兵庫県はこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大緊急対策として、病院の空き病床を一元的に把握し、重症度に応じて入院先を割り振る入院コーディネートセンターを新設した。また、感染症による休業や失業で収入が減少し、生計維持のための資金を必要とする世帯に特例貸付を始めた。
同センターは保健所と連携しながら搬送調整を行い、一部病院への搬送の偏りを防ぎ、重症者の優先的な受け入れ態勢を確保する。広域災害救急医療情報システムなどを活用し、各医療機関の受け入れ可能人数、人工透析患者や妊婦への対応可否を把握した上で、入院先を決める。
一方、特例貸付については、従来の対象に感染症の影響を受けた世帯も追加。貸付上限額のアップや据置・償還期間の拡充、申請手続きの簡素化も行っている。受け付けは市区町社会福祉協議会で3月25日から開始している。
兵庫県議会公明党・県民会議(谷井勲幹事長)では、今年3月の定例会で2019年度補正予算案を巡る質疑に芦田賀津美議員が立ち、感染拡大防止策と医療・検査体制の充実を訴えるとともに、貸付要件の柔軟な対応などを求めてきた。