頭飼育崩壊など苦情が多い猫。そこで、完全屋内飼育を推進するため、一般家庭の居間を再現し、猫の屋内飼育をイメージしやすいモデルルーム(約28平方メートル)を設置。二重ドアのルーム内には、センターで保護された猫が常時3、4匹くつろいでいる。
中にはキャットハウスや爪研ぎができる小物、高所に登りたくなる猫の特性に対応したキャットウオーク(壁にはめ込んだ棚板の列)などが備えられ、係員が屋内飼育のポイントを説明してくれる。
ほかにも、子ども向けの大型絵本、動物に関する図鑑類などが置かれたライブラリーを開設。靴を脱いで親子で読み聞かせができるようになっている。また、来館者のニーズに合わせたさまざまなイベントや講演会などを行える啓発レクチャーコーナーもある。
☆ 公明県議が提案
公明党の谷井勲県議は動物愛護の重要性を一貫して主張。2018年2月定例会では動物愛護センターのリニューアルに伴い、「猫の適正飼育を啓発するスペースを整備してはどうか」と提案し、県側から設置する旨の答弁を引き出していた。
改装記念式典に篠木和良、小泉弘喜の両県議と共に参加した谷井県議は、「人と動物が共生する社会づくりに、これからも尽力したい」と抱負を語っていた。