県議会公明党・県民会議は、11月17日、県内の開設後の施設や県民生活に欠かせない機関等を視察、進ちょく状況などを調査しました。
調査したのは、県立西宮病院(西宮市六湛寺町)、神戸市立医療センター中央市民病院(神戸市中央区)、起業プラザひょうご(神戸市中央区)、グローバルイノベーションセンター(同)などです。
このほど、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、県議会では議員の期末手当、政務活動費等を約1億円削減し、国の地方創生臨時交付金とあわせ県立病院にパルス式キセノン紫外線照射ロボットを導入しました。その配置された中の一つとなる県立西宮病院を訪れました。
同ロボットは、強力な紫外線を照射し新型コロナやエボラ出血熱などのウイルスに対し、病室や集中治療室、手術室などで幅広く活用でき、医療従事者の負担軽減に期待が寄せられています。担当職員からは、毎日、発熱外来や手術室、処置室などを照射・消毒していることなどの説明を受けました。
次に、新型コロナウイルス感染症の重症患者専用の臨時病棟を整備した神戸市立医療センター中央市民病院を視察。本館西側の職員駐車場(約2500㎡)に臨時病棟を新設し、すでに運用が開始されています。。平屋のプレハブ建てで、ICU(集中治療室)機能を備えた重症個室14床と、中等から重症向けの22床。全病床で重症者を受け入れられる臨時病棟は全国初のものです。
36床すべてに人工呼吸器を備え血液浄化装置を2台、人工心肺装置が1台設置されています。空気が室外に漏れないように陰圧化され、防護服の着脱場も設置。また、患者を遠隔で見守るモニタリングシステムなど院内感染対策を徹底した施設となっています。施設について説明した事務局総務課の小林謙作課長は「臨時病棟を造ることでコロナ感染症患者とその他の患者の動線を分けられ、患者や医療スタッフが安心して来院・勤務できるようになっている」と話しました。
9月に神戸三宮のサンパルビルから神戸市中央区の三井住友銀行本部ビル2階に移転しリニューアルオープンした、起業プラザひょうごを訪問。新たな事業創出を目指す若者らを応援しようと県が平成29年10月に開設、ひょうご産業活性化センターが実施主体となり、同センターから委託を受けたNPO法人コミュニティリンクが運営しています。これまでに23,000人超が利用しています。
リニューアルオープンしたプラザには、オープンスペースでコーディネーターによる相談支援や交流の場となるコワーキングスペース、自席として利用できる16席のワーキングデスク、事務所やプロジェクト単位で利用できる大小17部屋のスモールオフィスを用意。ミーティングルームやワークショップなども開催可能なExitルームなども設けられています。
さらに、同ビル内に今月開設されたアジア初のスタートアップ育成拠点グローバルイノベーションセンターへ。国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて企業家の力を集める国際拠点で、SDGsで掲げる課題のうち、地球温暖化など気候変動への対処を初回のテーマに設定。国内外の新興企業が持ち寄った技術やサービスを選りすぐり、国連事業への採用を目指します。世界のインフラ整備を援助する国連プロジェクトサービス機関ユノップスが設ける同センターは世界で3カ所目となるものです。
このほかに、芦屋市の南芦屋浜地区の高潮対策の防潮堤工事現場や西宮市の西宮新統合病院建設予定地を視察しました。