公明党・県民会議は、1月6、10、11日の3日間にわたって令和5年度当初予算編成に向けた政務調査会を県庁内で開催しました。政調会では、国の動向や本県の財政状況、各部局の重要施策などについて説明を受けました。
県財政は、県政改革針による見直しを反映しても令和10年度までに総額140億円の収支不足が生じるほか、7年度には実質公債比率が18%を超え早期是正措置として地方債の発行に国の許可が必要な枠組みに移行する見通しです。
こうした背景から、各部では部長らのマネジメントで事業のスクラップ・アンド・ビルドを一層徹底し、重点的に加速させる施策を絞り込んでいきます。事務事業数は令和4年度ベースを上限にし、新たに導入した事業改善レビューで施策に磨きをかけていきます。
一方、重点施策の予算配分では、躍動する兵庫の実現に繋がる新県政推進枠10億円のほか、新たに大阪・関西万博への機運醸成といった事業枠として2億円をあて、新規・拡充事業を設定。兵庫サステナブル事業枠も設け、脱炭素化など持続可能な社会づくりをめざす新規事業に取り組んでいきます。
重要施策ではひょうご地域創生交付金に替わる新しい支援制度「躍動する兵庫応援事業」を創設。県の重点施策と連動した市町の事業を対象に1市町あたり2千万円を上限に補助します。市町の意向を踏まえ県独自の権限移譲を進め、広範な事務を共同で実施するための市町連携も促していきます。
このほか、スマート農業による作業の省力化、農福連携の強化、資料や肥料の輸入依存度を提言する耕畜連携の推進、学校給食への県産食材の利用拡大などの施策を盛り込みます。
質疑では、大阪・関西万博での県内サテライト会場の設置をはじめ、県内大学生の県内での就職や特殊詐欺防止のための録音電話機購入への助成などについて県の考えをただしました。
来年度予算案は、2月定例県議会に上程される予定です。